山本あけみ「緑ゆたかな環境を子どもたちへ」

建築士や生活者として、都市計画・公共施設マネジメント・地球温暖化対策・SDGsなど、独自の視点で日々発信

「杉並区社会教育委員会」の会議を傍聴して

2012-05-10 | 活動日誌

昨夕区役所で開かれた、「平成23年度杉並区社会教育委員会の会議」を傍聴させていただきました。委員の方が7名と教育長をはじめ、教育委員会の担当部署の方々15名くらいの会議でした。


教育というと公立の小中学校の義務教育がすぐに浮かびますが、杉並区では社会人教育の分野でも区として積極的に関わっていく姿勢と、もともと区民の方々の日常的な活動が活発という背景があり広範囲にわたります。

 

昨日の論点は以下のとおりです。

1、学習・スポーツ振興が愛好者のみにとどまったり学びの成果を個々人の内に納まったままにすることなく、自分づくり、仲間づくり、地域づくりにつなげるうえで、社会教育(スポーツを含む)の現場や協働の相手をどこに求め、どのような仕掛けをはかっていくのか。また、「知の循環」を生み出していくにあたって社会教育行政にできることは何か。

2、学校教育・社会教育に分けずに教育を捉えた場合(教育ビジョンはその趣旨だが)、教育のコーディネーションシステムは、どう構築できるか。その場合、前提として「学校、家庭及び地域住民等の相互の連携協力」に努めることになるが、社会教育行政や職員、社会教育主事が果たす役割は何か。

3、区民とともに新基本構想の実現を図るため、「新しい公共」による協働の取組みと行財政改革について検討しているが、社会教育行政は、どのような位置づけのもと、区民との協働を展開していけばよいか。

 

いずれも行政という器を使っていかによりよい区民の活動を支える仕組みを作ることは出来るのか?ということだと思いました。

論点を細分化したり集約したりピンポイントで紐解いたり、そういったプロセスを通して見えてくるそれぞれの思いの集積がこの議論の成果なのだろうと思い発言もしたかったのですが、直前の会議が延びたため遅刻をしたのと、また、傍聴という身であったためかなわなかったのが残念でした。

会議を傍聴している間じゅう考えていたことがあるのですが、それは、大変抽象的だけれども、「ランドマーク的」なというか「象徴」というか、そういうものが区民の方々に共通してあれば、ずいぶん違うのではないかとということです。

 

具体的には「人」なのか「物」なのか「言葉」なのかは判らないのですが、

たとえば「人」であるならば美しく崇高な精神を持った女優さんの活動への参加による求心力であるとか、

「物」なら杉並区役所内に地域活動の総本山をイメージできるような壁掛けのオブジェなどの仕掛けをしてそれを日常的に見ることで参加してみようかと思わせるとか、

「言葉」は難しすぎてすぐには浮かばないけれど、その言葉を聞くことで地域活動をしている人たちの参加意識を鼓舞というかくすぐるようなことが出来るものなど。

 

改めて地域活動を推進する力は何かと考えると、単純なことに「喜び」「楽しみ」「生きがい」という前向きな気持ちにさせるものなのだと思います。

(私も長く市民活動を手弁当でしていましたが、楽しいからこそ続けているのです。)

それを感じるための仕掛けを作っていくことで活動の裾野を広げ、定着できるのではと考えています。

 

杉並区役所の組織は全て区民のより良い生活のためにあるのですから、どんどん活用をしていく意気込みで区民の方には参加をしてもらいたいと感じました。