Akatsuki庵

後活(アトカツ)中!

露地~な茶事の介添えデビュー

2011年10月01日 00時00分35秒 | 茶会/茶事
もう1週間以上経っちゃっいました。

季節的には遅いと思うのですが、秋分の日の朝、朝茶事に参加した。
ちょうど昼間と夜間の時間が半分ずつの日。
朝茶事を催すにはギリギリのリミットだったのかぁ、、、って今更ながら思う。

“参加”と言っても、今回は客ではなく、裏方。
ワタシたちの間では「介添え」と呼んでいる。つまり、茶事の“黒子”役。
実は今回が「介添え」デビュー。
初めてが朝茶事って、かなり無謀なんだけど、、、サ

ホントは今年2月の稽古日に介添えデビューする予定だった。
が、諸事情で茶事そのものが5月に延期となり、さらに震災の影響で再延期。
一時は10月の稽古日が設定されたものの、これまた事情で前倒し。
で、稽古日以外の祭日にやることになったわけ。

なんせ、最初に茶事のことが決まったのが昨年末で、そこで「介添え」も決まったため、
とにかく黒子の衣装を揃えなきゃならない、と試行錯誤した。
寒さ対策にタートルのヒートテックとか用意していたのに、結局はお彼岸
(藪蚊対策もあり、ヒートテックではない長袖黒Tシャツを買い直した)
で、なんとか格好だけは一人前


茶事の2日前、(自分の中では)史上最強の台風がやってきて
「翌朝でなくてヨカッタよ」と思いつつ、前の晩は10時に就寝、朝4時起床。

早起きしたけど、着物を着ないから準備は楽チン。
黒子の上下に長袖のロングシャツを羽織り、5時過ぎに自宅を出た。
6時前に教室に着いて、シャツを脱いで黒エプロン着て、靴を草履に髪を黒バンダナで隠す。

そうして露地に出て、掃除。
で、でも~。
二日前の台風で落ちた落葉樹の枝や葉っぱの量は半端じゃなかった。
前日も夜遅くまでスタッフの方が拾って下さったとのことだが、それでも膨大な落ち葉の量
しかも、地面が濡れてるから、掃きづらい。

かき集めてから手で拾い集めてゴミ袋へ。
それでもまだ落ち葉はある。
「せめて、飛び石の辺りだけでも何とかしないと、お客様が渡って来られない」と必死。

2人がかりでやったのだが、「同じことをするな」と先生からは予め言われていたので、
相棒サンは反対側の端から掃除している。
自分の掃除が下手なのは自覚しているので、相棒サンが見て「ホントにやっているのか
と呆れられるんじゃないかと思うと、それだけでも生きた心地がしないというか。

当初は「露地の掃除は30分で済ませてね。2人いるから15分で」と指示されいたけど、
そんな短時間で終わろうはずもなく~

相棒サンは前の月に別の勉強会で朝茶事の介添えを経験されていたので、
「前の時は1人で30分で終わったって言ってたよねぇ」と途中、たまらず寄って言ったら、
「この前はほとんど落ち葉なんて、なかったぁ

確かに、夏場は葉っぱは落ちないし、こんな嵐の後でもなかったしなぁ

ふと玄関の方を見ると、お客役の方々も見えていて、さらにアセる。
いつもアドバイスをくれるおじちゃまが露地口の戸をあけてひょいと顔を出し、
「介添えスタイル、似合ってますねぇ
(カッコだけは似合っていても、実力が伴ってまへーーーん

見兼ねて、助手の先生も出てらして、手伝って下さる。
水屋の方も気になるが、「呼ぶまで掃除するように」とのことで、
お客様が露地に出られるギリギリまで掃除していた。

リミットくる少し前に、飛び石のところとか蹲居のあたり水撒いて、水屋に撤収。
が、席入りが終わるとすかさず踏石のところへ行った。(←先生に言われての行動)

今まで気がつかなかったけれど、正客の草履が一番奥に、詰客の草履が一番が手前にきている。
それを正客の草履を置くからとって踏み石の上に並べ、次客以下の順番で手前に並べ替えた。
なるほどーなぁ。

いったん水屋に戻り、主客の挨拶を襖越しに聞く。
が、初炭手前が始まるあたりで、先生に言われてまた露地の落ち葉拾い、もとい掃除。
曰く「露地の掃除がまるでダメ

席中が亭主相伴になったところで、半東役の方が呼びに来てくださり、水屋に戻って相伴。
朝がゆと香の物と預鉢と強肴。
しっかり掻き込んでお腹を膨らませ、また露地に出て水を撒いて、中立ちに備え、
後座が始まると、また露地へ。

もちろん、一枚残らず落ち葉を拾うなんて、全然無理だったけど、
それでも最初の気が遠くなるような落ち葉の量からすると、マシにはなった?

今まで露地や庭園を歩いていて、落ち葉が落ちてないのを見ても、当然に思っていた。
だが、それが如何にすごいことか、そのために苦労して拾い集めた人の手があったことに初めて気がついた。
「家元のところでも、最後は業躰が手で拾い集めるのヨ」と教えられ、ははーっと感心した

また、「落ち葉」と一口に言っても、葉っぱには種類がある。
大きな朴の葉、細い笹の葉、もっと細い槙の葉。
「露地に植えるのは常緑樹」とテキストで読んではいたし、今までも視界に入っていたけど、
ちゃんと葉っぱや樹木を見ようとしなかったことに気がつかされた。

仕上げは屋根の軒先の下にある石ころの溝?
葉っぱが石にこびりついて、箒ではもう掃けない
助手の先生の指示を受けながら、石をいったん全部どけて、葉っぱやゴミを取り除き、また石を戻す。
「本当は石を洗いながらやるといいのだけど、今日はもう時間がないからねぇ」
助手の先生は一人で洗いながら、それをやられていたのだとか。

いやはや、本当に茶の湯修行はタイヘンだぁを思った。

今回はほとんど足手まといにしかならかった介添えデビューではあったけど、
「介添え」は誰の指示でどう動き、何をやるのかと、また露地の手入れが如何にたいへんかを
身を以って体験できたことで、とても充実した“茶事”だった。

もっとも、席中のことはさっぱりわかりませんでしたが

縁側で帰り支度をしながら、露地を眺めてたら感慨深くなっちゃって
思わず縁側の戸を開けて、写真撮影しちゃった

そして、帰りにはウレしいサプライズ
今回の茶事は実は先生プレゼンツだったのネ
(月謝を払わなくてよい茶事。月謝が高い分、年1回か2回、こういう“特典”があるノダ)

いくら、席中に出された懐石料理を食べたとはいえ、さすがに気の毒に思ってくださったのか、
アフターは亭主チーム(亭主役、半東役、介添え役2名)を伴い、先生が美味しい御寿司屋さんへ。

カウンターに座らせていただき、「どんどん注文しなさい」と言われたので、
遠慮なく食べたいネタで満腹にさせてもらい、帰って来た。
疲れていたので、茶の湯談義はあまり出来なかったけどねー

そして、一週間が経ったワケだけど、あれから露地がすごく気になる。
写真見ても、テレビの映像見ても。
今月、京都へまた旅行するけど、きっと庭を見ても今までとは“観る目”が変わると思う。
そう、ありたい。
にほんブログ村 その他趣味ブログ 茶の湯・茶道へ
にほんブログ村
 blogram投票ボタン 人気ブログランキングへ人気ブログランキングへ
応援ヨロシク致しマス

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 象彦の漆器 | トップ | 今月はいろいろ? »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

茶会/茶事」カテゴリの最新記事