夕立に街の熱気も和らいだころ、
聞こえてくる花火の音、
今日は、お盆、お台場の花火なんだ。
海は生命の源であり、
また還ってゆく死の世界。
異界の黒船への護りの址も、
今は世界との境の祭壇か
家の先祖さまたちも、
彼岸から我が家までへの道すがら、
東京村の迎え火に、
みんな寄り道してるかも。
横から見るか、上から見るか、
リングのような花火は、
角度によっては、円くない。 . . . 本文を読む
在学中にとり始めた私の方法論は、
ちょうどシュールレアリスムでの「自動筆記」みたいなもの。
自分の身体を、情況の中に放り込んで、
そこでの自身の反応を汲み取ってくるような。
それは、直感なのだけど、
いろいろな人に会い、旅をし、住いを移し、
その刺激の余韻を残しつつ、
また何かに向かおうとしている、
意識できない”エド”の軌跡。
日々には、陰陽、つまり月と陽の周期の中。
外界からの刺激が減る眠 . . . 本文を読む
『勝手にしやがれ』:ゴダール、
新宿文化で脳裏に焼き付けたはずの映画を久しぶりに観た。
自分の脳裏や身体に残っていた感情が引き出され、
また、今は希薄に感じられている男と女の絡まりが、
こんなにダイナミックだったのかと。
自身が解らない。
社会の規範をはずしてでも、衝動に従って、
その濃密な関係は、確かめられない。
これが、社会に向かって『気狂いピエロ』となったのではないか。
そして、最後に” . . . 本文を読む
ポーランドの監督キエシロフスキー(Krzysztof Kieslowski)の映画
『アマチュア』
大戦の混乱での孤児として育ち、実直に働き、
安定した暮らしを望む女と結婚し、家を持ち、
子供が生まれるというまじめな主人公。
家庭を撮る為に奮発した8mmカメラが、
リアリティのある生活から、映像の生活へと誘い込む。
背景は80年当初のポーランド、
街の看板も僅か、白黒のTV、映像が氾濫していな . . . 本文を読む