<フジサンケイレディスクラシック◇川奈ホテルゴルフコース 富士コース(6,376ヤード、パー71)>
プロ5年目にして待望の初優勝を手にした永峰咲希。ずっとクラブはテーラーメイドのサポートを受けてきたが、今季は異変が。昨季までウッド全般に愛用していたアベレージゴルファー向けのやさしい『グローレF2』ではなく、小ぶりな『M3 440』ドライバーや『M4』のウッド類を手にしての勝利だった。
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理由は、今季からテーラーメイドがこれまで女子ツアーになかった『Mシリーズ』を供給し始めたため。「最終日のカギはやっぱりドライバーですかね。ある程度フェアウェイから打ててバーディチャンスにつなげることができた。大きかったです」と、本人も納得の表情。
同社の最新ドライバーでは最もハードなモデルかつ、ロフトは9度。一般男性ゴルファーにも手強いスペックだが、永峰の言葉どおり、最終日のFWキープは11/14(平均251.5ヤード)。ラフに入っても"曲げた"という場面はなかった。その甲斐あって、パーオンは17/18。ともに最終日が最も安定していた。ツアー担当もこう語る。
「小ぶりな『M3 440』ドライバーを使うのはコントロール重視のため。『M3 460』も『M4』もテストした上で、一番本人がコントロール性能がいいと感じたのが『M3 440』で、左右のばらつきが減りましたね。飛距離は昨季の『グローレ』より多少伸びたくらいですよ」(テーラーメイド・ツアー担当)
シャフトも安定感のあるフジクラ『エボ2』から、しっかり叩ける『エボ4』に今季は替えている。「振り心地に違和感はないし、落ち際で粘ってくれるから飛んでる」と本人も満足げ。オフの1日の練習量を2倍の6~700球に増やした成果もあり、ショットの精度アップにも成功していた。
また、海沿いで芝目の強い高麗グリーン対策のパターもハマった。ソールに鉛がべったりと貼られたモデルは「高麗専用パターです」とのこと。「重たいパターで手を使わずに、しっかり肩のストロークで打つことで芝目に負けないコロがりになるので」と語り、初優勝の重圧で最終18番は乱れたものの、3日間の平均28パット(11位タイ)にまとめた。
男勝りなハードなクラブに激増させた練習量で、自他ともに認める頑固者。すべては常日頃から口にする「お世話になってきたみんなに恩返しがしたい」の一心だった。サポートするツアー担当2人とも「ファンの方や周囲のサポートに常に感謝の気持ちを忘れない」と、永峰の勝利を自分のことのように喜んでいた。
【永峰咲希のクラブセッティング(WITB=Whats in the Bag)】
1W:テーラーメイド M3 440 ドライバー
(9°、SPEEDER EVOLUTION IV 661/SR)
3W:テーラーメイド M4 FW
(15度、SPEEDER EVOLUTION II 661/S)
4,5,6U:テーラーメイド M4 レスキュー
(22,25,28°、SPEEDER EVOLUTION II FW/70S)
6I~PW:テーラーメイド P770 アイアン
A,SW:テーラーメイド ミルドグラインド(48,52,58°)
パター:テーラーメイド スパイダーツアーレッド
ボール:テーラーメイド TP5
以上、アルバニュース
女性にとってハードなスペックなクラブを使用している。
このクラブで練習した結果が優勝に繋がったんでしょう。
永峰選手のスイングを手本にして基本に戻りたいと感じました。