リベラルくずれの繰り言

時事問題について日ごろ感じているモヤモヤを投稿していこうと思います.

子供の夏休みも先生は「勤務日」!

2018-05-17 | 一般
「学校の先生って夏休みや冬休みがあっていいよね」――そんな声をよく聞くが,実は子供の長期休みの間も先生にとっては「勤務日」.学期中に比べれば有給休暇(年に20日)と夏休み(5日)を取りやすい期間ではあるが,基本的には仕事らしい.では何をしているかというと,部活の指導,研修,事務作業,次学期に向けた準備などをしているという.
検索エンジンで調べるといろいろな説明ページがヒットするが,小学校の先生のこの記事あたりが具体的でわかりやすい.

ところで,教員の過酷な勤務状況が問題になっている.学期中に労働基準法の上限を超えて働かざるを得ないぶん,学校の長期休みに合わせて休める変形労働時間制を認める提言を自民党がまとめたという(朝日新聞2018-5-16).公立校の教員は地方公務員なので,現状では年単位で労働時間を管理する変形労働時間は認められていないそうだ.だが学期中の多忙さの解消にはならない.現場の声も聞きながらよく検討してほしい.

関連記事:
「学校の先生の有給休暇はどうなってるの?」
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追記:教員が夏休みをまとめて取らないよう夏休み中に研修の実施などを求める通知が文科省から出ていた。2002年に学校の土曜休みが完全導入された際、「教員は休みすぎ」という批判を避けるためのものだったという。それが教員の長時間労働が問題となった今になって、この通知を廃止し、学校閉庁日を設けるなど働き方改革に向けた新たな通知を出したという。(朝日新聞2019-6-29

追記2:NHK「チコちゃんに叱られる」(2019年8月ごろ)では尾木ママも出演して説明していた。実は2002年までは学校の先生は本当に「40日の夏休み」があったのだが、完全週休二日の導入を機に「休みすぎ」というバッシングが起こって夏休みの勤務が導入されたようだ。今では先生の本当の「夏休み」は5日程度だという(別項で書いたようにもっと長い「学校閉庁日」を設ける学校もあるが)。夏休み中の勤務については上記にも書いたが、もう少し具体的だった。「研修」というとつまらない説明会のような印象をもってしまうが、ベテラン教師による授業の進め方のビデオを見るなどして、実際に役に立つものだという。また、次学期に向けた準備では、ダンスの振り付けを考えるといったこともあるようで、これはたいへんだと思う。


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