クリスマスイブというと、日本に暮らしていた時の事を思い出す。
あれは、息子がまだ7、8歳くらいの頃。
私は、その日も仕事に行って、夜、買い物をして帰る予定だった。
母が、クリスマスイブだけ泊まりに来てくれることになっていた。
息子と二人暮らしの私にとって、それは、とても安らぐ時だった。
クリスマスイブを、まだ小さな息子と二人きりで迎えるのは、とても淋しいことだった。
一緒に、イブを過ごす人がいてほしかった。
孤独だったな。子供にとっても、父親不在のクリスマスイブは淋しいにちがいなかった。
母が来てくれる、クリスマスケーキを買ってきたと言ってた。
有難いな。
家路を急いでると、暗くなった家のトイレの電灯兼、外灯が見える。
何とも、暖かい感じがした。
冬の空は澄み渡って、とてもきれいだった。
その外灯の光をしばし、眺めていたいくらいだった。
何とも切なくて、そして、暖かくて、淋しくて、この短い時だけは幸せで、
一生、この風景を忘れまいとした。
買ってきたチキンを食べて、「きよしこの夜」を歌って、狭い部屋で、母と息子と3人で
ケーキにキャンドルを灯した。
懐かしい思い出。
そんな、私たちの生活に、ともしびをくれた母も、もういない。
今日、息子に何度目かのスカイプ電話をすると、やっとつながった。
先週、咳き込んでいた様子だが、風邪が治ったようで、普段の声になっていた。
これから、私がアマゾンから送ったプレゼントを孫たちが開けるところだという。
正直言って、何を送っていいか、悩んだ。
上の子は、本が好きみたいで、本を贈った。
下の子は、仮面ライダーが好きだと言うので、仮面ライダーのフィギュアを贈った。
来年こそは、手作りの絵本を贈ろうと思っている。
私の大好きな、オスカーワイルドの「幸福の王子」を、翻訳して、絵も自分で描いてみたいとおもってる。
孫たちが大きくなる前に、やらなきゃ!
我が家のロフトにあった、クリスマスツリー、前の住人が置いて行った。
今年も飾ろう。
今日も雨、昨日も雨、イギリスは、毎日、うっとおしい日が続く。
お天気の良い日の夕暮れ時は、とても美しいんだけどな。