リベラルくずれの繰り言

時事問題について日ごろ感じているモヤモヤを投稿していこうと思います.

日の丸原発輸出で日本全体が第二の「東芝」にならないか

2018-03-16 | 政治
東芝がウェスティングハウス(WH)社買収で巨大な債務を抱えた問題では,他人ごとながら私も言いようのない絶望感に駆られた.WH社が米国で手掛けていた原発建設工事の費用が膨らみ,債務が膨れ上がったのだ(asahi.comなど).原発は安いという触れ込みで推進されてきたはずだが,2011年の福島原発事故以来,もはや決して安いとは言えなくなっているのではないだろうか.もはや原発輸出はいかに大企業でもリスクを背負いきれないことが明白になっているのだが,政府はそれを支援してさらに押し進めようとしている.
昨日もトルコでの日本企業による原発建設計画の総事業費が想定の2倍以上に膨れ上がる見込みと報じられた(朝日新聞2018-3-15).昨年には日立製作所がイギリスで進める原発計画に対し,日英両国の政府が支援する資金枠組みに大筋合意したという.これらの費用が次々に膨れ上がったとき,WH社のときのように,膨大な債務を負わされることになることはないのだろうか.そしてその負担は一企業ではなく,日本国民全体にのしかかる.トルコで総事業費が2倍以上という今回の報道に,そんな不安を感じずにはいられない.
私は必ずしも「反原発」ではないのだが,純粋に経済合理性に基づいて考えたとき,やはり原発という選択肢はないのではないだろうか.

関連リンク:
「(けいざい+ WORLD)トルコ原発、三菱重憂うつ 無理な電力料金、採算合わず」(朝日新聞2018-5-10) 
「日立の英原発計画、正念場 総額3兆円?定まらぬ支援策 英政府の保証は拡大」朝日新聞2018-5-19

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