郷土教育全国協議会(郷土全協)

“土着の思想と行動を!”をキャッチフレーズにした「郷土教育」の今を伝えます。

新聞記事から考えるー2 (戒告処分のわけは?)

2019年07月27日 | 日記

この新聞記事を見た教員の大半は、「う〜ん! 」となんとも言えない思いに駆られるのではないかな…。

「特別席」とはよく言ったもので、そこは大抵の場合は担任の位置から近い「指導しやすい」場所であることが多い。原則、担任は黒板のある教室前面にいるから、その席は自ずと前の方になりがちだ。場合によっては、担任が座る机の前ということもあるだろう。

クラスの中には、授業中の規律が守れず他の子の学習を妨げる行為に出る子どもが往々にして存在する。私の印象では近年ますますそういう子が増えているような気もする。
昔だったら、「ウルサイ! 廊下へ出てろ!」程度の言葉を投げかける教員も少なからず存在したが、今日においては、子どもの学習権を保障するとか、体罰に当たるとか、教員の指導力の無さがそうさせるとか、世間の風当たりは強い。
だから、仕方なく教室内で管理・指導しようと努める。その結果が「特別席」なのだ。もちろん、長期化したり恒常化しないように担任は努めているだろうが、子どもによっては容易に改善されない場合もある。

今回処分された理由が「保護者や子どもにその理由を説明していなかった」とされているが、少なくとも子どもには話しているはずだ。保護者は区教委に言う前に担任にとは何かを話し合ったのだろうか…?
疑問の多い事案である。


これを教員の「指導力不足」として片付けてしまってはならない。

たしかに担任が上手に子どもと対応して問題行為(仮にあったとして)を修正していければよいが、容易ではないことは経験者なら誰でも分かる。

私が知る範囲で言うなら、この指導を教員の圧倒的な迫力(威圧的態度や言葉)で乗り切ってしまう事例も見てきたが、「特別席」より問題を孕む指導だと思う。

今回の戒告処分は、多様な子どもたちが生活・学習する学校現場で日々苦闘している教員たちに何をもたらすのか⁉︎

無責任な教育委員会よ、処分して自らの任務を果たしたと思うなら、それは大きな間違いだ。

処分によっては何も解決しないばかりか、現場教員を一層萎縮させ指導を困難にさせるだけだ。

-S.S-


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 緑がなくなった!(14)ー自治... | トップ | 新聞記事から考えるー3 (教育... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

日記」カテゴリの最新記事