「私の作文教育」 その10 宇佐美 寛 (1934年生まれ、千葉大学名誉教授) さくら社 2014年
第七章 文体 その2 P-173
私は、「まとめてはいけない。バラすのだ。細かく砕くのだ。」と指示する。砕けば、当然、多くの文になる。一文ずつは短くなる。マル(句点)の数が増える。
私は「マル一つを五百円玉だと思って稼げ。」と言う。書き直し案が出来たら、「会計検査をする。何千円稼いだかを調べなさい。」と言って、句点を数えさせる。
このような初期段階では、とにかく句点の数が多い書き直し文を書いた者をほめる。「長者番付」を発表する。「万事、金の世の中だ。」と言う。
詳しく書くためには、一文一義の短文のつみ重ねになるはずである。短い文でなければ、意識が行き届かない。長い文では、大きい範囲をぼんやりした思考で書くことになる。要約頭である。
第七章 文体 その2 P-173
私は、「まとめてはいけない。バラすのだ。細かく砕くのだ。」と指示する。砕けば、当然、多くの文になる。一文ずつは短くなる。マル(句点)の数が増える。
私は「マル一つを五百円玉だと思って稼げ。」と言う。書き直し案が出来たら、「会計検査をする。何千円稼いだかを調べなさい。」と言って、句点を数えさせる。
このような初期段階では、とにかく句点の数が多い書き直し文を書いた者をほめる。「長者番付」を発表する。「万事、金の世の中だ。」と言う。
詳しく書くためには、一文一義の短文のつみ重ねになるはずである。短い文でなければ、意識が行き届かない。長い文では、大きい範囲をぼんやりした思考で書くことになる。要約頭である。