振り返ってみて、一進一退だなと半ばあきれながら思う。
さっきまでは、納得のいくものができた!と昨晩提出した原稿(机の上にあった)読み返して「歓喜」のようなものさえ覚えたというのに、今月号の刷り上がりの雑誌に目を通すやその編集レベルの高さに唖然と。いやまだまだ、あかん、とも。
今の自分はこんな諸々で形成されているのだなと思ってみたりする。
(3月25日(日)夕方からの続き)
最近は、机にかじりついているばかりで世間にふれていないので、原稿を離れてどこかへ出かけたくなり、車で神戸・三宮へ出かけたのだった。
「春に着替えた神戸を見たいのよ」というのがテーマだ。
(「いつまで少女じみているのだ。と馬鹿にされたが)
自宅から三宮へは車を飛ばして約30分。
明日のパンを買うために「フロイントリーブ」へ立ち寄り、
クッキーの詰め合わせや菓子パン、ハードトーストなどを買う。日曜日というのに路地裏には人は少なく、車もそう混み合ってはいない。
大阪や京都とは違う、とろんとした庶民的な空気が流れている春の神戸なのだった。
もう桜が咲き始めていた。
夕食には「良友酒家」へ。
ここは、一度「火鍋」を取材したことがある地元に愛されるアットホームな店。
おいしい中華が食べたくなったのでここに。
「空心菜の炒めもの」
さっぱりとした塩味の中にも隠し味が効いて、食欲そそる。
文句なしにおいしい。作り方を教わりたかったくらい。
「酢豚」
豚の揚げ加減もカリッと。ほんのり甘めのあんの合わせ方もよい。
王道の味にホッとする。
「醤油鶏」
この店の自慢の一品。地鶏を秘伝の醤油タレで煮込む。少し辛めだがご飯との相性はよいだろう。
「牛シチューの煮込み汁そば」
八角などの香辛料で何時間も煮込んだ牛バラ肉をオイスターソースで味付け。
「自家製カステラ」
ほわほわのホッとする味。庶民のおやつでアッという間にパクパク平らげる。
家庭的なおいしさだった。
久しぶりに神戸中華が食べられてうれしかった。
店を切り盛りするお母さんの存在感が際だつ店だ。客といい距離感をもちながら、
ここぞという所はしっかりとオススメメニューの太鼓判をおす。
そして、「どう?」「おいしい?」とご機嫌伺いも欠かさない、これぞ肝っ玉母さん。
お洒落に中華が食べられる店が多い中で、王道の味を追求。
奇をてらったものはなく、基本に忠実。庶民的な良い店だ。