ーあづま路の道の果てよりも なお奥つ方に生ひ出でたる人ー
東海道の果てよりももっと奥の地で生い育った人とは、この私たかすえドーターです
更級日記(菅原孝標女すがわらたかすえのむすめ)の和歌の英訳に挑戦です。
参考書は、小・中学生むけ『更科日記』現代語訳(森山京著 ポプラ社)
齢とともに変わりゆく作者の心情が分かるように編集ししてあります。
朽ちもせぬ この川柱かわばしら のこらずはば 昔のあとを いかでしらまし
10歳から13歳までの少女期を私(たかすえドーター)は上総国かずさのくに(千葉県中部)で過ごした。私の父菅原孝標すがわらたかすえが国司こくしとしてこの国に赴任中であり、私も兄や継母とともども京から移り住んでいたのである。
私が13歳になった秋、父の任期が終わり一家は京の都へ帰ることになった。
出立しゅったつは寛仁かんにん4年(1020年)9月3日
9月15日、雨のなかを国境(くにざかい)を越え、下総国しもうさのくに(千葉県北部)のいかたというところに泊まる。
17日早朝に、いかたを出発。
聞けば昔、この下総国に、まのの長者という大金持ちがいたそうな。その長者屋敷のあったあたりが、いまは深い川になっていて、私たちはそこを船で渡った。昔の門の名残りだという4本の太い柱が、流れの中に突っ立ていた。
一行のなかには、さっそく歌によむ人もいた。で、私もつぎのような歌をつくり、口の中で詠んだ。
朽ちもせぬ この川柱 のこらずは 昔のあとを いかでしらまし
If it were not for these pillars remaining undecayed in the river, how could we know there used to be a millionaire's residence here?
millionaire ミリオネア大富豪 residenceレズイデンス邸宅 pillarピラ柱
decayデイケイ朽ちる undecayed=not decayed
If it wee not for these pillars この柱がなかったなら
Remaining undecayed in the river 川の中で朽ちずに残っている
How could we know どうしてわかるかしら
There used to be a millionaire's residence here? 昔、ここに長者屋敷があったことが
ご訪問ありがとうございました(ゆ~)