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「知らざあ言って聞かせやしょう」 はじめに その7

2017年02月14日 00時45分15秒 | 伝統芸能(歌舞伎など)
 「知らざあ言って聞かせやしょう」 心に響く歌舞伎の名せりふ 赤坂 治績 新潮新書 2003年

 はじめに その7

 しかし、どこかで耳にしたことがある名せりふも、現代はそれが歌舞伎のせりふであることを知る人は少なくなってしまいました。ましてや、どういう芝居のどういう場面のせりふなのか、知っている人はほとんどいません。
 幸い、近年、歌舞伎や日本語への関心が高まっています。近代以降の欧米化政策の結果、日本人でありながら、自分が何人なのかわからなくなった人が多くなった中で、自分の足許を見詰めたいと考える人も増えていることの反映でしょう。
 本書の目的は、名せりふを通して、歌舞伎はどういう演劇なのかを紹介することにあります。どの項目から読んでも良いように作りましたので、関心ある項目からお読みください。せりふだけ抜き出して味わうことも出来ますし、解説を読んで深く識ることも出来ます。また歌舞伎の台本・せりふの特徴を知っておけば、さらに理解が深まりますので、ぜひ巻末の付章「歌舞伎の台本とせりふ」もお読みください。

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