もう30年近く前に発刊されたフイルムカメラに関する単行本3冊。田中長徳・赤瀬川原平 ・サンダー平山の3氏の本は中古カメラブームの頃によく読んでいました。まだインターネットというものが今ほど知られていなかった時代、この手の本はカメラ好きには蘊蓄を語るには欠かせませんでした。
間違いだらけ・・はクルマの業界ではあまりにも有名な徳大寺有恒氏の本が有名で、カメラが欲しいは中古カメラGETという学研から出ていた雑誌で知りました。中古カメラ実用機買い方ガイドはいつも寄っていた文教堂で見つけたものでこの本が無ければ中古カメラがブームになっていることも知らないままだったと思います。
現在では亡くなってしまった人もいれば本を書いておらず個人的なウェブサイトで細々とコラムを続けている人もいます。どの方もメーカーに媚びたような事はあまり書いておらず好感が持てたのですがある方は某メーカーのフラッグシップ機を批判したとかで干されてしまったという噂もあります。
ところで何故最近のカメラはつまらなくなってしまったのかと言えば、もう殆どの性能や機能は出尽くしてしまったような気がするからで、だからこそフイルムカメラを彷彿させるようなデザインのカメラが出てきたり限定生産モデルをすぐに出したりするのではないでしょうか。
オーディオ業界もどんどん新製品が出て性能も良くなったけどいつの間にか金持ちにしか買えないような価格になってしまい入門する人はいなくなってしまいました。今のカメラも似たようなもので価格がどんどん高くなってしまったのはご存じの通りです。
ま、カメラメーカーも慈善事業しているわけでは無いので売れる台数が少なくなれば単価を上げるしか無いのは当たり前でしょうがかつてのキヤノンAE-1とかEOS Kissのような廉価でもそこそこの性能のある製品を売っていかないと初心者はますますスマホで十分となっていくでしょうね。