Ｓ・Ｆマガジン700【海外編】その３

イアン・マクドナルド「耳を澄まして」
前半部分はファンタジイかと思わせるような筆致ですが、
途中からガラリとハードＳＦへと姿を変えてみせる技に感嘆。
「サイバラデイズ」でもこれくらいの技が欲しかったところ。

コニー・ウィリス「ポータルズ・ノンストップ」
内容はともかく、上手い小説ですね。いつのまにやら読まされてます。
前解説がネタばれですけど、これはしょうがないところ。
書いておかないと更に分からないでしょうし。
しかしラストの畳み掛けがうまい。
よくあるパターンですが、
Ｃ・Ｌ・ムーア＆カットナーの「Vintage season」の本歌取りとも読めます。


アーシュラ・Ｋ・ル＝グウィン「孤独」
ＳＦ界のゴッドマザーによる真っ向勝負のメッセージ小説。
性差、母娘間の確執、文化の違い、主人公はこれらのハードルを
強い意志と使命で乗り越える。
最後まで読むと著者のメッセージに異を唱えるヒトはいないでしょう。

Patti Smith People Have The Power



John Lennon Woman Is the Nigger of the World