ギャラリー樟楠&あるぴいの銀花ギャラリー日記

作家の紹介から展覧会の様子。 ギャラリーのあるアルピーノ村の季節のお知らせ。

4寸椀

2019年11月17日 22時07分54秒 | ギャラリー樟楠
 

 
仁城さん親子の4寸高台椀。
大きさも高さも、同じように見えますが、手に包んでみるとまったくの別物です。

向かって左が仁城義勝さんの椀
軽やかな仕上がりながら、凛とした佇まいで、手に包むとシャープな印象があります。
「昔は分厚い椀も削っていたんだけど」
高齢になり、若い頃より体力も落ち、意識していないけど、自然と軽いモノを求めてしまう。
だから、自分の椀は年々、軽やかなものになってゆくと。
 
右に 仁城逸景さんの椀
柔らかな曲線と男らしい高台の幅、手に包めば、逸景さんのやさしさが伝わってきます。
若さと体力、男のやさしさに、丁寧な仕事が加わった、逸景さんにしか、作りあげることのできない椀。
厚みを残しているので、義勝さんのより重く感じますが、それでも、軽いんです。
末永く使っていく時には、漆の塗り直しや、修理をすることもあります。一度、漆を剥がしての直しや修理、当然、椀も薄くなってゆきます。
2度、3度、手をかけることがあるかもしれないという、やさしさの厚みです。
 
どちらが良い、わるいという事はなく、作り手の個性が、しっかりと表現され、使い手に伝わってくるという事です。
 
長年、作り続けてきた父の義勝さん
各地での展示や書籍での紹介で、義勝さんの椀がほしいと訪れてくださるお客様も多いですが、これから10年、20年と暮らしに寄りってゆく椀です。
名前で選ぶのではなく、その手にしっくりと納まる椀と出合ってほしいと願います。
 
椀、少し少なくなってきました。
良い椀を探しているという方がいらっしゃいましたら、この機会に、ご自身の手で包んでみてみください。
 
長文、お付き合いいただき ありがとうございます。
 
 
木と漆のうつわ
仁城義勝 仁城逸景
~11/24(日)
11:00-18:100(最終日16時まで)火・水休み
 
ギャラリー樟楠
さいたま市大宮区北袋町1-147
048-641-9156
 
 
 

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