アプリコット プリンセス

チューリップ城には
とてもチャーミングなアプリコット姫がおりました

超弦理論 CP対称性の破れ

2023-10-01 12:56:53 | 理論物理学 素粒子


 自然界の法則は、P及びCの操作に対して対称になっているが、例外として、弱い相互作用ではP対称性が破れている。

 👆は中性のK⁰中間子の混合状態を表している。

 K⁰、反K⁰ は、強い相互作用で生成され、K₁、K₂ は、弱い相互作用で崩壊すると考えられている。この崩壊では、👆のようにCP対称性の破れが確認できる。

 しかし、👆の式でCP対称性の破れを認識できたとしても、何か変な感じがする。

 先ず、説明不足によるPとCの対称性がある。そもそも、中性粒子のC対称性の意味が曖昧である事に一因があると思うが、K₁、K₂ は、更なる混合状態になると考えられており、Klong、Kshort にもなる。

 これでは、CP対称性の破れが如何なる理由で起こっているのかを考えることはできない。

 そこで、この状況をホログラフィックエリアを使って推測する。

 先ず、K中間子にはストレンジネスがあるので、中性のK中間子の場合では、up quark(u)と反up quark(u)が含まれていれば都合が良い。この考えでは、K⁻、K⁺ と K⁰ の質量差を考慮している。(更に質量差を考慮すれば、これに負電子、負陽電子が含まれている。また、ニュートリノの質量は無視できる)

 このモデルには、up quark(u)と反up quark(u)、負電子、負陽電子、超電荷を持つニュートリノと超電荷を持つ反ニュートリノによって構成されるが、実際は、その構成要素の混合状態であるから、崩壊過程でup quark(u)がdown quarkになる場合や、反up quark(u)が反down quarkになる場合等、そして、稀には、ホログラフィックエリア内の負電子がミューオンや電子として放出されるケースが現れる。但し、全ては同じK⁰中間子なので崩壊過程が異なっていてもその質量は変わらない。

 この状況をホログラフィックエリアを使って推測すると、P対称性はホログラフィックエリアの垂直方向の対称性である必要がある。また、C対称性をホログラフィックエリアに平行な方向の対称性であると考えれば、CP対称性の破れは大きな問題ではないことが分かる。これは、ホログラフィックエリアの構造上の特性であって、そもそも、自然界の法則としての、P及びCの操作とは関係ない話であると考えられる。

注意点
 因みに、中性子の超弦構造では、電子の支柱は反up quark のようには振る舞わない。代わりに、電子は、up quarkの一本換算の支柱と融合して二本換算の支柱として down quark になっている。
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超弦理論 中野・西島・ゲルマンの法則

2023-10-01 10:20:55 | 理論物理学 素粒子
 中野・西島・ゲルマンの法則 (Gell-Mann–Nishijima formula, NNG formula) は、ハドロンのバリオン数B、ストレンジネスS、およびアイソスピンI₃と電荷Qとの関係を表す公式である。

 この法則を基に、坂田模型や大貫義郎などによるIOO対称性、SU(3)モデル、さらにクォークモデルが創られることになる。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』


 メソンの公式は一般化され次の形を取る.

 Q=Iz+(1/2)(S+C+B+T)

 この式をストレンジネスに特化すれば次の形になる.

 Q=Iz+(1/2)(Y)

 この法則を基にしてクォークモデルは創られている。標準理論に於いてクォークモデルが基礎になったのは中野・西島・ゲルマンの法則を説明するためでもある。

 超弦理論では、電子の超弦がup quarkと同じ性質になることを以前の記事で説明した。このような性質がある場合には、この、中野・西島・ゲルマンの法則を説明するためにクォークモデルを利用する意味合いが薄れてくる。

 では、超弦理論による中野・西島・ゲルマンの法則の意味とは何であろうか?

 この式の意味を標準モデルから説明するのは難しい。それは、ストレンジクォークやチャームクォーク等の意味付けが曖昧であり、アイソスピンのZ成分、ストレンジネス等の超電荷の意味が分からないからであり、説明もできない。

 超弦理論では、電子が一本換算の支柱のように振る舞うことで反up quarkと同じ性質になる。しかし、この状態は電荷の保存を破るので、必ず何かしらの電荷不足分の補充が必要になる。

 この不足分を補うのがニュートリノになる。ニュートリノは超弦としてdown quarkと同じ性質を一時的にl得ることになる。この状態を法則に表せば次のようになる

  Q=Iz-(1/2)(2/3e´+1/3v´) 
  
 Q=Iz+(1/2)(Y)と比べれば、ストレンジネスが-2/3e´-1/3v´であることが理解できる。

 すると、Yの係数1/2の意味も分かる。この係数が1/2弱電荷であると推測できて、この弱電荷は、アイソスピンのZ成分と足し合さって電荷が得られている。

 すなわち、中野・西島・ゲルマンの法則を超弦理論で説明すれば、1/2弱電荷や1/3超電荷が、自然に導かれることになる。
 
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