斎藤秀俊の眼

科学技術分野と水難救助、あるいは社会全般に関する様々な事象を一個人の眼で吟味していきます。

松江高専訪問4

2012年02月18日 23時59分30秒 | 高専訪問記
さて、写真のゲートですが、全国の高専でも珍しく車両の入構規制をしています。正確には出構規制です。入るのはボタン一つで入れるのですが、でるときに学校でカードを受け取らないと出られないようになっています。そう言えば、マルサの女で出てくる国税局の押収品倉庫がそんな感じで、入る時より出るときの方が規制が厳しいというものでした。


実はこのゲートから話が進展して、面白いアイディアを聞かされました。
松江高専では、125cc以下のバイクは学校内に許可を得て持ち込むことができるそうです。2年生以上の通学生が対象です。それよりも大きいバイクや車については校内に持ち込まなければ4年生以上で通学に使えるそうです。確かに高専周辺の民家にはたくさんの貸し駐車場がありました。

たとえば4年生が750ccのバイクを校内に乗り入れることができる方法があると聞かされました。それは、二輪車安全運転全国大会にて上位の成績をとれば良いとのことでした。二輪車安全運転全国大会とは、二輪車運転者の安全運転技能と交通マナーの向上を図ることにより、交通事故を防止しようとするもので、昭和43年から毎年開催されています。この全国大会に出場するためには、まず都道府県で開催される大会に出場することが条件になるそうです。女性クラス(50cc)、高校生等クラス(50cc)、一般Aクラス(400cc)、一般Bクラス(750cc)の4クラス(各都道府県、1クラス1人)で、高校生等クラスで優勝すると、文部科学大臣賞だそうです。

松江高専では、実は大型バイクを乗り入れる権利を獲得した学生は現在、過去にいるそうで、実現が可能なよい取り組みだと思いました。つまり、能力を高めることによってリスクを低くし、様々な利益を上げていくということがきちんと実行されているということです。特に機械工学で活躍しようという学生が機械と向き合い、それを安全に操作する癖を付けていくという流れができれば、さすが高専といわれるでしょう。

松江高専以外にこの大会に出場している高専があるか、少し調べてみました。(予選も含む)
香川高専、長野高専、木更津高専、仙台高専
これ以外にもあるかもしれません。もしあったら、教えてください。

誤解のないように付け加えます。全国の高専すべてがバイク通学を許可しているわけではありません。地元の考え方、過去の悲しい事故、こういった背景は高専ごとに異なります。車輌による通学の許可・不許可についてはそれぞれの高専ごとの特色として尊重されるべきものです。

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