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DIC川村記念美術館に行く(2025年)

2025年02月18日 | 美術館・博物館

閉鎖が発表されていた当美術館であるが、最終的には①美術館の規模を縮小して東京都内に移転、②佐倉市の現美術館については2025年3月31日を最終営業日として4月1日から休館することになった、見納めだと思って訪問した

この日は祭日、車で行ってみると開館時間の10時ちょうどに到着したが入口前の駐車場は満車、ちょっと離れたところにある第4駐車場に入れた、みんな出足が速いようだ

事前にオンラインチケットを購入したがチケット売場に長い行列ができるほどではなかった、入口からしばらく森の中を歩いていくと大きな池と広大な敷地、美術館の建物が見えてくる、この景色が素晴らしい

美術館の中に入ると館内マップが置いてあり、それを持って1階の展示室から順次鑑賞していった、館内は撮影禁止なのが残念だ

この日は「DIC川村記念美術館 1990–2025作品、建築、自然」と題し、庭園と館内全ての展示室を用いて、約180点のコレクション作品が展示されていた、「作品、建築、自然」の三要素はこの美術館の理想の姿として定義されたもの、コレクション展示はこの三要素の融合が最も純粋な形で現れる場として開館以来何よりも大切にしてきたとある

展示室の概要と、今回鑑賞して特によかったなと感じた作品

101室  印象派からエコール・ド・パリへ

  • 「姉妹」モイーズ・キスリング
  • 「薔薇と藤のある家」アンノール・シダネル
  • 「麦わらを積んだ荷馬車」ピサロ

102室  レンブラント・ファン・レイン
103室  抽象美術の誕生と展開
110室  版画、写真、ドローイング

  • 「青い床の室内が描かれた壁紙」ロイ・リキテンスタイン

104室  ダダ、シュルレアリスムとその展開
105室  ジョゼフ・コーネル
106室  ロスコ・ルーム〈シーグラム壁画〉

201室  フランク・ステラ
202室  抽象表現主義、カラーフィールド
203室  ネオダダからミニマリズム、日本の現代へ

エントランスホール  アリスティード・マイヨール
ホワイエ  エンツォ・クッキ、野口里佳

  • 「無題(黄色い壁)」エンツォ・クッキ

庭園  野外彫刻

ご覧の通り、展示作品で特に気に入ったもの、自分の感性に響いてきたものはわずかしかなかった、ただ、101室の展示作品は印象派とエコール・ド・パリの作品が中心なので全部好きだとも言える、当館が誇るレンブラント、マーク・ロスコ、フランク・ステラなどの作品、その他の抽象絵画はどうも苦手だ

順路の一番最後にあいさつ文が掲示してあり読んでみると、この美術館は作品説明を掲示してない(実は館内マップに作品解説のQRコードがついているが)、それは美術館側が一つの説明をしてしまうと観る人の作品解釈を制約してしまうからであり、「作品をして語らしめ、観る人がそれぞれ自由に感じてもらいたい」という趣旨の説明が書いてあった

さて、館内の鑑賞を終わってから庭園を歩いてみた、真冬なので花や緑がきれいというわけにはいかないが、天気が良かったのでゆっくり散策できてよかった

そして最後にギャラリーの建物があり、中を覗くと、過去に開催された展覧会のポスターが展示してあった

ゆっくり鑑賞できた、この素晴らしい美術館が縮小して東京に移転するのは残念だ、東京に移った後は「作品、建築、自然」という3要素はどうなるのだろうか

35年にわたり素晴らしい環境でいろんな作品を展示してきた努力を多としたい、有難うございました



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