赤峰和彦の 『 日本と国際社会の真相 』

すでに生起して戻ることのできない変化、重大な影響力をもつ変化でありながら一般には認識されていない変化について分析します。

データが示す米一強とトランプの黄金時代

2025-01-01 13:01:01 | 政治見解
データが示す米一強とトランプの黄金時代



「⑤日本は石破政権が続く限りすべてがうまく行かない。」
それに引き換え
「②アメリカはトランプ政権で黄金期を迎える。」
が2025年の赤峰和彦の大予言です。
②の裏付けがここに書かれています。


アメリカ株の順調な動向について取り上げます。アメリカ株が「1人勝ち」の勢いを見せており、トランプ政権の発足とともに「本当の黄金時代」が始まるとの見方が広がっています。

ここで、国際経済を専門とする方の見解を、許可を得て掲載いたします。


アメリカ株の「一人勝ち」といえる状況が続いています。12月5日付の日本経済新聞電子版に「米国株マネー総取り」という興味深い記事が掲載されていました。その中で、いくつか注目すべき統計データが示されていたため、ご紹介します。

まず、米国株ファンドへの資金流入額についてです。2024年の年初から11月末までの間に、なんと4,400億ドル(約66兆円)もの資金が流入したとのことです。これは2021年の記録を上回り、過去最高となりました。一方で、欧州株ファンドは厳しい状況が続いており、22カ月連続で資金が流出しているとのことです。

2つ目のポイントです。
ドル建ての株式時価総額を見てみると、2024年11月現在、アメリカの株式時価総額は63兆ドルに達し、世界全体の51%を占めるという結果が出ています。調査によって多少異なる数値も存在しますが、少なくとも世界の株式時価総額の半分以上をアメリカが占めていることは確かです。なお、中国の株式時価総額は信頼性に欠ける部分も多いため、これを除外すれば、アメリカのシェアはさらに高くなると考えられます。

3つ目のポイントです。
アメリカの株式時価総額を名目GDPで割った「株式時価総額比率」を見ると、その値は約2.2倍に達しています。これは非常に高い水準です。名目GDPに対して株式時価総額が過剰に膨らんでいるのではないかという指摘もあります。参考までに、日本は1.5倍、英国は0.9倍となっており、アメリカの数値が突出していることがわかります。過去の伝統的な水準と比較しても、2.2倍は明らかに高い数値と言えるでしょう。

4つ目のポイントに移ります。
では、アメリカ以外に株式投資の選択肢は存在するのでしょうか。ヨーロッパは経済的な停滞が続き、日本は投資先としての成長力に疑問が残ります。中国は論外とされ、新興国市場は依然として不安定です。こうした状況の中で、世界経済を牽引する力を持ち、かつ信頼できる株式投資市場として機能しているのは、現時点ではアメリカしかないという結論に至ります。まさに「アメリカ1強時代」と言える状況が続いているのです。

5つ目のポイントです。
世界のトップ100社の株式時価総額をドル建てで見ると、そのうち63社がアメリカ企業となっています。これは驚異的な数字です。2010年の時点では、アメリカ企業はわずか37社に過ぎませんでしたが、14年後の現在、その数は63社に増加しました。一方で、日本企業でトップ100に入っているのはトヨタのみという状況です。

6つ目のポイントです。
この傾向は、トランプ政権の「アメリカ・ファースト」政策によってさらに強まると予測されています。トランプ政権が掲げる規制緩和(デレギュレーション)と減税策が実行されれば、アメリカの経済成長がさらに加速し、「アメリカの一人勝ち」が続く可能性が高いのです。加えて、AIや半導体を中心とする「第3の波」とも言える産業革命が進行中であり、アメリカはその牽引役を担っています。

7つ目のポイントです。
日経新聞の記事では、興味深い意見が引用されています。イギリスの資産運用大手シュローダーのパトリック・ブレナー氏は、米国株に投資することだけが選択肢ではないとし、その代替案として「米ドルとゴールド(金)」を挙げています。


「米国株が下落するようなリスクがある場合、米ドルそのものに投資することが合理的な選択肢になる」とブレナー氏は述べています。米ドルはアメリカ経済に対する信頼そのものであり、安定した投資先と見なされます。

加えて、ゴールドもリスクヘッジの資産として有効です。ゴールド自体はアメリカへの直接投資ではありませんが、多くの場合ドル建てで取引されるため、広い意味でドル資産とも言えます。米ドルへの投資は、アメリカ経済への投資と同じことです。このような視点が、記事の中で指摘されていました。

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