自然界の法則は、P及びCの操作に対して対称になっているが、例外として、弱い相互作用ではP対称性が破れている。
👆は中性のK⁰中間子の混合状態を表している。
K⁰、反K⁰ は、強い相互作用で生成され、K₁、K₂ は、弱い相互作用で崩壊すると考えられている。この崩壊では、👆のようにCP対称性の破れが確認できる。
しかし、👆の式でCP対称性の破れを認識できたとしても、何か変な感じがする。
先ず、説明不足によるPとCの対称性がある。そもそも、中性粒子のC対称性の意味が曖昧である事に一因があると思うが、K₁、K₂ は、更なる混合状態になると考えられており、Klong、Kshort にもなる。
これでは、CP対称性の破れが如何なる理由で起こっているのかを考えることはできない。
そこで、この状況をホログラフィックエリアを使って推測する。
先ず、K中間子にはストレンジネスがあるので、中性のK中間子の場合では、up quark(u)と反up quark(u)が含まれていれば都合が良い。この考えでは、K⁻、K⁺ と K⁰ の質量差を考慮している。(更に質量差を考慮すれば、これに負電子、負陽電子が含まれている。また、ニュートリノの質量は無視できる)
このモデルには、up quark(u)と反up quark(u)、負電子、負陽電子、超電荷を持つニュートリノと超電荷を持つ反ニュートリノによって構成されるが、実際は、その構成要素の混合状態であるから、崩壊過程でup quark(u)がdown quarkになる場合や、反up quark(u)が反down quarkになる場合等、そして、稀には、ホログラフィックエリア内の負電子がミューオンや電子として放出されるケースが現れる。但し、全ては同じK⁰中間子なので崩壊過程が異なっていてもその質量は変わらない。
この状況をホログラフィックエリアを使って推測すると、P対称性はホログラフィックエリアの垂直方向の対称性である必要がある。また、C対称性をホログラフィックエリアに平行な方向の対称性であると考えれば、CP対称性の破れは大きな問題ではないことが分かる。これは、ホログラフィックエリアの構造上の特性であって、そもそも、自然界の法則としての、P及びCの操作とは関係ない話であると考えられる。
注意点
因みに、中性子の超弦構造では、電子の支柱は反up quark のようには振る舞わない。代わりに、電子は、up quarkの一本換算の支柱と融合して二本換算の支柱として down quark になっている。