母の見舞い

　先週行く予定だったのだけど、弟の仕事の都合で行けず、今日行って来た。
おやつの時間が終わったところらしく、多くの人達が食堂に座っていたけど、
そこに母の姿はなかったので病室に行くとベッドにいた。
弟と２人で「こんにちは～」と言葉をかけた後、いつもの質問。

私　；「誰か判る？」

母　；「うん」と頷くだけ

私　；「誰？」

母　；「お姉さん」（まあ、いつものことだ・・・）

私　；「名前は？」

母　；「○子（私の名前）」（よしよし）

私　；「こっちは？」

母　；「○○（弟の名前）」（よしよし、今日は調子いいか？）

弟　；「ほぅ～、分かったやん」

母　；　頷きながらはにかむように笑う

弟　；「先週来れんかったけど、誕生日やったね、おめでとう！」

私　；「病院で何かお祝いしてもろぅた？」

母　；「なぁ～んも、してもろうとらん」

私　；「１月生まれの人の誕生会とかなかったん？」

母　；「いんや、なかったよ」

ふとサイドテーブルを見ると、上にカードが置いてある
折りたたんだカードの表には「○○　○子さん」と母の名前が書いてある
裏を見ると「１月２６日生まれ」と書いてあり
中を開けて見ると「今年は笑顔が見れるといいですね。職員一同より」と書いてあった。

私　；「ここにカードがあるやん？　ちゃんとしてくれたんやん？」

母　；「・・・・・」都合の悪いことは聞こえない振り

弟　；「お母さん、いくつになった？」

母　；「さぁ～、いくつになったんかねぇ～・・・？　分からんが・・・」

弟　；「お母さんは、７？になったんよ」

母　；「ふぅ～ん、そうね、あんたはなんぼになったん？」と私を向く

私　；「私は○○になったよ」

母　；「私はあんたから生まれたとに・・・？」といぶかしげに言うヾ(・・;)ォィォィ

私　；「あんたが私のお母さんでしょ？私はあんたの娘よ！む・す・め」

母　；「・・・・・」苦笑いをするだけ
数の多い少ないはまだ認識しているようだ、、、。

私　；「こっちがあんたの息子で、私は娘、どっちもあんたから生まれたと、分かる？」

母　；「うん」と頷き、(^_^; アハハ…　と笑った

そのあと、オムツを換えて欲しいと訴えるので、換えてもらったあと、
少しの間、会話にならない会話をしていたら、突然起き上がろうとする
いやいや、食事の時以外はずっと寝たきりなのに、起きることなんかできないでしょう
弟　；「どうしたん？起きたいん？起きてどうすると？」

母　；「あっちに行くと」と食道を指す

私　；「歩けんでしょ？どうするん？」

母　；「歩いて行ききる」と必死で起き上がろうとするが起きれず弟が起こす

弟　；「立てる？」

私　；「無理やろ」

母　；「立てる」と立とうとするが案の定無理

弟　；「車椅子持って来う」

私　；「ここにあるよ」

と２人で母を車椅子に座らせ、食堂まで連れて行き、
食堂にいた看護士さんに状況を話して母に別れを告げた。

帰り道・・・
「今日はお母さん、いつもより元気やったね？
久しぶりにいっぱい喋ったし」と弟
「それよか、起き上がって立とうとした方がびっくりよ！
気持ち悪いと言う感覚もまだあるんやね？」と私

母や弟と話した後は、暫くの間頭の切り替えが利かず、
方言が抜けないので子ども達に笑われます。(;^_^A