のんのん太陽の下で

初めての一人暮らしが「住民がいるんだ・・・」と思ったラスベガス。
初めての会社勤めが「夢を売る」ショービジネス。

Baby Shower

2007-02-18 | 日記
 衣装部屋で働く二人が出産のためにお休みすることになりました。そのお別れ会を兼ねたBaby Showerがありました。Baby Showerに行くのは初めてです。
 Baby Showerは日本語にどう訳すのかと思い辞書を開くと、『出産のお祝い品贈呈パーティー』と書いてありました。
 お祝いが贈られる側は、欲しいものをスーパーなどのお店に登録できるようになっていて、贈る方はそれを見て必要なものをプレゼントできるようになっています。合理的です。パーティは普通日中に行なわれ、出産する本人が企画はせず、女性だけが集まるようです。
 しかし、今日のBaby Showerは招待状に“伝統的でない”と書いてあり、私が初参加のBaby Showerはアイリッシュパブで行われました。夕方5時から、そして本人たち二人の企画。集まったのは女性ばかりでなく、男性も顔を出し、夫婦揃っての参加も何組かありました。
 二人のうちの一人は日本人の友人でいつもお世話になっています。KAの中では、彼女と唯一日本語が話せる仲でしたのでしばらくお休みになってしまうのは寂しいです。
 赤ちゃんができたことを誰よりも早く教えてくれて、様子を毎日教えてくれた彼女。仕事場を離れた静かな平和な環境の中で、ゆっくりとこの時を楽しんで、喜びと幸せを充分に味わってもらいたいものです。

新年快楽

2007-02-17 | 日記
 ショーが終わって駐車場へ向かうと、パトカーがずらりと20台ぐらい並んでいました。パラダイス通りで発砲事件があったということと、これからの何かに備えてなのでしょうか。空にはヘリコプターが飛んでいました。
 駐車場から出たい車は渋滞していて、ずっと上のほうまで車が並んでいました。通りに出るとものすごい数の車。もっと驚いたことに、歩道からは人がはみ出していて、歩道まで渋滞状態。こんなに混んでいるラスベガスは初めてみました。それでも友人が言っていた通り「客層が違う…」らしく、いつも満席の“O”でさえ満席にならなかったそうです。
 私は自転車で帰れることを嬉しく思いました。ショーの後、友達と会おうとした場所が遠かったのですが、あえて自転車で仕事に行きました。それは正解。でも、それから家に帰って自動車に乗り換えて、ヒルトンホテルに行くことはどうなのか疑問になってきました。中心に向かう車はものすごい数ですし、メインどおりは渋滞していますし、何しろヒルトンホテルのあるパラダイス通りは発砲事件で閉鎖しているといいます。友人と電話で話して結局そこへ行くのはやめることにしました。
 ならば、と、もうひとつの誘い、中華料理を食べに行くことにしました。よく考えたら日にちが変わってチャイニーズニューイヤーでした。きっとこういうことになって良かったのでしょう。レストランにはショーの中国人を中心にたくさん人が集まっていました。

「新年快楽!」

 これだけ長く中国人と付き合っているのに覚えている中国語はほんの少し。これはそのうちのひとつです。『しんねんくわいら』という感じに言います。
 新年には水餃子を食べるということでしたが、ここではそれはなく、いつもの料理をいただきました。
 食事をしながら私がここに来られるようになった経緯を話し、だから遅くなったと言うと、
「ノリコは早いよ。何しろまだ駐車場にいるのが何人かいるんだから。」
 ビックリしました。
 その友達が到着して聞くと、一般客用の駐車場は従業員用の駐車場にまして混んでいて、出るのに約3時間、途中1時間は全く動かなかったそうで眠ってしまったそうです。私たちが長く楽しんでいたので、どうにか間に合って良かったと言っていました。

 今週は心と身体とバトンのコンディションに毎回大きな違いがあり、安心の少ない週でした。さあ、新年、来週は快楽となりますように!

NBA

2007-02-16 | ラスベガス
 今日は歩いてMGMへ行きました。メイン通りに着くと人がたくさんで、今の時期、ラスベガスに人が集まっているのをはじめて感じました。今週はバレンタインズデイ、NBA、チャイニーズニューイヤーで混むと言われていたのですが、劇場では残念ながらそれを感じることが出来ていませんでした。
 メイン通りを歩く人、大きなTシャツ、ダボダボのパンツにキャップ、大多数の人がこのような格好で、NBAの人が多いのを感じます。そしてMGMのライオンとニューヨークニューヨークの自由の女神は、バスケットボールのユニフォームを着てNBAを歓迎しています。
 夜も12時を過ぎても人が出ていました。パトカーのライトがあちらこちらで光っていて、交通事故もあり、渋滞した道に我慢できない若者が車の中から叫んでいたり、物騒がしい感じでした。
「NBAのオールスター戦がある街はいつも事件が起きるってニュースで言っていたから気を付けたほうがいいよ。」
 と、2回目のショーの前にクーンに言われたのを思い出しました。
 NBAは18日まで。ちなみにチャイニーズニューイヤーのこの日、KAの京劇のアーティストを中心にハーフタイムでショーをします。

 明日も気をつけて出勤&帰宅するようにします。

さくら

2007-02-15 | 日記
 昨日、少しだけ道を変えて自転車で走っていると
「あ、あれ、さくらだったよね…。」
 まず、あの色。我がアパートにある、分類したらサクラ属であろうというさくらとは違います。大好きなソメイヨシノのような色。そして、いや、ソメイヨシノかもしれないと思わせる一重の花。ものすごく気にはなりましたが、自転車をビューンと走らせていたので止めることが出来ず、時間もなく、さくらは大好きなのに通り過ぎてしまいました。
 今日はそれを見たくて、少し早めに出ました。どなたかのお家の壁から少しはみ出て咲いていたさくら…少しドキドキしながらゆっくりめに自転車をこいでその場所を見つけました。
「わあ、こんなところにこんなさくらがあったなんて…。」
 青空によく映えているさくらを写真に撮りました。ソメイヨシノより少し大振りでしたが“さくら”と素直に思えるさくら。風にゆらゆら揺れる花々。
「うーん、春だね…。」
 気分よくMGMに向かい、駐車場から建物に向かうところにある木のつぼみが気になって顔を近づけて見ると、つぼみはふっくらしていて、そして、二輪咲いているのを見つけました。
「うわー、咲いたんだ。」
 横を通り過ぎるMGMの従業員に少し変な顔をされながらも、じっくりと花を見つめていました。

バレンタインズデイ

2007-02-14 | 日記
 更衣室に入った途端、派手に飾ってありました。双子役の机の上は作業机としての役目を果たせないほど大きなたくさんのプレゼントが置いてありました。愛の大きさもさることながら若さなのかな…それともアメリカ式?
 辞めさせられた一人のアーティストも忍び込んでみなにプレゼントを置いてくれていました。“友達”には風船つきの大きなプレゼント、新しいアーティストやあまり面識がない人には小さなプレゼント。私はもちろん小さな方。その露骨さに笑いました。これもアメリカ式?
 電話が鳴り、MGMで働いている友人から珍しいチョコをいただきました。クッキーがホワイトチョコレートにコーティングされています。ひとつで止めるのがやっとなほどおいしかったです。繊細なチョコ選びは日本式。
 メイクをしていると何人かのアーティストがみなに小さなカードとチョコを2,3粒持ってきてくれました。私はこういうのが好きです。やり方は、国に因るのではなく心でした。
 もうひとつ、郵便&お知らせ受けにチョコが届いていました。この人誰だろう…
 今日はこういう日だと忘れていて、更衣室のお菓子箱にチョコがなくなったので自分のために家から運びました。それも含め、またお菓子箱がチョコでいっぱいになりました。 

さらに命がけ

2007-02-13 | KA
 アレグリア兄弟はぐるぐる回るカゴに乗っているアーティスト。KAが始まってから休んだことはなく、代役はいなくなりました。ところが今日、弟のフランシスコがついに欠席。急遽、裏で働いている方、元サーカスで働いていた方が出ることになりました。
 本番を見守りましたが本当に怖かったです。あのシーンが絶対に必要なのはわかりますが、まさに命がけですから、本当に怖かったです。明日は回復して戻ってきてくれることを切に願います。

 ラスベガスは雨が降りました。といっても、私がMGMに入っている間に降ったので、幸い通勤に影響はありませんでした。ただこの街は、雨が降らないことを前提に町をつくっているかのように水はけが悪く、大きな水溜りにいくつも入りながら帰ることになりました。

お蔭でのんびりと

2007-02-12 | 日記
 “O”のかなこさんに「こんど何かレッスンを受けに行くときは誘ってください。」と言われていたのに、なかなかそのチャンスがありませんでした。昨日彼女から電話があり、今日は二人でバレエのレッスンに行きました。私はものすごく久しぶり、彼女にとってはここでのバレエのレッスンは初めて。
 今日は上級クラスなので美しいバレリーナの中でレッスンを受けられました。久しぶりのレオタード、少し硬くなってしまったというバレーシューズを身にしたかなこさんは、「みんな上手ですね!」と言いながら目を輝かせていました。シンクロという厳しい世界、そしてオリンピックという大きな舞台で活躍した彼女のたくましさを感じました。私は久しぶりなのに身体の動きが良かったので、とても気持ちの良い汗を流しました。
 お昼を初めての日本食屋で食べてから、彼女の誕生日が2月6日だったということでお気に入りのベーカリーでケーキを買って、私の部屋のベランダで紅茶と共に頂きました。これも久しぶり。ベランダに出てこういうひとときを楽しめる季節になったことを嬉しく思いながらのんびりと時間を過ごしました。
 私は一人でいると「何かしないと!」と忙しく過ごしてしまうことが多いのですが、今日はかなこさんのお蔭でのんびりとすることができて“休日”となりました。

手打ち

2007-02-11 | 日記
 友人のお母様のお友達の誕生会に呼んでいただきました。なんと日本からそば打ち人3人を招いてのパーティー。そば打ちの実演をラスベガスで見られました。
 そばを打っているのをじっと観ながら、よく祖母がそばを打ってくれたのを思い出していました。私は人が作業をするのを観るのが大好きなので、祖母のそば打ちもいつも観ていました。そして太さが不揃いの短いおそばをおいしくいただいたものです。
 さらには、こんなことも思い出していました。
 ある日私はうどんを食べたくなり、家の食料品置き場を覘きましたがうどんがありませんでした。そして小麦粉があることを確認し、うどんを打つことに決めたのです。祖母の作るそばを思い出しながら、自分で考えてうどんを打ちました。食べたいと思ってから食べるまでに相当な時間は掛かりましたがとてもおいしかったことを覚えています。
 今日は小樽からのそば打ち愛好会の方々の作品。きれいに揃った極細のそのおそばは腰があって香りも良く大変おいしくいただきました。

I buy you!

2007-02-10 | 仲間
 ショーが終わってからチャイニーズレストランに集まりました。私はただ集まるのかと思って行ったら、新しい中国人のアーティスト、マオチャオの誕生会でした。彼は昨日24歳になったそうです。そういえば今日、トレーニングルームにショーの途中で行ったら、彼に「ハロー。」と挨拶をされてすぐ「何歳?」と唐突に訊かれたっけ。そんなことを思い出していました。
 いつものように食べて飲んで笑って…マオチャオはビールを11本も空けたそうです。そのうちに彼が私のことを言い始めました。
 「ノリコはgoodだよね。いつもショーの途中にトレーニングルームに来て必ず練習している。一回や二回は誰でもできるけど、毎日毎回必ずやっている。」するとJJが「そういうのはrespectって言うんだよ。」と言うと彼は「I リスバイ you. 」と。respectの発音がうまく出来ず、何度か言い直しているうちに「I buy you.」になってしまい、ニコニコと何度も「I buy you.」と言われてしまいました。みなで大笑いしていても本人は何のことかちっともわからず言い続け、JJがまた「How much?」と訊くと元気に「100%!」と答え、みなでおなかを抱えて笑いました。
 食べ終わって外に出て、話をしていました。私は自転車で帰る用意をしてそこに行くと、彼は勢い良くこちらに来て前輪に跨るまで接近してきました。「自転車で通っているの!僕も自転車を買って乗らないと!」またみなで大笑い。私は「なんだか怖くなってきたから帰るわ。」と笑いながらその場を後にしました。
 いろいろなことがあった一週間ではありましたが、笑いがいっぱいで終えることが出来ました。

遺失物

2007-02-09 | 仲間
 大好きな電子辞書がいつもの場所に入っていないことに気付き、昨日は慌てました。辞書は買い換えられるにしても、そこに大事な名刺を挿んでいたからです。
 記憶をたどると、グリーンルームにおいてきてしまったような気がしたので、今日は早く行って確認しようと思っていました。でも早く行けませんでした。
 12時半からショーに関わる全ての人のミーティングがあり、それが終わってグリーンルームで辞書を探していると、ある人に「今朝、そこのテーブルにあったよ。多分クリスティンが持っているよ。」と嬉しい情報をいただきました。クリスティンをようやく探して訊いてみましたが、彼女は全くそのことを知りませんでした。
 3階のステージマネージメントに行って、訊いてみました。辞書は届いてはなく、放送をしてくれることになりました。その放送を聞きながら階段を下りて行き、グリーンルームを覘くと誰も放送を聞いていない様子。そこには人がたくさん集まっていて、今日はみなが早くきていることは感じられても、ビリヤードをしている人を見ても、卓球をしている人を見ても、コンピューターをしている人を見ても、ドミノをしている人を見ても、それぞれがそれぞれのことに集中している様子。階段を下り切ってちょっとがっかりしたところに会ったアナトリが「今のノリコの辞書のこと?」と訊いてくれて少し希望がわきました。
 私は最悪のことまで考えていました。だれかがeBayでその辞書を売ってしまい、買った人が名刺を見つけ、何か悪いことをするのではないか、そうしたらその名刺をくださった方に大変な迷惑をかけてしまう…
 そしてそのすぐ後には、いや、買った人が名刺を見つけ、そこに書いてある私へのメッセージを見て、名刺に書いてある連絡先に連絡をしてくれて、私の連絡先を探し出し結局は私の手元に戻るかもしれない…

 「そんなに親切な人はいないかな…。」

 一回目のショーの途中にすれ違ったマットが「辞書見つかった?」と訊いてくれました。そういえば、彼、クリスティンのことを話しているときにそこにいたような気がします。でもそんなに気にしてくれているとは思わず、訊かれたことに少しビックリしました。
 そのショーが終わってバタバタしていると「ノリコ、ステージマネージメントに来てください。」と放送があり、その言い方に「えーっ!」と思わず声を上げ、階段を駆け上がりました。辞書が届いていたのです。放送をしてくれたジュリにお礼を言うと「見つけたのはマットなのよ。」と。
 辞書を大事に抱えて階段を下りていくとグリーンルームにマットがいました。お礼を言って見つけた場所を訊いたら、どう考えても探さないと見つからないような場所。彼とはあまり話すこともないのにそこまでしてくれて本当にありがたいと思いました。
 
 …親切な人は身近にいました…