リベラルくずれの繰り言

時事問題について日ごろ感じているモヤモヤを投稿していこうと思います.

新党ブームの罠

2017-09-25 | 政治
「小池新党」結成の方向が固まったようだ.民進党が自民党の対立軸となりえていないなか,7月の都知事選では小池都知事の都民ファーストが圧勝した.民進党を離党して新党に合流する流れも続いており,今度の総選挙でも,自民党批判票がある程度(なだれを打って?)新党に流れることが予想される.だがそもそも小池氏はどのような政治的立場なのだろう.7月4日のブログにも追記したが,実は小池氏には「安倍晋三首相と同様の右寄りの政治家」との評もある.自民党の専横をくじくために現状を打破してくれそうな新党に期待したつもりが,選挙後に自民党と一緒になって改憲を目指すという悪夢はないと言い切れるのだろうか.新党の目指すところは,東京新聞によれば,「改憲により衆参両院を統合する一院制の実現が主要政策の柱の一つ」だという.内容を問わず改憲を批判するのはよくないのかもしれないが,それを言うなら安倍首相だって改憲の内容はころころと変えてきた.安倍首相が「中身はともかくまず改憲」というやり方でくる以上,やはり「どんな中身であっても安倍政権下での改憲は許さない」と言わざるを得ない.
新党の方向性を理解した上でそれに賛同する人が新党に票を投じるのは当然だが,「民進党は頼りないが非自民に投票したい」というだけの理由で新党を支持するのは,危険だと思う.

追記:「小池新党」の名は「希望の党」となったようだ.私は改革の仮面をかぶって実は自民党の補完勢力になるのではないかと心配していたが,今日の朝刊(朝日新聞9月26日)によれば,安倍首相が平然としている一方,「東京は全滅だ」など自民党内には警戒感が広がっているという.都議選で都民ファーストと選挙協力した公明党も不快感を示しているという.新党が総選挙のゆくえにどういう影響を与えるのか,予断は許されない.

追記2:9月28日の朝刊によれば希望の党の綱領が公表されたようだが,やはり目指すところがわからないと社説でも指摘されている.いろいろ聞こえのいいようなことは言っているが,同党への参加の条件として小池氏は「基本的には憲法(改正)への対応」(朝日新聞)と述べていることから,同党が最も重視するのはその点だとわかる.共産党などは,安倍政権の補完勢力だと繰り返し指摘していたそうだが(朝日新聞),それが的を射ているように思えてならない.

追記3:この点についての私なりの結論は10月1日の「私がなぜ小池百合子氏を改革派だと勘違いしたか」を参照.


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