リベラルくずれの繰り言

時事問題について日ごろ感じているモヤモヤを投稿していこうと思います.

転勤は必要なのか?

2018-03-23 | 一般
人事異動の季節だ.企業でも公務員でも転勤になる人は多いだろう.だが転勤って必要なのだろうか,と思っていた矢先に,同趣旨のコラムが掲載された(朝日新聞2018-3-23 経済気象台「それは必要な転勤か」).
共働きが当たり前になった今の時代,転勤は配偶者が職を失うことを意味する.それがいや(または家計的に不可能)であれば夫婦が別居せざるを得ない.それに最近では子供も私立に通っていて転校が難しいとコラムは指摘する.
昔から「転勤」というのはサラリーマンにはつきもののように語られるが,なぜ転勤が必要なのだろう.昔,銀行では「マイホームを買うと転勤になる」という噂があったそうだが,業務上の必要性のない転勤も多いのではないだろうか.もちろんある程度の流動性がないと,癒着だとか汚職だとかが起こりやすいということはあるのだろう.だがそれならそれで,同じ職場内での配置転換などで透明性を確保するなどできないのだろうか.
コラムは単なる「ジョブローテーション」としての転勤であれば「働き方改革」が求められていると結んでいるが,同感だ.

追記:朝日新聞2018-3-31には,特定の社員が同じ部署に留まることで不正会計が長年続いた事例を紹介している.

追記2:夫の転勤についていけば「私の社会人人生は終わる」というコメントが問題の深刻さをえぐり出している(朝日新聞2018-5-20).リクルートワークス研究所所長は,転勤は「企業の拠点展開や幹部育成のため」の効用を認めながらも,「転勤のコストに値する効果は本当にあるのか.転勤ではなく,異動で昇進するキャリアパスを描ければよいのではないか」と疑問を投げかける.最近では,地域限定や転勤回避時期を社員が指定できる制度などもあるという.やはり「転勤は当然」という発想からは脱却していくべきではないか.

追記3:朝日新聞2020-2-23でも不正防止なら配置転換でもできるとの指摘があった.また,「マイホームを買うと転勤になる」というのはやはりよくある話らしい.昔聞いたときには人事担当者のねたみというような印象だったのだが,今回の記事によると,ローンを組んで会社を辞められなくなった人に転勤を強いるという側面があるようだ.

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« アマゾン,倉庫の労働環境は... | トップ | 「使える核兵器」の不安 »
最新の画像もっと見る

一般」カテゴリの最新記事