「ひとりごと」 市原 悦子 著 春秋社 2001年
「まんが日本昔ばなし」 P-133
前略
それから、人間ってすごくちっぽけだっていうこおとぉ、やるたびに思い知らされました。
「ほんとにちっぽけだ、人生は点でしかない」ということを。
どんなに素直になっても、いいことは起こらない。努力しても実らない。
理不尽なことがどんどん起こる。
でも、それでもこつこつ生きていくのが人間なんだということを、また深く思い知らされるという。
そこが不思議な魅力でした。
何をやっても大したことはない。
「どうせだめなんだから、飲んだくれて、どうこうしちゃえ」とか。
「いいや、もう人生なんて」といってしまえばそれまで。
やはり、大きなもののなかで生かされていく、それが人間なのだと。
中略
やまんば(山姥)は、どういうふうにって?
やまんばはすっごく大胆で、怖いものがなくて。そして小さい虫もかわいがってね。
そういうイメージが湧き出るんです。
髪の毛がザァーッと長くて、オッパイはダラーッとして、プワーッと大きなからだでね。
自分に暗示をかけるのね。
そして声の出し方なんていうんじゃないんです。
それこそからだの中のほうから、何かが出てくる。
創造力が、絵によって誘因されて触発されて、もう声が出てるのね。
中略
それから、昔の言葉をわかりにくいから、いまふうに直そうとか、そういうこともしなかった。
「わからなかったら、おばあちゃんに聞けばいいや」って。
それはそれで、よかったと思います。
「まんが日本昔ばなし」 P-133
前略
それから、人間ってすごくちっぽけだっていうこおとぉ、やるたびに思い知らされました。
「ほんとにちっぽけだ、人生は点でしかない」ということを。
どんなに素直になっても、いいことは起こらない。努力しても実らない。
理不尽なことがどんどん起こる。
でも、それでもこつこつ生きていくのが人間なんだということを、また深く思い知らされるという。
そこが不思議な魅力でした。
何をやっても大したことはない。
「どうせだめなんだから、飲んだくれて、どうこうしちゃえ」とか。
「いいや、もう人生なんて」といってしまえばそれまで。
やはり、大きなもののなかで生かされていく、それが人間なのだと。
中略
やまんば(山姥)は、どういうふうにって?
やまんばはすっごく大胆で、怖いものがなくて。そして小さい虫もかわいがってね。
そういうイメージが湧き出るんです。
髪の毛がザァーッと長くて、オッパイはダラーッとして、プワーッと大きなからだでね。
自分に暗示をかけるのね。
そして声の出し方なんていうんじゃないんです。
それこそからだの中のほうから、何かが出てくる。
創造力が、絵によって誘因されて触発されて、もう声が出てるのね。
中略
それから、昔の言葉をわかりにくいから、いまふうに直そうとか、そういうこともしなかった。
「わからなかったら、おばあちゃんに聞けばいいや」って。
それはそれで、よかったと思います。