田村隆一、田中融二、鮎川信夫…、ミステリを読みはじめたころ、こういった翻訳家の名前はクリスティ、クイーン、カーなどの名前と「込み」だったんです。こういった翻訳家たちがじつは詩人、ということを知ったのはずいぶん後でした。詩人というのは夢見るような別世界のヒト、なんて思いこみを粉砕してくれるのは『戦後「翻訳」風雲録 翻訳者が神だった時代』。田村隆一、田中融二、鮎川信夫、などの真の姿をかいま見せてくれう、翻訳エージェントによるエッセイです。田村隆一の無頼、鮎川の俗人ぶりなどにびっくり。「天の光はすべて星」を訳した田中融二がガンを知っての覚悟の自殺にまたびっくり。
SF、ミステリで深町眞理子印ときたらまずハズレはなかったと思います。小さいころから本が好きで、江戸川乱歩、大下宇陀流、甲賀三郎が好きだったとは筋金いりです。
同世代の翻訳家で、書評家としても信頼をおいている大森望のエッセイは、世代が近くてSFオタクでないとほとんど理解不能のような。SFに関してはほとんど同じ方向を見ていたような気がするので、この本に書かれていること(1975~1995の間のこと)は、まず注釈無しでいけますね。こちらでは翻訳家の野口幸夫が亡くなっていたことを知りました。サンリオSF文庫や、エリザベス・リンの翻訳では楽しませてもらいました。
戦後「翻訳」風雲録 翻訳者が神だった時代(宮田昇 本の雑誌社)
翻訳者の仕事部屋(深町眞理子 飛鳥新社)
現代SF1500冊乱闘編1975~1995(大森望 太田出版)
SF、ミステリで深町眞理子印ときたらまずハズレはなかったと思います。小さいころから本が好きで、江戸川乱歩、大下宇陀流、甲賀三郎が好きだったとは筋金いりです。
同世代の翻訳家で、書評家としても信頼をおいている大森望のエッセイは、世代が近くてSFオタクでないとほとんど理解不能のような。SFに関してはほとんど同じ方向を見ていたような気がするので、この本に書かれていること(1975~1995の間のこと)は、まず注釈無しでいけますね。こちらでは翻訳家の野口幸夫が亡くなっていたことを知りました。サンリオSF文庫や、エリザベス・リンの翻訳では楽しませてもらいました。
戦後「翻訳」風雲録 翻訳者が神だった時代(宮田昇 本の雑誌社)
翻訳者の仕事部屋(深町眞理子 飛鳥新社)
現代SF1500冊乱闘編1975~1995(大森望 太田出版)
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