テキスト主体

懐中電灯と双眼鏡と写真機を
テキスト主体で語ろうとする
(当然、その他についても、語ったりする)

Nikon 遊 4X10D CF vs Seek 4X13

2012-03-12 22:12:58 | 双眼鏡 望遠鏡
今日(3/12)はナゾの記念企画として、標題の比較インプレにチャレンジします。


       遊 4X10D CF    Seek 4X13
 倍率      4        4
対物口径     10mmX2     13mm
 ピント     CF min1.2m   パンフォーカスmin4m
 重量      65g       47g
 実視界     10°      13°
 アイレリーフ  13.7mm     12mm
 サイズ    93W19H52D   26W55(40)H49D
(対物正面から)

収納サイズ、ケースに入れた遊は格納したSeekの4倍(体積)ほどあり、
比較にならないくらいSeekは手軽です。

肝心の見え、ですが、ぱっと覗いた瞬間分かるのがSeekの明るさとコントラストの高さからくるクッキリとしたヌケの良い見え味。特に視界中央の解像感はかなりなモノです。
遊は明るさこそSeekに及ばないものの、像面湾曲の少なさからくるカチっとした見え味は非常に端正で、僅かにニコンらしい着色(黄色系)はあるものの充分なコントラストを感じられるので、両眼視ともあいまって、じっくり長時間眺めていても疲れない見え方です。

    遊         Seek

手持ちやっつけのコリメート撮影なので、若干ケラレてますがご容赦下さい。
視界の差はこんなもんです。アイレリーフの関係でカメラのレンズにくっつけたときの大きさ(倍率)が若干違っていますが、双眼で見た場合のイメージはこれほど差があるようには見えません。
先にも述べたように、湾曲収差による視界の崩れはSeekの場合、視野角で半分くらいのトコロから始まっているのに対し、遊では8割以上が良像です。
肉眼で見た場合、Seekの周辺視界は、手前にピントが合うので、木立の間から遠方を覗くような状況では、中央の遠い風景と手前の木々の両方が合焦した良像となり、もっとも気持ちの良い見え方をします。
遊は、視界の周辺まで明るさコントラストともバランスが取れ、双眼のおかげで、対象を常に中央に捉えずとも、破綻のない見え方をします。
用途をコトバで言い表せば、商品名の通り、Seekは索敵用、遊は観望用と言うことになるでしょうか。つまり、おのおのが得意な状況は、Seekは片眼で、あちこち方向を変えて、対象を探して見るもの、遊は方向を変えず、双眼でじっくりと眺めて見るもの、ということです。
最後に価格ですが、遊は最安7000円の時も有ったようですが、いまはおおむね12000円前後が最安、Seekは投げ売りで980円から2800円前後、Kenkoブランドでは4000円前後です。両方とも日本製で確かな光学機器、魅力のある製品です。

ちなみに、8倍(Samrai8x24、ニューアペの兄弟機)での画像はコレ


この建物全体が格子状のガラス壁面なので、双眼鏡の歪みを確認、さらにはガラスに映る反射や汚れをどこまで捉えられるかという解像度の比較にもってこいの対象なのです。