【工芸品ショップ 泉亀(いずかめ)】の店主のブログ

銘木を用いた工芸品を専門に取り扱う通販ショップの店主のブログです。
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銘木工芸品の楽しみ方 (上級編)。

2016-03-26 10:00:00 | 銘木の豆知識と匠の技

最後は、「銘木工芸品の楽しみ方 上級編」です。


此処まで来れば、もう私共から、レクチャーすることも無いようなレベルかと思います。


今度は、銘木に関する見方がより深くなるかと思います。 ひとつの銘木にしても色々な見方があることがご理解頂けるかと思います。




例えば、欅の場合、色々な杢目があるのが特徴で、玉杢や、このバッグのような如輪杢など様々な種類があります。また杢目以外にも


欅は、光沢が美しく優雅な雰囲気を持っています。



銘木のどの部分に着目するかも、銘木工芸品をより深く楽しむひとつです。








また、別の楽しみ方として、ちょっとコアな銘木に着目してみるのも面白いかもしれません。




例えば、桑などは、養蚕が盛んだった頃には、広く普及しましたが、今は、稀少となっています。渋い色合いと杢目が特徴で、経年変化で


歳月が経てば、色合いもしだいに変わっていきます。 色合いと同じく渋いファン層を多く獲得している銘木です。







その他には、黒柿という墨を流したような黒い縞模様が特徴的な銘木や、下記の写真の神代欅のような「埋もれ木」と謂われる数千年も


土中に眠っていて掘り起こされた銘木などがあり、いずれも色合いなどに大きな特徴があり、好きな方にはたまらない銘木です。








銘木本来の特徴に着目した後は、今度は匠の卓越した技法も魅力的で楽しめる要素が満載です。



異なる樹種の銘木を細かく見合わせていく寄木細工は、素人には真似の出来ない、まさに職人の妙技です。







その他、異なる銘木や貝を嵌め込んでいく象嵌技法やカシュー塗など、技法に着目することができれば、もうかなりの銘木工芸品上級者

です。



以上、4回にわたって、「銘木工芸品の楽しみ方」をご提案してきました。 如何でしたでしょうか?



「もっと、楽しみ方はあるよ。」「そうじゃないよ。」など、お叱りをうけるかもしれません。


また銘木業界内のセオリーからは、反するご説明もあったかもしれません。 



今回は、あくまで、私共が考える楽しみ方のスタイルであり、語弊があったとしたら、何卒ご容赦頂ければと思います。



私共のご説明により、ユーザーの皆様に、銘木工芸品を身近に感じて頂くことができましたら、大変嬉しく思います。




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銘木工芸品の楽しみ方 (中級編)。

2016-03-25 10:00:00 | 銘木の豆知識と匠の技

今回は、「銘木工芸品の楽しみ方 中級編」です。



「銘木って、こういうものなんだぁ。」「自分は、こんなものなら持っていたい。」「自分は、こんな色合いのものが好きだ。」など、



ご自身と銘木工芸品との相性みたいなものが、分かるようになってきたら、銘木の樹種や種類について、知っていかれるのもよろしいと


思います。



当店ショップサイトには、ほとんどの商品ページに使用樹種名を記載しております。 「自分の好きな銘木の樹種名はこれ。」というよう


に覚えていかれるとよろしいかと思います。



その後、その銘木と他の商品などに使われている銘木と見比べて、色合いの違いや、杢目に特徴があるのか、材質的な特徴は、など次第に


その他の銘木にも興味、関心を移していって下さい。 そうすると、ご自身の銘木レパートリーがどんどん広がっていきます。




「でも好きな銘木が見つからない。」 たしかにそんな場合もあるかと思います。



そんな場合は、「極めて稀少と謂われるもの」「人気がありファンが多いもの」に着目されては如何でしょうか?




世界三大唐木と謂われる「黒檀」や「紫檀」そして、「花梨」などは、ワシントン条約で伐採が禁止され、流通量も少なく、極めて稀少と


されています。



















また国産材では、欅や桧などで作られたものには、根強い人気があります。 特に欅の杢目は光沢とともに優雅なため男性ファンが多い


ようです。







逆に、女性には、パープルハートという外国産の銘木が、女性らしい紫色の色合いで人気があります。








これらは、抑えておいても、損は無いと謂える銘木だと思います。




この段階になると、実用性があるものではなくても、「飾っておくだけでも充分」「持っているだけでステータスを感じる」ということ


がご理解頂けるかと思います。


銘木工芸品の額を壁に掛けてみたり、花器や小物入れなどもインテリアとしてご活用頂いて、お楽しみ頂けるのではないかと思います。














どうか、「使う楽しさ」を感じつつ、「眺める楽しさ」も感じて頂ければ幸いです。


 
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銘木工芸品の楽しみ方 (初級編)。

2016-03-24 10:00:00 | 銘木の豆知識と匠の技

前回の基礎編からの続編となります。



今回は、初級編として、「銘木工芸品の楽しみ方」をもう少し具体的にご説明していきます。



前回の疑問にお応えしていませんでしたが、「銘木工芸品を楽しむには、何から始めればいいのか。」ということを順にご説明します。



まず、当店の商品をご購入される多くのユーザー様は、やはり用途でお選びになるケースが多いようです。 当然かもしれませんね。


例えば、「バレッタを探していたら、良いものがあって購入した。それがたまたま銘木で作られたものだった。」



そんな感じで銘木工芸品に出逢われるユーザー様がほとんどのようです。 そして、「木でこんなものまで作れるんだぁ。」と関心なさり


ながら、銘木工芸品という存在に魅了されていかれるというのがほとんどのケースのようです。









私共は、「銘木工芸品の楽しみ方」はそれで正解と思っています。 最初から「銘木で作られたものを探している」というユーザー


様は、レアなケースを除いてほとんどいらっしゃいません。 経験上、そういう方は、銘木業界内の方のようです。




銘木業界内の他店は、どうかは分かりませんが、私共では、やはり最初は、「実用性のあるもの」から手にされていかれるのがよろしい


かと思っています。



ご日常の中で使うものを、銘木工芸品としてチョイスされて、常に傍に感じながら、その銘木の魅力を感じていかれるのが、一番


銘木工芸品を楽しむ近道ではないかと感じています。




最初から、銘木の樹種や種類などを強く意識する必要はなく、直感的に「綺麗だな。」と感じたものを選ばれるのがよろしいかと思い


ます。




人間は性質的に、「木のような自然素材のものに囲まれたり、触れていたりすると気持ちが落ち着く。」ということがあるようです。


最近、ウッディなインテリアのカフェや雑貨店が増えているのもそこに起因することが大きいようです。



ですので、「これなら毎日、見たり触れたりしていても大丈夫。」というご自身に合った銘木工芸品の商品やアイテムを見つけられると


良いと思います。



「銘木工芸品との出逢いも最初のインスピレーションが大事」だと思います。



是非、初めから気負いせず、素直なご自分の直感を信じてお選び頂ければと思います。








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銘木工芸品の楽しみ方 (基礎編)。

2016-03-23 10:00:00 | 銘木の豆知識と匠の技

このようなタイトルで、私共が考える「銘木工芸品の楽しみ方」をご提案してまいりたいと思います。


こういうタイトルにて、書かせて頂くのは初めてではないかと思います。







書こうと思ったきっかけは、私自身の趣味であるアクアリウムの専門ショップに行った際の出来事からでした。



「アクアリウムを始めたいと思うのですが、何から始めたらいいんですか?」と訊く私に、店員さんは、「初めての方でしたらこんな


商品からは、如何でしょうか?」と丁寧に教えて下さいました。




「なるほど」と思いながらも、「当店もこんな対応が出来ないといけないな。」と感じました。



当店を初めてご来店になるユーザー様も、同じように、「銘木工芸品に興味は、あるのだけれど、何から始めたらいいのか分からない。」


「そもそも、銘木って何かが分からない。」と感じておられる方もいらっしゃると思います。




今回は、そんなユーザー様のお悩みを少しでも解消することができれば幸いです。




まず、基本的なところから、「銘木って何?」という素朴な疑問に対して、分かりやすくご回答します。



これは、あくまでも、私共が考える答えなのですが、「稀少価値」「鑑賞価値」「ステータス」「所有する喜び」、それらを感じることの


できる木材のことだと考えています。



ですので、出回っている流通量の少なさ、見た目の色合い、杢目、肌触りなどの質感が鑑賞に耐えうるかどうか、そして高級感が感じら


れるかなどの、様々な条件をクリアできた木材が銘木と呼ばれるものです。



では、「銘木と材木との違いって何?」という疑問も出てくるかと思います。



この回答には、建材という概念でとらえた上での考え方が必要になります。一言で言えば、例えば家の中で、「人の目の触れないところに


使われているのが材木で、触れるところに使われているのが銘木。」ということになります。



一般的に、家屋の基礎や補強材などに使われる木材は材木と謂えます。価格も比較的安価なものが多いです。



そして、外壁は元より、内装での天井、床、壁などに使われる木材は、銘木と謂えるのではないかと思います。価格も高価なものが主流


となります。



木材業界の中でも、銘木店と材木店とに分かれるのですが、上記のように扱う商品と販売目的が異なるとご理解頂ければよろしいかと思い


ます。



以上のご説明で、木という概念の中で、銘木がどのような存在なのか基礎的な部分をご理解頂けたと思います。



次回は、もう少しだけ、詳しく見ていきます。





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哲学の木。

2016-03-22 10:00:00 | 日記

「哲学の木」ってご存知ですか?


北海道美瑛町の畑の中にぽつんと立っているポプラの木がそう呼ばれています。



無料画像サイトから画像を頂いてきました。


こちらです。






雄大な北海道の大地に立って何か物思いにふけっているように見えます。


ちょうど建っている場所は坂のようになっているそうで、逆に背を向けて立っている姿が余計、哲学的に見えるそうです。



しかし、この木、ご存知の方もおられると思いますが、少し前に伐採されてしまいました。



この木が立っているのは、私有地の畑なので、無断で進入して写真撮影をする観光客の方々が後を絶たず、地主の方がやむなく伐採


することを決断されたそうです。



非常に残念ですよね。 木を扱う立場から見ても非常に残念なニュースです。


観光客に対して、苦渋の決断をした地主の方も辛かったと思います。 伐採された木も、使用用途が決まっているならまだしも、何か


警告や見せしめのように伐られてしまって、さぞ無念だと思います。



観光客の方々も、立ち入り禁止の看板に注意して、マナーを遵守した対応ができなかったのかと悔やまれます。




この件について、立場は違えど、地主の方のお気持ちが、私自身、凄く分かる気がするのです。


ご承知のとおり、私の自宅周辺は、終日に渡って、かなり騒がしい場所です。



昼間は、車の往来も多く、自宅前で、1台でも違法駐車があると「通行できない」とトラックが大きなクラクションを鳴らしたりします。


またスケボーで道路を移動する若者たちの、その騒音。


夜には、飲食店から聞こえてくる大音響や人の騒ぎ声。 本当に気を休める暇も無いくらいです。




彼らにとっては、その一瞬の出来事なのですが、そこで生活や仕事をする私たちにとっては、毎日が騒音被害なのです。



ですから、木を伐採してしまった地主の方も、毎日畑を踏み荒らされていたら、死活問題になるので、当然の対処だった気がします。




「周りや相手をお互いに思いやる。」「警告の看板の意味を理解する。」「警告は遵守する。」


それらが出来ていたら、防げた事態かもしれません。



「哲学の木」はそのことを、身を呈して私たちに教えてくれたのかもしれません。




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