蓬莱で思いついた昔話には、かぐや姫と浦島太郎があります。
かぐや姫は竹取物語をもとに書かれています。竹取物語に「東の海に蓬萊という山あるなり」と記されるています。
求婚者の一人は、難題として「蓬萊の玉の枝」を取ってきて持ってくることをかぐや姫からが課せられます。
しかし、出航せず、職人たちにそれらしきものを作らせ、帰航を偽装してこれをかぐや姫に献上しますが、褒美をあげなかった職人の不満から話しがもれます。逆ギレして求婚者は怒ったようですね。
今の時代にも、部下に色々指示したのに、出来が良いと自分の手柄、悪いと部下に逆上する上司いませんか?せめて、出来が良いと部下のお陰、悪いと自分の指示がまずかった、と思える人が上司だといいですね。
『丹後国風土記』に浦島太郎に纏わる話が書かれています。
浦島子(浦島太郎)が海に出て五色の亀を釣り船中に置いて眠ると、亀は美しい女に変身します。女は浦島子を誘って不老不死の蓬莱山に連れて行きます。

彼は仙女とともに、蓬莱山で三年間の結婚生活、官能的な生活を送りますが、その後故郷が恋しくなって帰郷を申し出ます。女は別れを嘆きつつも、決して開けてはいけないと言って「玉匣」を授けます。

故郷にもどった浦島子は、土地人の話によって地上では三百年もの時間が経過していたことを知ります。驚きのあまりに約束を忘れて玉匣を開けると、若々しかった肉体は風雲とともに天空に翩り飛んでしまいました。

ここに登場する蓬莱山は、古代中国で東海の彼方にあると幻想された神仙の住む永遠の世界です。そこには不死の仙薬があり、神仙たちが永遠の齢を保って生きていると考えられていました。
日本は、東方にある神秘の国と昔から考えられていたのですね!
ところで、亀と縁ある浦島太郎が玉手箱を開ける話は、鶴の恩返しで、見ないで欲しいといった鶴が機織りの姿を見られて天に還る話とも繋がります。鶴と亀ですね。

日本昔話は、この世と不思議な世界との交流を織り交ぜます。未知との遭遇です。不思議な世は時間の概念がなかったり、月の姫や鶴(霊鳥)や龍宮の乙姫がとても美しい人の姿に変わり、優しい人間の前に現れ富や幸をもたらします。
富や幸やまた、官能的な生活は、しかしながら、不思議の国の使者がいなくなると泡のように消えてなくなったり、人が傲慢になったり怠惰になると続くものでは無いこと、更なる欲を生み出す対象に変わります。
そういう世の無常がわかった時に美しい人は居なくなって終わります。かぐや姫や、龍宮の乙姫なんかは、無常の対として常世(常にある世)からの使者です。
何か心地よいものを持たされたあと、人が本来の姿から遠く離れて曲がっていくと、道を戻すべく徹底した回収が時間差を経てきます。
反省して気づけば、改心のチャンスをいただけたととれますが、別の言葉では冷たく聞こえるかもですが自業自得です。
この世はたまに、甘い罠で試されることもあるから、身魂磨きをして自分の中にいる神様に恥ずかしくない生き方をしたいです。だから、足るを知る、感謝する、謙虚でいる、などなど、心を大切にしたいです。