②台湾侵攻のシミュレーション :230120情報
昨日に引き続き、専門家の分析をお届けします。
アメリカが絶対に日本の米軍基地を利用しなければならないので同時に日本も攻撃されるということになります。そのため4カ国全ての国が大変なコストを払います。
このCSISレポートの結論は、
1.中国は勝利できない。
2.すべての参加国は極めて高いコストを払う。
と指摘します。
そして、この戦争の結果、
・中国共産党の地位が危なくなる。
・アメリカの世界的地位が下がる。
・台湾の軍事的経済的インフラが完全に破壊される。
とされています。
しかし、別の結論も考えられます。
まず、アメリカは大きなコストを払っても勝てば逆に世界的な地位が社会で高まる。これは第二次世界大戦の結果から見ても考え得ることでしょう。
そして、台湾の軍事的経済的インフラがもうほぼ完全に破壊されても、台湾は間違いなく独立を果たし一つの独立した国家として再出発するということ。これが一番重要な部分だと思います。
■CSISの提言と課題
CSISの結論の見方にすべて賛同するわけではありませんが、CSISの意見として非常にいい提言があると思います。それは以下の4つの提言です。
1.日本とグアムにある米軍基地の強化。 日本の自衛隊にも言えることで、ミサイルの攻撃に耐えられるような防御の施設が必要。
2.今までの巨艦大砲主義は良くない。なるべく小さくて安い艦を多く作ること。
3.優先すべきものは潜水艦と爆撃機。 潜水艦を沈めるということは極めて難しい。 作るベきは潜水艦。
4.戦闘機を作るのであれば性能より数量が大切。 ダメージ率がものすごく高いので、 できるだけ安いコストの戦闘機を沢山作る。
これは台湾の元参謀総長の李喜明氏が唱える「Overall Defense Concept」と繋がる提案です。
つまり、小規模、分散、精密、高威力に注力し、全民国防(ゲリラ戦法)を用いる。このような構想をアメリカも支持しているのです。
CSISのレポートの想定時期は2026年。決して遠い将来ではありません。しかし、台湾・アメリカ・日本にはまだいくつかの問題が残っています。
まず、台湾軍と米軍の一体作戦ができていません。ただ、以前にもお伝えしたように国防権限法、あるいは台湾政策法によってその方向には向かいます。
問題なのは自衛隊です。自衛隊というより、日本政府が台湾軍との接触を拒否しています。日本が中国に対して配慮するために台湾との接触を恐れているのです。
脅威は中国です。
本当ならば、台湾と一緒に中国と対抗していかなければなりませんが、中国に対する配慮によって協力体制が築けていません。これ非常に理論的には矛盾していますがこれが日本と台湾の間の現実です。
今回のシミュレーションは、日本のマスコミも報道しています。ぜひ自衛隊だけではなく、日本政府もこのシミュレーションをよく研究し、出来るだけ早く日・米・台3カ国が一緒に連携できるような体制をつくってほしいと思います。
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