我が家の南西側の擁壁の縁にある酔芙蓉の木が大きく育ち、今年も花を咲かせ始めた。
今まで園芸には関心があったものの、自分から積極的に栽培に関わることがなかった私は、妻がいつのまにか植えたこの芙蓉の木にも気付かないほどだった。
初めて知ったのは、背丈程に伸びた木にピンク色の花を咲かせていた時だ。
「何、この花?ムクゲみたいだけど…」
この時、妻に芙蓉だということを聞かされた。
それも、酔芙蓉だと…。
翌日の朝、また同じ辺りに今度は白い花が咲いていた。
面白いものだな、白もあるんだ…と思っていたら、たまたま夕方に見た時は真っ赤に染まっているではないか。
これでようやく、我が家にあるのはただの芙蓉じゃなく酔芙蓉だという意味が分かったのである。
酔うほどに顔が赤く染まる…、そんなことで「酔」という字があてられたようだ。
それから毎年、夏が来るのが待ち遠しくなった。
この花の色の移ろいを見るのが楽しい。
毎年、冬に剪定しているが、今では3mを超えるほどまで伸ばしている。
夏の盛りを過ぎて秋が深まる頃まで花を咲かせて楽しませてくれる。
(朝8:30、真っ白な花を咲かせている。芯にはほんのり赤みが見える。隣には昨日咲いた花の名残が…。)
(午後2時半、少し酔いが回ってピンク色に染まった。)
(夕方、5時半、すっかり酔ってしまい真っ赤になってしまた! そして、花弁は閉じ始めている。この花は、1日花である。)
-S.S-