フライフィッシングの話

川、湖、管理釣場などの国内釣行記、海外釣行記、タックル、フライなど、フライフィッシングにまつわる話と美しい写真。

今シーズン最後の芦ノ湖でまさかの・・・。

2023-04-28 16:21:00 | 湖(レイク)
20年前なら、高速道路の渋滞は、長くてもせいぜい20から30キロくらいだったが、最近は、正月、GW、お盆休みと、大型連休の度に50キロ台の自然渋滞が発生するようになった。それでも、全く進まないというわけではないから、我慢すれば良いのだろうけど、わざわざ混んでる時に出掛けることもなかろうと、もう随分と前から大型連休の遠出は避けている。
一方、芦ノ湖の水温はGWを過ぎると一気に上昇するので、フライフィッシングのシーズンは、実質GW前の今週からGW終盤までとなり、今回が最後の釣行になると思われた。

湖に到着すると、適度な南風が吹いていて、湖面が波立っている。なかなか良い雰囲気ではあったが、魚の気配はほとんどなく、湖面は静まり返っているように見えた。すぐにボートを出し、手始めに早川水門までハーリングで流してみるが、これにはまったく反応が無かった。早川水門でアンカーを下ろし、ルースニングを置き竿にしながらシンキングラインで引っ張ってみる。しばらくして、ゴンと一度当たったがフッキングせず、そこから何も無い状態が続く。9時頃になると風が止み、ユスリカが大量にハッチを始める。そして、またしてもゴンと当たっただけで乗らず、何度か同じ状態が続いたが、結局一度もフッキング出来なかった。アタリはラインヘッドが半分まで来たところで、ちょうどフライが水面へ上昇し始めたときに喰ってくるようだ。

仕方がないので、場所をボート屋の桟橋近くに移して再開。ところが、どうも様子がおかしい。というのも、今日の風は南から南西で、湖尻湾一帯は風下になるのだが、早川水門周辺は水がクリアだったのに対し、桃源台付近は枯葉や木の枝など、たくさんのゴミが水中に漂っていたのだ。恐らく、前日に降った雨と風で、湖にゴミが流入してしまったのだろう。このような状況だと、魚はフライとゴミの区別がつかないのではないだろうか?そう思いながら、ここでもルースニングを置き竿にして引っ張ってみるが、ルースニングの方に一度アタリがあっただけで、引っ張りには反応が無かった。

そして、それは突然やってきた。11時半を回った頃、インジケーターがスーッと水の中に吸い込まれ、合わせを入れると、ついに魚が乗ったのだ。ズッシリとした感触からなかなかの良型と思ったが、何故か急にテンションが緩み軽くなってしまう。慌ててラインを巻き取っていると、ラインの先端がボートの下を通って沖に向かって行くのが見えた。どうやら岸側で掛けた魚が、方向転換して沖へ向かっているらしい。再びテンションが戻ると、今度はものすごい力でロッドがのされ、スプールが逆転して一気にバッキングまで出てしまった。魚はバッキングを15ヤード程引き出して一旦止まったが、やっとの事でラインを巻き戻しても、再び同じ位置まで戻されてしまう。しばらく一進一退を繰り返していると、見るに見かねたボート屋の人が、エンジンボートで駆けつけてくれた。しかしその時すでに魚が水面に姿を現し、ランディングの準備も出来ていたため、もう大丈夫だろうとたかをくくっていたのだった。そして、またしてもものすごい力で湖の底へ向かって走るので、ついにロッドの2/3ほどが水中に絞り込まれ、ただその引きに耐えるしかなす術が無かった。その状態を何度か繰り返し、そろそろバテてくれるかなと思っていた矢先、突然ロッドがフッと軽くなった。ラインブレイクである。やはり、野生化した60オーバーのレインボートラウトのパワーはもの凄かった。

とりあえず、船上で昼食を済ませて再開するも、引っ張りで一度ゴンと当たっただけ。そのうちに睡魔が襲ってきて、船の上でごろんと横になっていると、同行者が大声で「キタ、キタ!デカイよ〜!」と叫んでいるのが聞こえてくる。見るとロッドが弧を描き、ものすごい勢いでラインが引き出されていた。そして、こっちは無事ランディングに成功。ヒレの丸い放流魚ではあったが、52センチの立派なニジマスだった。
その後、夕方4時半まで粘ってみたものの、ルースニングの置き竿が引っ張られるほどの良いアタリをすっぽ抜けてしまい、シーズン最後の芦ノ湖はボウズ、撃沈で締めくくることになってしまった。

この日(2023年4月27日)の釣果、60オーバーのバラシ1回。

今回の敗因は、まず、この芦ノ湖で6Xのティペットを使ってしまったこと。それから、舳先でやりとりして潜られたこと。そして、素直に助け舟に乗らなかったこと。かな。


湖尻湾の中でもひときわ魚影の濃い早川水門周辺だが、この日はかなり渋かった。




コンディションの良い60オーバーのヒレピンレインボーはとてつもないパワーだった。ほぼ手中に収めたと思いきや、何とこの写真を撮影した直後に痛恨のラインブレイク!6Xのティペットをグラスロッドのしなやかさで何とか凌いでいたが、舳先でやりとりしていたため、恐らく、ラインがアンカーロープを跨いでしまったのだろう。




桃源台前で同行者に52センチがヒット!(ルースニング)




タックルデータ

ロッド Maxcatch Ultra Glass 8.5ft. 6wt.
リール Maxcatch AVID PRO 5Seven
ライン SF WF6F
リーダー バリバス ST 9ft. 5X
ティペット フジノ プロフェッショナルフロロカーボンティペット 6X
フライ BHスピードファイバーマラブー#12 オリーブ


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適水温域に入った芦ノ湖で、その2

2023-04-21 11:11:11 | 湖(レイク)
ランディングネットを取りに行き、すぐにボートに戻るが、これからもう一度キャンプ場まで行くとなると、けっこうな時間をロスしてしまう。今はまだ午前の良い時間帯なので、すぐに再開したほうが得策だろう。そう思いながら桟橋のすぐ近くでアンカーを下ろしてみる。幸い桟橋周辺は朝から誰も入っておらず、雰囲気だけは良かった。

しばらくすると、ルースニングの方にアタリがあった。合わせるとなかなかの手応えと思ったが、すぐに魚がジャンプして、サイズはそれほどでもないことを確認。どうやらグラスロッド特有のしなりが手応えにも影響しているようだ。それにしても、今日はどの魚もジャンプを繰り返すなど、いかにもニジマスらしく一段とやり取りが楽しい。やはり適水温域に入って魚のコンディションも良くなっているのだろう。ランディングすると、1尾目と同じような36センチのニジマスだった。

とりあえず2尾目をキャッチしたことで、気持ちに余裕が出てきたので、ここでランチタイム。前回は昼食で時間を取られてしまったため、今回はボートの上でおにぎりを食べて、時間と金の両方を節約する作戦だ。正午を過ぎると多少風が出てきて、ルースニングのアタリも取りづらくなってきた。そこでシンキングラインの引っ張りを再開。間もなく、ルースニングの方にアタリがあり、合わせると一瞬魚は乗ったのだがすぐにバレてしまう。すかさず同じ場所に打ち返してみたところ、何となくインジケーターがソワソワしていて、直後、スーッとインジケーターが水の中に吸い込まれた。今度はバッチリ合わせも決まり、ゴクンゴクンと重い手応え。直後に魚がジャンプを繰り返し、かなりのスピードで走り回る。素晴らしいファイトでネットに収まったのは、40センチの銀毛ニジマスだった。

午後はだんだんと風が強くなり、シンキングの引っ張りで何度かアタリがあったものの、フッキングには至らず。一方、ルースニングにはその間全く反応が無かったが、一瞬風の止んだ時間帯にアタリがあって、フッキング出来たものの、すぐにバレてしまった。その後はますます風が強くなって、粘ってみたものの反応はなく早めに納竿、今日は全体的に活性が良くなって、広範囲に魚が散っている印象だった。

この日(2023年4月19日)の釣果、ニジマス3尾、バラシ2回。


今回は2本のロッドにフローティングラインをセット。




2尾目は1尾目とほぼ同サイズのブルーバック。




3尾目は良型の銀毛レインボー。




タックルデータ

ロッド Maxcatch Ultra Glass 8.5ft. 6wt.
リール Maxcatch AVID PRO 5Seven
ライン SF WF6F
リーダー バリバス ST 9ft. 5X
ティペット フジノ プロフェッショナルフロロカーボンティペット 6X
フライ BHスピードファイバーマラブー#12 オリーブ


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適水温域に入った芦ノ湖で、その1

2023-04-20 11:23:35 | 湖(レイク)
いよいよ芦ノ湖の水温が12度を超えてきた。トラウトの適水温は13度前後と言われているので、ほぼ適水温域に入ったと言えるだろう。到着すると、今日は朝から南西の風が吹いていて気温も暖かく、かなり期待が持てる状況だった。

急いで準備して、いつものローボートでキャンプ場へ向かう。キャンプ場の正面でアンカーを下ろし、タックルの準備をしていると、大量のユスリカが頭の周辺にまとわりついてきた。湖面は風でやや波立っていて、特にライズは見られない。とりあえず前回同様、ルースニングを置き竿にして、シンキングラインで引っ張ってみる。最初の30分ほどは何の反応も無かったが、風が止んできた途端、ゴンとアタリがあって、サイズはそれほどでも無かったが、何度もジャンプして走り回る元気の良いニジマスがヒットした。ところが、魚が寄ってきたところで、ランディングネットを忘れてきたことに気づく。仕方がないので、フックを持ち、ひとまず生簀の中へ移してから外すことにした。すらっとした美しいプロポーションと再生した尾ビレを持つ綺麗なニジマスだった。

その後、シンキングラインには何度かアタリがあり、足下まで追って来る魚も結構居たのだが、ルースニングの方には何の反応もなく、渋い時間帯に入ったのを見計らって、ひとまず、ランディングネットを取りに戻ることにした。

つづく


キャンプ場〜早川水門のボートは随分と少なくなった。




尾ビレが再生した綺麗なニジマスは36センチ。




ランディングネットを忘れてしまったため、フックを持って生簀の中へ。




タックルデータ

ロッド Maxcatch Black Star 9ft. 7wt.
リール Maxcatch AVID PRO 7nine
ライン Maxcatch ST7S、ティムコエアロシューター28lb
リーダー バリバス ST 9ft. 3X
ティペット フジノ プロフェッショナルフロロカーボンティペット 4X
フライ BHスピードファイバーシェルターマラブー#8 グレーオリーブ


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芦ノ湖でルースニングその2

2023-04-14 13:18:25 | 湖(レイク)
その後、昼過ぎまで粘ってみたものの、食いが渋く反応は無かった。陸に上がって昼食でも食べようと思ったが、どこも外人ばかりで混雑していて、いつもの「網元おおば」では、午後2時ちょっと前にも関わらず空席待ちの状態である。インバウンド需要が戻って来るのは良いことだが、ここまで急激に押し寄せてくるとさすがに辛い。お陰で、席を待つこと15分、席に着いてからカツ丼が出て来るまで30分、そして食べ終わるまで15分と、昼食だけで1時間余りを費やしてしまった。

午後3時、気を取り直しボートに乗り込むと、午前と同じ桟橋近くでアンカーを下ろす。最初のうちはシンキングラインでマラブーを引っ張っていたのだが、一度だけ、リーダーの接続部が見えたところでピックアップしたときに、50センチオーバーのニジマスがフライを追ってくるのが見えて俄然やる気になる。やがて風が止み、良い感じになってきたので、ルースニングを置き竿にしておくと、すぐにマーカーが引き込まれ、30センチほどのブルーバックが釣れた。銀色の魚体からサクラかコーホーかと思ったが、よく見ると斑点の無いホウライマスだ。それから1時間近くが経ち、そろそろ終わろうかなと思っていたら、再度マーカーが引き込まれ、今度はグングンとかなり重い手応えで良型と確信する。午前の時と同じように、寄せては潜られを繰り返し、長いファイトの末、ネットに収まったのは黄金色に輝く40センチのニジマスだった。

アフターフィッシングは先週と同じく、遊漁券を提示すると200円の割引きや、最終受付が18:30(一般は15:30)になる箱根レイクホテルで温泉に浸かったが、結局ここでも外人だらけだった。

この日(2023年4月13日)の釣果、ニジマス3尾。


午後の1尾目はブルーバックが美しいホウライマス。



この日は2年ぶりに黄砂が飛来、朝のうちはほとんど影響が無かったが、午後にはご覧のとおり。



最後にキャッチした黄金色に輝く良型のニジマス。




タックルデータ

ロッド Maxcatch Black Star 9ft. 6wt.
リール Maxcatch AVID PRO 5Seven
ライン SF WF6F
リーダー バリバス ST 9ft. 5X
ティペット フジノ プロフェッショナルフロロカーボンティペット 6X
フライ BHスピードファイバーマラブー#12 オリーブ


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芦ノ湖でルースニングその1

2023-04-13 23:35:39 | 湖(レイク)
日々水温が上昇する4月の芦ノ湖は、ワカサギやウグイが産卵のために接岸したり、ユスリカのハッチが増えてくるなど、マスたちが水面を意識しはじめる時期であり、例年4月中旬はそのちょうど境目にあたる。シンキングラインかフローティングラインか、現場での判断はいつも悩ましいものだ。

朝、ボートに乗るため桟橋に出ると、けっこうな量のユスリカがハッチしていて、桟橋のすぐ近くでは良型のマスがライズを繰り返していた。当初の予定では、桟橋沖からハーリングしながらキャンプ場か早川あたりまで行こうと思っていたのだが、すぐに予定変更、桟橋沖でミッジを試してみたところ、これにはまったく反応がなく、仕方がないのでシンキングでマラブーを引っ張ってみるが、これもだめ。桃源台の岸寄りでやっていたフライマンが良型をヒットさせていたので、一度海賊船の向こう側まで行き探ってみるがやはり反応はなかった。そこから遠くキャンプ場の方まで見渡したところ、どうも釣れている様子がなく、結局戻って桟橋横でアンカーを下ろす。
この頃、多少風が出てきたものの、まだまだ良い雰囲気だったため、前回同様ルースニングを置き竿にして、引っ張りながらマーカーに目を凝らしていた。しばらくして、マーカーが水中にスーッと吸い込まれたのを見て慌てて合わせると、グングンと重い手応え。これはなかなかの良型なのでは?と思いながらリールを巻いていくと、今度はものすごいスピードで走り出す。ティペットが6Xだったこともあり、慎重にやりとりをしてネットに収まったのは、40センチの綺麗なニジマスだった。

つづく


寄せては潜られの繰り返し。6番ロッドのティップが湖面に突き刺さる。



コンディションの良い元気なニジマスは40センチ。



駐車場裏の桜はなぜか今が見頃。



タックルデータ

ロッド Maxcatch Black Star 9ft. 6wt.
リール Maxcatch AVID PRO 5Seven
ライン SF WF6F
リーダー バリバス ST 9ft. 5X
ティペット フジノ プロフェッショナルフロロカーボンティペット 6X
フライ BHスピードファイバーマラブー#12 オリーブ


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芦ノ湖で風に翻弄される

2023-04-06 11:22:31 | 湖(レイク)
箱根の山桜がそろそろピークを迎え、、ワカサギの接岸が始まると、芦ノ湖のマスたちはだんだんと水面近くで餌を捕食するようになる。そのタイミングを見計らって今回はボートから狙ってみたのだが、結果は思わしくなかった。

朝のうちはほぼ無風、手始めに飯塚〜キャンプ場でアンカーを下ろして、シンキングラインで開始するも反応はなし。水面では時折マスたちがライズを繰り返していたが、ユスリカのハッチはではなさそうだ。やや沖目でやっていたシンキングの引っ張りの人は、ポツポツ釣れていたが、とりあえず、今回の目的のひとつ、「芦ノ湖でルースニングの釣り」を試してみることに。
最初のうちは、インジケーターを見ながら同時に引っ張りの方もやっていたのだが、意外にもルースニングはすぐに当たりがあって、しかし置き竿のため合わせられず。そこで、一旦シンキングのロッドは置いて、ルースニングのロッドに持ち替え待っていると、今度はインジケーターがスーッと吸い込まれたが、結局魚は乗らずすっぽ抜けてしまう。ところが、これからようやく本腰を入れようと思っていた矢先に、今度は南風が強く吹き始め、水面が波立つと同時にライズもピタリと無くなってしまった。
このまま風が強くなると、ローボートでの帰路が困難になると考え、ボート屋の桟橋近くへ移動。そこで根気強く引っ張って、ようやく正午を過ぎた頃に30〜35センチのニジマスを2尾キャッチした。その後、昼休憩を挟んで午後は一段と風が強くなり、ほとんど釣りにならずに終了。まあボウズは免れたけど、今日は中国人観光客と日本人の若者が乗ったスワンボートにそれぞれ2度も突っ込まれたり(両者ともに謝罪はなし)、風に翻弄される1日となってしまった。アフターフィッシングは、遊漁券で割引きがあるという箱根レイクホテルで温泉に浸かり、疲れを癒してから帰路に着くことにした。

この日(2023年4月5日)の釣果、ニジマス2尾。


1尾目は小ぶりの放流マス。



2尾目は多少サイズアップして、8番ロッドをグーンと曲げるほど引きが強かった。



「網元おおば」での昼食は、お決まりのカツ丼。




タックルデータ

ロッド Maxcatch Aspire 9ft. 8wt.
リール Maxcatch AVID PRO 7nine
ライン Maxcatch ST8S、ティムコエアロシューター28lb
リーダー バリバス ST 9ft. 3X
ティペット フジノ プロフェッショナルフロロカーボンティペット 4X
フライ BHスピードファイバーマラブー#12 オリーブ


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