
春陽文庫「人形佐七捕物帖 雪女郎」(旧版)を本棚から掘り出してきました。
所収の「七人比丘尼」から読んでみると、
アレ? 辰と豆六のキャラクター(というか属性)が逆になってる。
春陽文庫「人形佐七捕物帳全集」(14巻版)では、蛇嫌いという属性は「豆六」だったのですが、
旧版ではもともと「辰」に振られていたんですね。
なので、その後の2人の行動が反対になってました。
30ん年前に買っておいたブツですが、おお~、読んでみてよかった。
旧版と「人形佐七捕物帳全集」(14巻版)を比べると、
新版のほうは細かい言葉使いが書き直されていたり、書き込まれている箇所もあります。
しかも旧版『雪女郎』所収の「凧のゆくえ」と「笛を吹く浪人」は14巻版に未収録だって?
なんてこった。
もう1冊の旧版「人形佐七捕物帖 座頭の鈴」も欲しくなってしまったではないですか。
と、一瞬あわてたのですが、
出版芸術社から出ている「横溝正史時代小説コレクション―捕物篇1&2」で
春陽文庫未収録作30編が読めると知って安心しました。
ところで、「人形佐七捕物帳全集」は、
各巻の構成が正月の事件から始まって年末の事件で終わるという、
1年間の四季にあわせた事件配列になっています。
ずいぶんうまい按配で作品が書いてあったんだなと思っていたら、
今回その謎がとけました。
旧版の「雪女郎」では2月におきた事件ということになっていましたが、
「全集」の第2巻に収録されていた「雪女郎」では
師走の事件に書き換えられていました。
1年をとおして1冊になるように、
事件のおきた時期を横溝正史が書き換えていたんですね。
所収の「七人比丘尼」から読んでみると、
アレ? 辰と豆六のキャラクター(というか属性)が逆になってる。
春陽文庫「人形佐七捕物帳全集」(14巻版)では、蛇嫌いという属性は「豆六」だったのですが、
旧版ではもともと「辰」に振られていたんですね。
なので、その後の2人の行動が反対になってました。
30ん年前に買っておいたブツですが、おお~、読んでみてよかった。
旧版と「人形佐七捕物帳全集」(14巻版)を比べると、
新版のほうは細かい言葉使いが書き直されていたり、書き込まれている箇所もあります。
しかも旧版『雪女郎』所収の「凧のゆくえ」と「笛を吹く浪人」は14巻版に未収録だって?
なんてこった。
もう1冊の旧版「人形佐七捕物帖 座頭の鈴」も欲しくなってしまったではないですか。
と、一瞬あわてたのですが、
出版芸術社から出ている「横溝正史時代小説コレクション―捕物篇1&2」で
春陽文庫未収録作30編が読めると知って安心しました。
ところで、「人形佐七捕物帳全集」は、
各巻の構成が正月の事件から始まって年末の事件で終わるという、
1年間の四季にあわせた事件配列になっています。
ずいぶんうまい按配で作品が書いてあったんだなと思っていたら、
今回その謎がとけました。
旧版の「雪女郎」では2月におきた事件ということになっていましたが、
「全集」の第2巻に収録されていた「雪女郎」では
師走の事件に書き換えられていました。
1年をとおして1冊になるように、
事件のおきた時期を横溝正史が書き換えていたんですね。
ファンがいるやら研究家がいたりする。
そうか
春陽文庫でも旧装と新装が違うのか
参ったなもう。
嶋中が頓挫したから、またぞろ
春陽・新装に食指が動いているというのに。
出版芸術社のほうは借りて一応
巻末のリストだけは控えてあります。
横正は本が出るたびに改稿していたらしいです。
まず、春陽文庫旧版はなにを底本にしているのか分かりません。
雑誌掲載そのままなのか、もっと以前に刊行されていた佐七ものを使っているのか。
春陽文庫新装版は、おそらく講談社の「佐七選集」を底本にしているらしい(想像です)のですが、
講談社版は春陽文庫新装版の3分の2ぐらいしか収録されていないので、
残りの3分の1は、春陽文庫新装版のために横溝正史が改稿していたのか。謎です。
嶋中文庫版は残念でしたね。
角川文庫版は編集してあるうえに、
たしか角書が省略されていたような記憶があるので、
ケガの功名みたいですが春陽文庫新装版が現存の一番たしかな全集かもしれません。
「ふたり市子」では辰の雷ぎらいが
ことの始まりとなりますが
豆六に振られてるんでしょうか?
それとも収録されてないのかな
辰が雷で振るえあがる場面がある作品でしたね。
「ふたり市子」は収録されていませんでした。
「座頭の鈴」の方に入っているかもしれませんが、調べても分かりませんでした。