赤峰和彦の 『 日本と国際社会の真相 』

すでに生起して戻ることのできない変化、重大な影響力をもつ変化でありながら一般には認識されていない変化について分析します。

日本共産党の本音 topics(661)

2022-11-25 11:37:31 | 政治見解



topics(661):日本共産党の本音


サッカーワールドカップ、ドイツ戦に日本が勝ったことで日本中が沸きました。わが家の奥さまは朝から晩まで各放送局で流される堂安選手と浅野選手のゴールシーンをおそらく20回は見ていたのではないかと思います。

今朝の番組でも日本サッカーをとりあげていました。最近の傾向は一夜過ぎれば話題は次に変わるのですが、まだ繰り返し放送されるということは、それほど衝撃的であり、国民の殆どが勝利の余韻に酔いしれているからだと思います。

しかし、「日本人が活躍する」ことをとても許せない人も一部にはいるのも事実です。日本共産党所属の東京・中野区議の羽鳥だいすけ氏が24日に自身のツイッターで、日本代表がドイツに勝利したことに「残念というほかない。」とコメントしています。これは、もしかすると、2016年2月の「保育園落ちた日本死ね!!!」くらいの衝撃的な反日投稿なのかもしれません。

昨日の段階で、ツイッターで「日本共産党」がトレンド入りしており、一日たった現在でも79000件のツイートが寄せられ、大炎上中です。このツィート数、イーロンマスク後の操作なしになったツイッターではすごい数字です。もちろん99%が日本共産党批判です。

同じ共産党所属の愛知県の町議からも「興味がないならせめて何も言わずに過ごしませんか?」と苦言を言われ、日本共産党の機関紙『しんぶん赤旗』も「みんなの力で―。日本代表はさらに進み続ける」と言わざるを得なくなったようです。共産党の幹部連中、舌打ちをしながら「本音を言うな」と激怒しているのが目に浮かびます。これで、共産党票はだいぶ減ったことでしょう。

1961年10月、野球のスーパースターである長嶋茂雄さんが、朝日新聞のインタビューで「社会党の天下になったら野球、野球と言っていられなくなる」と発言して、当時、自民党に次ぐ大政党だった社会党に衝撃を与えたことがありますが、この羽鳥だいすけ氏の発言は、長嶋さんとは逆パターンで共産党を貶めてしまいました。

おかげで(?)、羽鳥だいすけ氏は釈明のツィートを出さざるを得なかったのですが、逆に「身内から言われたから仕方なく謝った感がすごいですね」と反論される始末。言えば言うほどぼろが出てきます。

そもそも、共産党はナショナリズムを喚起し、愛国心を鼓舞するサッカーなどの集団スポーツは大嫌いです。日の丸が掲げられ、国歌が歌われるのですから、反国家の日本共産党にとっては最も嫌な大会です。ことにサッカーはJリーグが始まった時と軌を一にして、若者が国旗をふり、君が代を大声で歌うようになってからはサッカー嫌いが一段と昂進したようです。

実は、若者の共産党離れ、ナショナリズムへの回帰はサッカーのおかげと言っても過言ではありません。日の丸と君が代に対する押し付けられた罪悪感からの解放は、Jリーグのおかげだと私は確信しています。

さて、羽鳥発言についてツイッターやヤフコメでも様々な批判があります。その一部を紹介してみますと・・・。


東京オリンピックは開催を中止せよと主張して、サッカーW杯は日本代表が勝って残念ですか。共産党っていうのはこんな感じなんですね、よくわかりました。

あれだけ頑張っている選手たちのことをこういう形で評してしまう人というのは、人の苦労とかを理解できていないような可能性があるのではないでしょうか。日本代表が勝ってしまってはいけないような感じのことを言っていましたが、この言葉を聞いたらサッカー日本代表の皆さんは悲しむと思いますよ。そういった人の心情もこの人は理解ができていない可能性が十分にありますね。

要するに、この区議は日本を否定したいだけ、自分のイデオロギーをスポーツに押し付けているだけだ。また、日本の勝利を喜ぶことと愛国心の鼓舞を短絡的に結び付けているようにも思えるが、この勝利によって愛国心の強制などするはずがない。逆に、この区議のように何でもかんでも「日本は悪い」と言ってしまうのは考え物だ。

共産党も人材不足ですね。国政レベルでは小池氏のパワハラが問題になったが、こうした舌禍で有名になる区議がいるんですから。もっとも、過激派であることを隠して当選した区議もいる。このように問題のある人を議員にするのは、区政の劣化を招きかねない。中野区民の税金がこの区議にも使われていることをもっと深刻に考えるべきだ。有権者には慎重な判断力が求められる。

色々な考えは否定しませんけどね。その考えを表明すればそれを批判する考えもあって然るべきですよね。批判されるのが厭なら云わなければよいし、言ってしまった事ならば批判された内容について反論すれば良い。批判された事をごちゃごちゃ言うのは見苦しい。なぜスポーツの場に政治的な課題を表明する事が美しいのか。なぜ日本チームが勝つと残念な理由を説明すれば良いだけですよね。

この共産党の区議は多くの批判後も次のようにツイートしている。「日本代表の戦いはすごいと思いますし、ものすごい努力をされたと思います。しかし、「日本代表を応援し、その勝利を喜んでいなければ日本人に非ず。そう考えてないなら黙っていろ」という空気の中で、「日本が勝ってよかった」とはとても思えません。」
「日本代表を応援し喜ばなければ日本人に非ず」と言っている人はほとんどいないにもかかわらず、ありもしない極論を持ち出して反論している。この人達はいつもこうした思考で自分の正当性をアピールする。
この区議が不満なのはドイツ選手が付けた差別撤廃の腕章をFIFAが認めなかった事のようだ。W杯も五輪も政治的活動は禁止であり当然の判断である。要するに差別を訴えようとしたドイツを褒めたくて日本代表の勝利を残念と言ったのだろう。見当違いも甚だしい。サッカーどころか物事の道理を全く分かっていない。

切り取りが好きな政党やな、と思います。共産党が自宅のポストに「アンケート」なる紙を入れてきていました。その設問と、選択肢が無茶苦茶。1問目に「生活の暮らし向きはどうですか?」とあり、厳しい、変わらない、良くなったという選択肢が並び、2問目は「厳しい理由は何ですか?」となった。その他の選択肢についての理由を問う項目は無し。そうやって得た回答を国会などで利用しているんやと思いました。つまり、「生活が厳しいこと」が前提となっている。公平性もくそもありません。回答はしませんでした。

別に試合の結果問わず、自分はFIFAの対応を残念に思うし、団結した意思を示したドイツを尊敬する。日本人は差別に鈍感になり過ぎているのではないだろうかくらいの問題提起程度にしておけばまた赤色左巻きが何か言ってるくらいでちょっと絡まれるだけで終わっただろうに、何故に「勝って残念」というワードが出てきたのだろうか。むしろこういうのを見ると、ああ、政治的な主張を一律禁止にしている国際的なスポーツ機関の判断は正しいのだなと思うよ。

今の政治に不満があっても共産党支持が伸びない大きな原因。同じものを見ても、別のことを考え、別のことをやろうとするから。ロシアがウクライナに侵攻したとき、日本を含め世界中が不安になってるときに幹部が発したのが「大丈夫、安心してください。日本には憲法9条があるのでロシアのようにはなりません」だった。
ほんま、戦争もサッカーも、同じものを見ているのに考えてることが違いすぎる。

昨年の東京五輪の時もそうでしたが、”このて”の方々はどんなイベントも、それが大きいほどイデオロギーの発露の場と化そうとするんですよね。当該区議は欧州でのサッカー関係者政治主張との連帯を意識してるのでしょうが、その欧州内だってそのての連動を心地よく思わないファンも多いはずです。運動の余波でドイツ国内ではパブリックビューイングも控えがちだそうですし、選手の内心に踏み絵を迫るジャーナリズムの問題など、独代表選手たちのメンタルに影響さえ及ぼしてるのではないでしょうか?そういえば昨年東京五輪開催前も、奇跡の復活水泳池江選手にSNS経由で「中止賛同」を彼女に求める”そのて”の方々もいました。のべつ幕なく運動に利用。ウンザリですよ、まともな日本人は。


最後に、私から一言。日本共産党が日本を嫌うのは構いません。だけど日本人の99%は日本共産党が嫌いです。その事実を、羽鳥区議が改めて証明してくれました。こういう人を今の若者言葉で言えば「逆神」というのでしょうか。

カリスマ願望の習近平―現代中国皇帝論② コラム(486)

2022-11-25 00:00:00 | 政治見解



コラム(486):
カリスマ願望の習近平―現代中国皇帝論②


(『情報統制と共同富裕――現代中国皇帝論①』のつづき)

国際政治学者が語る習近平氏の三つの奇行
(奇行①は昨日のブログに掲載)

奇行② 思想教科書の配布

これは、北京市の小学校。塀の隙間にへばりつき、教室の中をじっと見つめる大人たち。彼らはこの小学校に通う子供の親。新学期から始まる授業の内容を心配し、様子を見に来ていた。9月から始まった新たな事業、それは「習近平思想」を学ぶというもの。小学校から大学まで、習近平の考え方や価値観を学ぶ授業が必修化されることとなった。授業で使われているのは習近平の思想だけをまとめた一冊の教科書。その内容は――

議長「国家主席に選ばれたときの心境は?」
習氏「これほど大きな国の責任は非常に思い。『無我』の状態で、中国の発展に身を捧げたいと思った」
など習近平個人を持ち上げる内容が多く見受けられる

また小学生用のテキストには
「習おじいさんは忙しい時間を割いて、私たちの成長を見守ってくれている」
などと書かれており、単なる国のリーダーではなく、まるで「国民の父」とでも言うような振る舞いが描かれている。

さらには「習氏の金言」として自分の語録も掲載、習近平個人をあがめさせるような内容のは、もはや一種の新興宗教。

中国の歴史において、各時代の指導者が政治理念を国民に浸透させる、そんな政策は確かにこれまでもあった しかし、今回のように、個人崇拝を促すような教科書は歴代の中国の指導者たちですら作っていない。ただ、ある一人の人物を除いては。


奇行③ 経済破綻

習近平の奇行、その極め付きはこれだろう。「中国政府の制裁によりアリババグループの時価総額が39兆円減少」。

中国最大手のEC企業、アリババグループに突如、中国金融当局から制裁が下された。アリババといえば、20年以上もの間、中国のインターネット業界を支え続けてきた、IT系企業のトップ。時価総額においても、アップルやマイクロソフトに追随し、世界9位にランクされるほどだった。

そんなアリババの傘下企業であるアントグループが上場を控えた中、アリババの経営陣は中国政府に呼び出された。そして、話し合いの末に、なんと上場予定日の二日前にして、急遽、取り止めになったのだ。さらに、その一か月後から厳しい捜査が始まり、中国当局から3000億円の罰金が課され、一年間で、アリババの時価総額の内、39兆円が簡単に吹き飛んでしまった。

政府の規制によって失速しているのはアリババだけではない。一連の取り締まり強化で、中国のネット大手5社の時価総額は、今年、すでに計15兆円も減少している。

さらに、政府の制裁を恐れてか、中国のIT大手たちはゴマすりの「1兆円越え」の寄付に走る始末。簡単に言ってしまえば、習近平はわざわざ自分の国のトップ企業に言いがかりをつけて、次々と叩き潰す行動をとっているということ。

なぜ、このように自国で最前線を走る企業に足かせをつけるのか。習近平の狙いは一体何なのか。中国発展のためというなら、今までの行動はすべてその逆を行くもの。何故、わざわざ自分の首を絞めるようなことをするのか、実は、制裁を受けていたIT企業にはある共通点があった。

(つづく)



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