民話 語り手と聞き手が紡ぎあげる世界

語り手のわたしと聞き手のあなたが
一緒の時間、空間を過ごす。まさに一期一会。

「語り部になるために」 ネットより

2012年09月25日 09時10分26秒 | 民話(語り)について
 語り部になるために   南房総 富浦エコミューゼ研究会

1.一流の語り手を目指せ
不可能なことではありません。落語や講談は長い歴史の中で磨かれてきているから容易ではないのですが、民話はまだ素人芸からあまり進歩していないのです。
落語や講談は元々、大勢の前で演じられてきたものですが、民話は父母、祖父母が子や孫たちに、囲炉裏端や寝物語で聞かせてきた素朴なものでした。それが近頃になって集団の前で語る必要が出てきたので、相応の技術が求められてきているのです。

2.民話は楽しませることであって、知識の伝達ではないのです。
話の目的にはいくつかありますが、大きく分けると 
①情報、知識を伝える ②聞き手を楽しませる
これを間違えている人がいます。話す姿勢が違うのです。

3.寝た子を起こすな
民話の語り手の役割は、聞き手をファンタジー(お伽の国)へ連れて行くことです。
「むかし、むかし、・・・」で、聞き手は現実の世界から離れる用意ができます。民話が楽しいのは、お伽の国へ行くことができるからなのです。
上手な語り手とは、これができる人で、下手な語り手だとなかなか連れて行ってもらえないし、また途中で目をさまされて、すぐに現実に戻されてしまうのです。
民話の楽しさは、お伽の国で過ごす快感で、何回聞いてもいいのです。これを知識としての話としてされると、一度聞けば、「もうたくさんだ。」ということになってしまいます。

4.ヴィジュアル話を心がける
聞き手の脳のスクリーンに、その場面の絵が映るような話し方が理想です。
映画や紙芝居のように。

5.歌は語れ。語りは歌え
物語の文章は、音楽でいえば楽譜ではなくて、歌詞のようなものなのです。楽譜はまだしも基本の演奏法や歌い方を指定してくれています。しかし、物語では、語り手が自分で作曲、編曲して歌わなくてはならないのです。
*速さ *高・低 *全体の構成。
強・中・弱。山・谷・ピーク(クライマックス)
を意識して練習します。
自分の語りを録音してチェックしてみましょう。

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