標高330mのモノローグ

富士山の10分の1、東京23区最高峰の10倍の山間に暮らして20年。地域の自然や思いを綴ります。

沖縄慰霊の日:中3の相良倫子さんの平和の詩の朗読「生きる」を視聴して、感動した。

2018-06-23 21:17:51 | 日記
朗読は、「私は生きている。マントルの熱を伝える台地を踏みしめ・・・」から始まり、沖縄の島の美しさを語り、73年前の戦争によってもたらされた悲劇を伝えた。そして、続く。亡くなった人々はみな「小さな幸せをよろこんだ。私と同じ人間だった」という。「戦争を絶対に許さない」。「国境、人種、宗教を超え・・・誰にも犯されない世界を作ること」。「戦争の無意味さ」。「あたりまえに生きること」。「一日一日を大切に」。「未来はこの瞬間の延長戦上にある。つまり未来は今なんだ」。「共に生きていこう」。「真の平和を」・・・。

相良さんの力強い語りは、平和に生きるという数々の言葉と共に、今でも耳に残る。そして、最後に「私は今を生きている」と語り、終わった。

多くの聴衆が感動していた。

相良さんは、一言一言かみしめるように、左右に顔を振り聴衆の方を見ながら訴えかけるように力強い朗読であった。そして、すべて暗唱だった。この後、安倍首相のあいさつだった。国会答弁でも見られるように、原稿を読み、「沖縄の基地負担軽減に全力を尽くしてまいります」。「私が先頭に立って、沖縄の振興を前に進めてまいります」と述べたが、いつものように言葉だけの内容や実行の伴わない挨拶だった。
首相こそ、相良さんの朗読をかみしめ、反省、反芻して欲しいものだ。

昨日だったか、テレビ番組で、若い沖縄の女性が、祖父から聞いた戦争体験の話と涙しながら描いた悲惨なスケッチ(胴体と頭部が離れて横たわっている情景)を持って、中学校を訪問しスライドを交えながら講義を行っていた。若者も戦争体験を伝えていかなければならないと思ったという。

戦争体験をした人たちが少なくなっている。私も父から戦争の話は聞いた。しかし、父は海外での戦闘兵として体験だったので、沖縄の人々の体験とは全く違っていた。私は、父から聞いた話では、戦争の残酷さは感じ得たが、子供や孫に語っていない。

沖縄の方たちは、相良さんが述べるように、「今の私達と同じように、戦時中の人たちも、それぞれの人生を思い描いていた。小さな幸せを喜んでいた。それが、戦争により奪われてしまった」
こうした体験を若い人たちが、「強い平和の願いを持って、今を生きていく」ために、沖縄の戦争体験を語り繋いで行くことが必要だ。私も私のできる範囲で孫たちに話してみようと思う。
コメント
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