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風とカモメの街に暮らして

海外生活、20年、シニアの生活を綴っています。                   

生死にもかかわる長時間の旅

2016-04-24 23:36:46 | 日本からイギリスに帰る
日本から帰る前は、何日も前から、いろんなことを計画しておかないといけない。

最後の最後まで残っているのは、冷蔵庫の中をきれいにして、電源を抜くこと、そして、洗濯物を、できるだけ残さないこと。

今回は、たまたま、お天気がよかったので、午前中に、干した洗濯物は、乾いた。

早朝の便なので、ホテルを予約している。
スーツケースは宅配便で送った。

私が、このところずっと使う航空会社は、お隣の国の、エアライン。
空港でのサービスが行き届いてるから、それと、JALや全日空を利用したくても高いし、お隣の国のエアラインの方が安いし、関西には、成田経由で来るよりも、便利だという理由からだ。

関西空港から、インチョン空港に飛び立つ便は、関空が、混雑していたため、1時間も遅れてしまった。

乗り継ぎ便に間に合うかしら?
と不安になる。
インチョンには、1時間遅れで到着。

その後、またトランジットでセキュリティチェックがある。

どこの国の人たちかな?
ターバンを巻いた人々が大勢、列を作ってる。長引きそうな予感。。。

係員は、丹念に、それらの人々の体を電磁気のようなものを使って、チェックしている。

でも、何とか間に合った。
やれやれ。。。こんなことの繰り返し。
遅れたら大変。またチケットを買いなおす羽目になるかもしれない。

機内食が出た後、眠ろうとするが、眠れない。
そのうち、ストレスからか、胃がきりきりと痛んできた。
胃薬を飲んでもおさまらない。

同じ姿勢でいるからなのか?
トイレに行ったり座席の横に立ったりして時間を過ごす。
腰痛もあるので、座りっぱなしは拷問に近い。
だから、いつも通路側の席を予約する。

しばらく立っていると、胃の痛みは、少し収まってきた。

この飛行機も、空港が混雑していたため、1時間遅れだった。
12時間で到着する予定が、13時間になってしまった。

前半の6時間が過ぎると、あと少し、と頑張れる気がしてくる。

やはり、腰痛で苦しむ人々が、トイレ付近で、体操したりしてる。

エコノミー症候群も怖い。

熊本の震災では、駐車場の車の中で避難生活を送っていた方々の中にも、身動き出来ない体勢のため、エコノミー症候群で、亡くなられた方もいたそうだ。
飛行機でも、意図して、動かないと、腰痛や、血行が悪くなるため、いろいろな障害が出てくるようだ。

長年、海外赴任をしていた叔父が、奥さんと一緒にジンバブエから帰ってきた翌日か、2日後、奥さんの方が突然死してしまった。

また、私のピアノの生徒さんで、インドネシア人の女性がいたが、彼女は、インドネシアに里帰りしていて、親戚や友人たちと会って忙しく充実した時間を過ごした後、イギリスにもどってきた途端、記憶を失って、病院に入院する羽目になった。

彼女は、その後、記憶に問題が生じて、ピアノのレッスンも受けられなくなってしまった。

日本とイギリスを行ったり来たりの長旅は、大げさかもしれないが、この年になると、生死にかかわるくらい、大変なことにもなりかねない。

だから、できるだけ、生き帰りは、お金がかかっても、ホテルに宿泊するようにしている。
そして、私にとって、通路側の席を予約することは、最も大事なことなのだ。


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唐招提寺と、ハギレ工房

2016-04-17 13:27:25 | 日本に帰国中
昨日、日本滞在最後の思い出にと、思い立って、友人のお勧めの、唐招提寺に行ってきた。

朝、目覚めると、爽やかな、そよ風吹く、まるで5月のような陽気。


唐招提寺は、近鉄奈良線の西ノ京で降りて、徒歩10分。

意外なことに、うちの家から、1時間半もあれば、行けた。

以前は、枚方に住んでいたので、京都に近くて、仕事でも、京都に行くことが多かったが、
今は、大阪南部に滞在してるので、奈良は、比較的、近い。

友人を誘ってみたが、都合が悪いというので、一人で行ってきた。
土曜日というのに、寺は、静かで、観光客も多くなく、落ち着く寺だった。

また一人できている人も多く、静かな寺に癒された。

歩いていると、汗ばむような暑さだったが、木陰に入ると、なんとも言えず爽やかな
風が吹いてきて、新緑の美しい寺に、心地よさを覚えた。

歩いた後は、リュックから、作ってきた小さなお弁当を開いて食べた。
もうすぐ、帰るので、食料品を使い切ってしまわないといけないから、外食はやめて、
チョイ節約のためにも、とお弁当を持ってきたのだった。

境内の土産物売り場の外に椅子があったので、そこに腰かけて、弁当を広げた。
と言っても、小さなお弁当だから、ものの5分もあれば、食べ終わり、小腹を満たしてくれた。

「今晩は、友人と、焼き鳥の晩餐会だから、お腹をすかせておかないと。。。」という意味でも、小さな弁当にしたのだ。

計画的に食料品を使い切るのは、毎度のことながら、難しい。
最後はいつも、食料品が使い切れなくて、近所の人にあげたり、友人にあげたりする。
食料品を捨てることに、罪悪感を感じてしまうから、もらってくれると、有難い。

唐招提寺に行く途中、見つけた看板。
「ここから、100m行ったところに、ハギレで、小物を作ってるお店があります」と、
温かみのある文字で書かれていた。

これ以上、お土産は買えないと思いながら、「帰り、立ち寄ってみたいなあ」と思い、帰る途中、立ち寄ることにした。

私と同年代(?)の女性が、お店で、迎えてくれた。
バッグや、眼鏡ケース、財布、着物のハギレで作った数々の、素敵なデザインの小物たち。

「見るだけ」の予定が、いろいろ手に取ってみた。

これは、夫に、これは、お世話になった生徒さんに、「どんな顔して喜んでくれるかな~」と、お土産選びは、その人の喜ぶ姿を想像しながら買うのが、とても楽しい。
それだけで、幸福感に浸れてしまう。

お店の女性と話が、はずんでしまった。

お店の商品は、すべて、彼女の手作りの作品だそうだ。

彼女は、吉野で、生まれ育った人だとのこと。
何も、ない場所で、すべて、彼女のお母さんが手作りで、何もかも作っていたとのこと。
それで、彼女も、物心ついた時から、何でも手作りで作っていたそうだ。

私がイギリスに住んでいて、行ったり来たりの生活をしてると話すと、「いいなあ、
私も、そんな人生、歩んでみたい」と彼女は言った。

「そんな~大変ですよ。行ったり来たりで、お金は、なくなるし、体力も消耗するし、
それよりも、こんな素敵なところに住んでる方が、素敵じゃないですか?」と私は答えた。

最後に、「雪が積もったときの唐招提寺は、凜とした、静寂さが、素晴らしいですよ」と
言ってくれた彼女の言葉に、「また、来年も是非、来ます」と約束して、別れを告げた。

短い会話なのに、こんなに、心が温かい。彼女の笑顔に癒された。








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