フライフィッシングの話

川、湖、管理釣場などの国内釣行記、海外釣行記、タックル、フライなど、フライフィッシングにまつわる話と美しい写真。

菜種梅雨の合間に@芦ノ湖 その2

2024-03-29 15:43:00 | 湖(レイク)
その後、風の影響でランニングラインがどうしようもないくらいに絡まり、30分ほどを費やしてしまった。おかげでアタリは遠のき、快晴だった空にも雲が広がり始めると、さらに冷たい南風の影響で湖面が激しく波立ち、もはやルースニングには厳しい状況である。もっとも、この低水温下で魚が表層を泳ぎ回るなんて殆どないだろうから、今回ルースニングで釣れたこと自体、ものすごくラッキーだったのだ。一方リトリーブでは、たまにコツッとショートバイトがあるだけで、なかなか魚が乗ってくれず、それでも、粘り強くキャスティング&リトリーブを繰り返していると、ラインにテンションを感じて、もう1尾追加することが出来た。

そして、そろそろ渋い時間帯に入ってきたので、ここでいったんランチタイムにして、ボートから様子を見ていたのだが、昼前後は海賊船が頻繁に行き来するようになると、同時に観光客も一気に増えて、とうとうスワンボートがこちらの方までやってくるようになった。仕方なくキャンプ場まで様子を見に移動してみると、キャンプ場はさらに渋い雰囲気で、実際引っ張っていても、まったく当たる感じがなく、とりあえず、最初のポイントに戻って、シンクレートの軽いラインで再開してみたら、リーダーの接続部分が水面近くに達するかというところで追い食いしてきてヒット。合わせを入れた途端目の前でジャンプするなど、28センチの元気でかわいらしいニジマスがネットに収まった。

トイレ休憩のため、ボート屋の桟橋へ向かう途中、付近の人に声を掛けてみたところ、案の定まったく釣れないといった様子で首を横に振っていたが、ちょうど桟橋に到着した高齢のフライの方は、40年以上前のスコットGシリーズにクリックフライリールとシンキングラインのセットを携え、40センチほどのニジマスを上げていた。その後、ボート屋周辺が空いたのを見計らって、アンカーを打って探りを入れてみたものの、一度根掛かりしただけでまったく反応は無かった。ところが、隣でやっていたルアーの人は、レギュラーサイズではあるがコンスタントにニジマスをヒットさせていて、ああ、やっぱり釣る人は釣るんだと思いながら時計を見ると、すでに4時を回っていたため、今日はこれで引き揚げることにした。

アフターフィッシングは、入漁者が割引を受けられる箱根レイクホテルで温泉に浸かることにしたが、残念なことに、3月末でホテルが営業終了となるため、今回が最後の楽しみとなってしまった。

今日の釣果、ニジマス4尾。


続いて釣れたのは32センチのニジマス。




今日は、8番ロッドにそれぞれ異なるシンクレートをセットした。




水面近くまで追い食いしてきた28センチの小型ニジマス。




タックルデータ

ロッド Scott S3 908-4、St. Croix Legend Ultra U908.4
リール Maxcatch Avid Pro 7nine
ライン SA マスタリーアトランティックサーモンショート SWT 6/7 S2/S3、S1/S2、ティムコエアロシューター28lb
リーダー バリバス スタンダード ST 9ft. 3X、ティムコ アクロンフロロカーボンハイエナジー 9ft. 3X
ティペット クレハ シーガーグランドマックスFX 1号
フライ BHアイスブルーフリッツマラブー #10 オリーブ


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菜種梅雨の合間に@芦ノ湖 その1

2024-03-28 14:14:00 | 湖(レイク)
芦ノ湖が解禁してもうすぐひと月が経とうとしているのに、水温がいっこうに上がってこない。このまま行くとGW頃に適水温に達するのではないかと思ってしまうほど、横ばいの状態が続いている。もっとも、3月1日の水温が7℃というのは、例年に比べるとかなり高い方なのだが、今年は彼岸前後に寒の戻りがあり、さらに菜種梅雨に入ったことで桜の開花が遅れ、春の訪れそのものが完全にずれ込んでしまった。

AFCおおばに到着したのが朝8時頃。漁協のデータによると、天候は晴れ、気温5℃、水温7.0℃、水位2m21cm、風は南東微風。到着した時はすでに日差しが暖かく、風も穏やかで投げやすそうだった。早速ボートに乗り込むと、当初は早川水門〜キャンプ場辺りを目指していたのだが、海賊船が運行する前に、まずは桃源台港の桟橋近くでやってみようと思いつき、とりあえずアンカーフリーのまま、黒色のマラブーをティペットに結んで沈めてみたところ、何と一投目からゴンと当たってきた。しかし不意を突かれて合わせられず、今度はアンカーを打って本格的に探ってみるが、魚が移動してしまったのか、その後はまったくアタリが無かった。

その頃、キャンプ場近くのボートで大きな歓声が上がっていた。恐らく60オーバーのニジマスが釣れたのだろう。それを見て、いよいよ時合いがやってきたと思い、本腰を入れることにした。相変わらず風は穏やかで日差しも暖かかったため、ひとまずルースニングを置き竿にして、シンキングの方にオリーブ色のマラブーを結んでみたら、数投目でラインにテンションを感じ、合わせるとついにヒット。ネットに収まったのは30センチほどのニジマスだった。おそらく先週金曜日(3/22)に放流された個体であろう。早速写真撮影を済ませ、フックを外していると、今度はルースニングのマーカーが見えなくなっている。それどころかラインが引っ張られ、すでにロッドティップを曲げている状態だった。すぐさまロッドを立てるとなかなかの重量感で、しかし近距離で掛けたせいか、寄せてからものすごい勢いで走り始める。そのうちにまるまるとした銀色の魚体が上がってきて、もしかしてサクラ?それともサツキか?と思ったが、ネットに収まったのは良型の銀毛ニジマスだった。

つづく


1尾目は最近放流されたばかりの小型ニジマス。




湖尻湾の中でも早川水門〜キャンプ場は魚影が濃く人気のポイント。




表層のルースニングで釣れた43センチの銀毛ニジマスは川鵜に噛まれた痕が残っていた。




タックルデータ

ロッド Scott S3 908-4、Maxcatch Top Water 9ft. 6wt.
リール Maxcatch Avid Pro 7nine、5Seven
ライン SA マスタリーアトランティックサーモンショート SWT 6/7 S2/S3、ティムコエアロシューター28lb、SF WF6F
リーダー バリバス スタンダード ST 9ft. 3X、4X
ティペット クレハ シーガーグランドマックスFX 1号、フジノ プロフェッショナルフロロカーボンティペット 5X
フライ BHアイスブルーフリッツマラブー #10 オリーブ、スーパーオクトパス オレンジ


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露天風呂と桟橋の釣り@芦ノ湖 その2

2024-03-13 14:00:00 | 湖(レイク)
その後、同サイズのニジマスが水面まで追ってきたものの、残念ながらバイト寸前でUターンしてしまう。結局、それからは何の反応もなくなり、念のためフライをチェックしてみると、フックにウィードが引っかかっていたり、今回マラブーを長めに巻いたせいか、テールが絡んでいることも多かった。また、キャスト時にフライが桟橋(※注1)のロープに干渉して、その度にティペットがささくれるなど、いずれにしても後半はかなり厳しい状況だったことは間違いない。

風がおさまると、ユスリカのハッチ量が増え、一転して釣れそうな雰囲気が漂ってくるものの、相変わらず反応なしの状態が続く。そのうちに、少し投げやりな感じでピックアップしたら、足元を60オーバーのニジマスが泳いでいくのが見え、思わずドキッとした。もしかしてフライを追ってきたのだろうか。そう言えば、少し前にブレイクラインで派手なボイルがあったので、或いは水面近くのワカサギを捕食していたのかも知れない。結局、夕方までしつこく粘ってみたものの、最初の1尾以降は一度根掛かりしただけで、まったくアタリのないまま終了。この場所は人が居なくて良いんだけど、湖尻湾と比べると明らかに魚影が薄く、コンスタントとは言い難いようである。

そして、アフターフィッシングは、いよいよ露天風呂である。夕暮れ時の静かな湖面を眺めながら30分ほど温泉に浸かり、じゅうぶんに身体が温まったところで、部屋で寛いでいると急激に腹が減ってきて、ややフライング気味にレストランへ向かう。今回はイタリアンブッフェということで、ピザやパスタ、リゾットなどの他、定番のローストビーフや寿司などもあり、美味しい料理をワインとともに満喫することができた。

今日の釣果、ニジマス1尾。

※注1)桟橋での釣りはホテル宿泊者限定。


今回使用したマックスキャッチのスイッチロッド。




寄り添うように水面を漂うワカサギの群れ。




湖畔の桜は蕾を大きく膨らませていた。




タックルデータ

ロッド Maxcatch Skytouch switch 11ft. 6wt.
リール Maxcatch Avid Pro 7nine
ライン SA マスタリーアトランティックサーモンショート SWT 6/7 S2/S3、ティムコエアロシューター28lb
リーダー ティムコ アクロンフロロカーボンハイエナジー 9ft. 3X
ティペット クレハ シーガーグランドマックスFX 1号
フライ BH桶ピラ #8 Dオリーブ


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露天風呂と桟橋の釣り@芦ノ湖 その1

2024-03-12 15:30:00 | 湖(レイク)
今回の芦ノ湖は、一泊二日の温泉旅行。と言っても、昨年同様「ザ・プリンス箱根芦ノ湖」に宿泊して、ホテルの桟橋(※注1)でプライベート感覚の釣りを数時間楽しもうという魂胆である。

東名御殿場インターを出て、まずは昼食を食べるため御殿場市内へ向かう。夕食がバイキングなので、軽いものが良いだろうと、JAふじ伊豆の直営そば店に決めた。ちなみに、御殿場の蕎麦は「みくりやそば」と言って、つなぎに山芋か自然薯を使うのが特徴らしい。今回は天ざるを食べてみたが、蕎麦の風味が豊かで、天ぷらも美味しく揚がっていて、かなり満足のいく一品であった。

今回の宿泊先一帯は「蛸川温泉」と呼ばれていて、名前の由来は知らないが、箱根十七湯の中では最も新しい温泉である。温泉地としては平成5年から、昭和62年に駒ケ岳ロープウェーの北側から噴出したのが始まりで、現在2つの源泉から毎分約128Lの天然温泉が湧出しているという。到着後、ホテルにチェックインして、いつもなら真っ先に湯に浸かるところを、ロッド片手にホテルの庭を通って桟橋へ向かう。途中、ホテルのスタッフから「頑張ってください!」と笑顔で声を掛けられた。こういったホスピタリティもこのホテルの魅力である。

桟橋まで来てみると、今日はやや南西の風が強く、湖面は波立ち、暖かくて良さそうな雰囲気である。ところが、今回スイッチロッドを持ってきたのだが、ロッドの選択を完全に誤ってしまった。というのも、桟橋は転落防止のため手すりとロープがあって、尚且つ水面から高さがあるため、水面を使ったアンダーハンドには不向きだったのだ。しかも、今日に限って、代わりのロッドは持っておらず、おまけにランディングネットまで忘れる始末。仕方なく、長いロッドを片手で持ちオーバーヘッドでやってみたのだが、これが意外と投げられるものである。

開始してから数投目、ラインヘッドの色が変わったところまで手繰り、そこからゆっくりとティップを持ち上げたら、いきなりゴンと当たった。すかさず合わせると、小ぶりながらも力強い引き味で、早々に1尾目が釣れてしまった。

つづく

※注1)桟橋での釣りはホテル宿泊者限定。


JAふじ伊豆直営そば処の天ぷら蕎麦はボリュームがあって美味しい。




プリンスホテル桟橋から湖尻方面を望む。




開始後すぐに釣れたニジマスは体格の良い35センチ。




タックルデータ

ロッド Maxcatch Skytouch switch 11ft. 6wt.
リール Maxcatch Avid Pro 7nine
ライン SA マスタリーアトランティックサーモンショート SWT 6/7 S2/S3、ティムコエアロシューター28lb
リーダー ティムコ アクロンフロロカーボンハイエナジー 9ft. 3X
ティペット クレハ シーガーグランドマックスFX 1号
フライ BH桶ピラ #8 Dオリーブ


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スギ花粉大量飛散の芦ノ湖で・・・。

2024-03-05 16:45:00 | 湖(レイク)
今年は暖冬の影響で、関東は2月初旬からスギ花粉の飛散が始まり、今まさにピークを迎えようとしているが、そんな中、先日解禁したばかりの芦ノ湖に行ってきた。

いつものボート店AFCおおばに到着したのが朝7時半。漁協のデータによると、6時半現在で、天候晴れ、気温-2℃、水温6.7℃、水位2m18cm、風は南西、となっていて、到着した時の気温は1℃、南西の風が強く吹き、キャスティングには厳しい状況だった。今回はフィッシュパスで入漁券を購入してみたのだが、ボート店では提示するだけでOK、アプリがONの状態であれば、釣りをしている間にGPS位置情報が収集され、今後の放流地点に反映されるという優れものだ。購入方法もわかりやすくて良い。

早速ボートに乗り込み、浅場のブイに係留して開始するが、2時間やっても生体反応はなく、ロッドを曲げたのは根掛かり時の一度だけだった。風はおさまるどころか強くなる一方で、本命のキャンプ場〜早川水門方面は諦め、メンテナンス中の海賊船の近くにアンカーを打って再開。ところが、ここでも根掛かりしてしまう。良く見ると、海賊船から何本ものロープが出ていて、これに引っ掛ける人はけっこう居ると思われる。その後ロープを避けながら続けていると、20秒ほどカウントダウンした直後にテンションを感じ、合わせるとゴクンゴクンと重い手応え。ついにヒットと思いきや、残念ながらすぐにバレてしまった。念のためフライをチェックしてみたが、特に問題はなく、たぶん掛かりが浅かったのだろう。

そのうちに風が一段と強くなり、アンカーが動いて海賊船に近づきすぎたため、ここでいったんトイレ休憩のため桟橋へ向かう。ボート屋のお兄さんから、まだ水温が低いから魚が深い場所に居るのでは?とアドバイスを受け、休憩後はボート屋近くのブイに係留して、舟の上で早めの昼食をとりながら作戦を考える。ところが、再開して間もなく、またしても根掛かりでフライをロストしてしまった。根掛かりの場合、ティペットを切るしかなくて、そうなると、風の強い船上で複雑なブラッドノットを結ばなくてはならず、風は強まるいっぽうだし、魚は釣れないし、根掛かりは多いし、そんなこんなで心が折れかけていたとき、岸でやっていたスペイの人がロッドを大きく曲げているのが見えた。しばらくその様子を見ていたのだが、かなりの大物らしく、長いロッドを左右に傾けながら苦戦している様子が遠目でも確認できるほどだった。10分ほどのファイトを経てようやくランディングに成功、最後はネットを使わなかったので、おそらく60〜70センチはあったのではないだろうか。それを見て今が時合いと思ったが、芦ノ湖はそれほど甘くなくて、ルアーの人たちも同じく反応は無かったようだ。だいたい周りを見ても、良く釣れているのは餌釣りの人たちで、それ以外では、浅場でのんびりとやっていたルアーの人が、立て続けに2尾釣り上げたのを見ただけである。もはやなす術もないまま、淡々とキャスティングとリトリーブを繰り返していたら、ヘッド部まであと少しというところでラインに抵抗を感じ、反射的に合わせるとようやく魚が乗った。かなり引きの強い魚で、8番のファストアクションロッドが思い切り弧を描いている。やがて姿が見えると、体格の良い良型のニジマスで、こちらに走ってきたところを掬い上げるようにランディング。魚体は綺麗だが、唇にダメージがあったので、おそらく解禁後にルアーで釣られた個体なのだろう。

その後は、いったん風が止んで暖かくなったものの、桟橋付近は相変わらずだった。さきほど大物を釣り上げた岸釣りの人は、さらに50センチくらいのを追加して、今日は忘れられない日になったことだろう。結局、4時まで粘ってみたものの何の反応も無く、トイレにも行きたくなったので、4時過ぎに切り上げることにした。ところが、ボート屋で用を足したあと、手を洗いながら鏡で自分の姿を見てびっくり。目が真っ赤に充血していたのだ。目の下には黄色い粉が付着していたので、おそらく花粉であろう。そう言えば、今日は花粉と寒さ対策のためマスクをしていたのだが、曇るので偏光グラスはかけていなかった。装着すべきはマスクではなく偏光グラスの方だったのだ。

今日の釣果、ニジマス1尾。


釣れたのは、まるまるとした42センチの中型サイズ、今年は小型よりも40センチ前後の中型が多く放流されている。




朝から強風が吹いたため、桟橋近くから動かなかった。




風対策にファストアクションのS3#8と、8.4m、280gr.のヘッドを使用。




タックルデータ

ロッド Scott S3 908-4
リール Maxcatch Avid Pro 7nine
ライン SA マスタリーアトランティックサーモンショート SWT 6/7 S2/S3、ティムコエアロシューター28lb
リーダー ティムコ アクロンフロロカーボンハイエナジー 9ft. 3X
ティペット フジノ プロフェッショナルフロロカーボンティペット 4X
フライ BHスピードファイバーマラブー #8 オリーブ


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