topics(649):茶番の「化石賞」
先日、エジプトで開かれている国連気候変動枠組み条約第27回締約国会議(COP27)で「化石賞」なる賞を日本が単独で受賞したとの報道がありました。これは、気候変動に取り組む世界130か国の1800を超えるNGOの国際ネットワーク「CANインターナショナル」が、「日本は化石燃料に対する世界最大の公的資金提供国であり、2019年から21年に年間平均で106億ドルを拠出した資金の使い道を最悪の貢献」と酷評したからのようです。
こういう報道があると、日本を辱めたい気持ちでいっぱいのメディアはすぐに飛びつき、政府批判にもっていこうとしますが、報道を見ても一般国民の反応は冷ややかであると感じます。実際のところ、化石賞を受賞したところで、エネルギー不足と電力料金の高騰で悲鳴を上げている日本国民にとっては、無知な人間どもの学芸会に付き合っている暇はない、といったところではないでしょうか。
ヤフコメのコメント欄を見ても、次のような意見があふれかえっています。
これって実は名誉なことではなかろうか。化石賞が貰えるということは、日本の脱炭素化技術の正当性が証明されている証拠と言える。ロシアに頼らないとエネルギー調達すらままならない欧州勢からのやっかみとして聴くくらいが丁度良い。これからも化石賞を受賞出来るように日本独特の脱炭素化や省エネの技術開発を頑張って欲しいところである。
IWCと全く同じ発想の表面しか見ない知識が不足した団体、日本は火力発電が多いですが二酸化炭素を少なくする技術を持っているので他国から比べれば二酸化炭素排出量はかなり低いです。IWCも反捕鯨国の偏見で日本は批判され脱退したが脱退後は逆に捕鯨数を少なくしている。COPもこの様な偏見に満ちた欧米の姿勢なら脱退をした方が良い。脱退して1番困るのは日本の割当金が無くなり赤字となるCOPです。
要は、COP27としても中国を叩けばすぐにかみつかれるので何も異議を申し立てない日本をスケープゴートにしただけですし、NGOも資金難からマッチポンプで金集めを図る道具として「化石賞」を作り出しました。さらに、原発推進派にとっても化石燃料を止めさせることはメリットが大きいという三者三様の利害が一致した茶番劇であったということです。
なお、化石燃料を多用する日本がいかにクリーンな電気をつくっているかということについては、J-POWER (電源開発株式会社:前身は1952年に設立された国策会社)の『もっと知ってほしい石炭火力発電―日本の石炭火力発電所はクリーン』が下記のように述べています。
石炭が燃焼するとSOx(硫黄酸化物)やNOx(窒素酸化物)、ばいじん(すすや燃えカス)が発生します。日本は高度成長時代には大気汚染が深刻な問題でしたが、過去40年以上にわたり環境対策技術や効率的な燃焼方法を開発するなど環境負荷を低減する努力を行ってきた結果、世界の石炭火力を牽引する存在となりました。
今日、石炭火力の煙はきちんとした浄化処理を行ったうえで大気中に放出されています。つまり“黒い煙”どころか、ほとんど何が出ているか見えない状態なのです。
今日では、中国やインドの大気汚染の方が大問題だと思います。
一方、化石燃料からつくられるプラスチックについても、その気味処理方法については日本は最先端を走っています。
イギリス在住で元国連専門機関職員の、めいろまさんのツィートには、こうありました。
日本は知らない人多いですが、日本は30年も前からコジェネ【※1】を店舗なんかで使ってます。天然ガス、石油、LPガスでエンジンやタービン、を回して発電して、その時に出る廃熱は暖房やお湯に使う仕組みなんですよ。欧州はそんなに導入してないから日本は遥かに先行ってたんです。
あと日本のリサイクル率やリサイクル技術、ごみ処理技術はほんとに進んでます。ごみ収集も欧州よりはるかに几帳面で細かい。これは実際目で見て体験してわかったし、統計でもわかる。アメリカもリサイクルは雑です。他の国は日本を見習うレベルなんすよ。SDGとか上から目線でいう権利なし。
日本のリサイクルやコジェネ、内燃機関、太陽光、水力発電、バイオマス、天然ガス、原子力、火力発電の技術者には支援するの大歓迎だけど、環境ガーと叫んでる文系活動家はほんといらんわ。補助金やるな。
ちなみに上記の技術者は日本は世界トップクラスってご存知?
それに関連したツィート。
プラのリサイクル【※3】はサーマル【※2】を除いても上位だけどサーマル含めたら世界一。日本には高性能な焼却炉がありプラを高温で燃やせるが欧州は炉が古く高温で壊れる、米国は広大な国土に埋められるから焼却炉が全米で100もない。日本は焼却炉の熱で発電や湯沸かしするが欧米はサーマルを基準から抜いた。
【※1】コジェネ:コージェネレーション(熱電併給)は、天然ガス、石油、LPガス等を燃料として、エンジン、タービン、燃料電池等の方式により発電し、その際に生じる廃熱も同時に回収するシステム
【※2】サーマルリサイクル:廃棄物を燃やすときに発生する「熱エネルギー」を回収して利用するリサイクル方法。たとえば宅配ピザの空き箱は、ピザの油や汚れが付いているため、古紙としてリサイクルすることが難しい。このようなごみは、原料として利用するのではなく、燃やして「熱エネルギー」を回収することで、「リサイクルをした」とみなしている。
【※3】サーマルリサイクル以外のリサイクル:①マテリアルリサイクル=廃棄物を新たな製品の原料として再利用する方法、②ケミカルリサイクル=:廃棄物を化学合成で他の物質に変え、その物質を原料にして新たな製品を作る方法 の二つがある。
今年の4月からはプラスチック資源循環促進法が施行されています。①廃棄物の発生を最小化するサーキュラー・エコノミー(循環型経済)への移行、②資源循環を成長分野として投資できる環境整備、③消費者のライフスタイルの変革を促すなど、「環境・経済・社会の三方よし」な社会を目指すとの考え方のようです。
わが居住の東京都北区でも、これまで可燃ごみとして収集していたプラスチックを資源としてリサイクルできるよう分別回収をはじめました。
国際社会で一番まじめに取り組んでいるのが日本だと思うのですが、国際社会にいろいろ注文をつける国連の関連団体は、なぜか日本たたきがお好きなようで、それに輪をかけて、日本のメディアもそれに乗っかって日本たたきに熱中する報道の在り方はそろそろ終わりにしてもらいたいと思う今日この頃です。
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