フライフィッシングの話

川、湖、管理釣場などの国内釣行記、海外釣行記、タックル、フライなど、フライフィッシングにまつわる話と美しい写真。

最盛期の忍野パート1

2006-05-29 17:50:33 | 桂川(忍野)
5月と言えばメイフライの季節。
トラウトをターゲットにしたフライフィッシングでは、年間を通して最も良い時期である。

今年は湖の釣りを再開した事もあり、5月の前半に芦ノ湖へ足を運んでみたものの、ご存知のように5月は悪天候続き、さらに遅かった春の到来が影響してか、あまり良い話を聞かないうちにシーズンが終了しようとしている。結局、今シーズンの芦ノ湖は、2回の釣行でニジマス2尾とブラックバス1尾という厳しい結果だったが、2日間とも天候に恵まれなかったのだから仕方が無い。

そんな中、一年中水温が安定し、常に何らかのハッチが期待出来る忍野では、そろそろ最盛期を迎えている頃である。
S字に土砂が溜り、さらにヒゲナガのハッチ量も減少していたので、この1ヶ月間、何となく足が遠のいていたが、フラストレーションの溜る釣りが続いていたので、ここは一度初心に戻って忍野へ出掛けてみる事にした。

5月25日 晴れ

朝7時に忍野へ到着。
早速、自衛隊橋の下を覗いてみると、前日の大雨の影響か、忍野にしてはかなり濁りが入っている。水面は至って平穏で、ポツポツとライズが確認出来る程度だ。相変わらず小さなヤマメが水面直下の流下物を捕らえようと動き回っているのが見える。

まずは橋の下でウェットを流してみたら、5投程して20センチ程のヒレピンレインボーがヒット。
やはりコンディションの素晴らしい魚をキャッチするのは、大小に関わらず気持の良いものだ。
その後15センチ程の小さなヤマメを釣り、下流へ移動する。
途中、魚公園~温泉下にはかなりの魚がストックされていたが、竿が出せないので、そのまま通過。いつものお気に入りのポイントへ向かう。ところが、そこではアタリはあるものの、なかなか魚が乗らず苦戦を強いられた。
ロールキャストで対岸のバンク下にフライを打ち込み、少しずつ下流へ移動しながら、定石通りダウンクロスで流す。やがて流れの複雑なプールの手前に来て、突然茶色い魚体がスーッとフライを追うのが見えたと思ったら、次の瞬間ゴクンゴクンという重たい感触が伝わって来た。ところがまたしてもバラし・・・。恐らく良型のブラウンだろう。
その後、20センチ程のヒレピンレインボーを3尾追加して、富士急へ向かう。
流れ込みの下をルースニングで狙ってみると、間もなくして30センチ程のヒレピンレインボーがヒット。忍野の魚は、このくらいのサイズになると、リールを逆転させたり、ジャンプを繰り返したりと、なかなかのファイトを見せてくれる。
何度かバラした後、反応が鈍くなったので、今度は流れの緩い藻面を狙ってみると、すぐにアタリがあり、姿を現わしたのは、茶色い魚体・・・。30センチオーバーの美しいブラウン(写真)だった。魚体はほぼ完璧だったので、恐らく数年前に稚魚放流されたものに違いない。

綺麗なブラウンが釣れ、この時点ですっかり満足だったが、昼食まではまだたっぷり時間があったので、そのまま上流へ様子を見に行く事にした。
大臼荘前~護岸カーブは相変わらず魚影が濃いが、人の通り道になっているためかなりスレていて、フライに反応するのも1度だけ。2度目からはそっぽを向いている。ここからサイトニンフィングに切り替えてみると、浮いているヤマメが結構反応してくれた。15~20センチ弱のチビヤマメを3尾追加して、S字から釣堀下まで様子を見る。釣堀下は淀んでいて釣りにならないので、ここからは戻りがてらサイトニンフィングで釣り下がる事にした。相変わらずテニスコート裏にはかなりの魚が溜っていて、移動しながらレインボーを3尾追加。てっきり見えているのは皆放流マスだと思っていたが、釣れたのは綺麗な魚体ばかりだった。

新名庄川出合から上流は非常にクリアで、濁りは新名庄川から流れ込んでいた。なので、出合のすぐ下流で特に濁りが強い。そのままS字の方まで歩いて行くと、ちょうどS字の手前に、3尾のヤマメが1メートル感覚で並んでいるのが見えた。手前から攻めてみるが、手前の2尾は反応するだけで見切られてしまう。ところが一番奥のヒレの赤いヤマメは、かなりの良型である。今度はフィーディングゾーンへ流れるよう慎重にキャストすると、いとも簡単にフライをくわえた。合わせも完璧だった。久し振りにローリングする良型ヤマメの感触を楽しみながらランディングするが、周りは足場が高く、撮影する場所が無い事に気付いた。かと言って魚体を地面に置いて撮影する訳にも行かず、考えた末、針に掛かったまま足場の低い場所まで移動する事にした。早速ネットからヤマメを放すと、元気に流れの中に消えて行ったが、良く見ると、フライがネットの中で外れていた。25センチ程の綺麗な魚体だった。

昼食後、2時間程昼寝をしてから再開。
富士急でドライを試してみると、足下に居たイワナが猛スピードでアタックして来たので、思わず強い合わせをしてしまい、ティペットの結び目からプッツリと行ってしまった。イワナはフライをくわえたままバイカ藻の中へ・・・。他の魚もドライに反応するものの全く乗らず、サイトニンフィングに切り替え、35センチ程のヒレの丸い放流マスをキャッチしてから温泉下へ移動。
温泉下はアカマダラとシマトビゲラが交互にハッチしていたが、ライズはポツポツといった程度。ドライへの反応もあまり良く無いので、ウェットに切り替えて4尾のヒレピンレインボーを追加する。暫くして風が出て寒くなって来たので、一旦車に戻り、休憩後、イブニングの鐘ケ淵堰堤へ行ってみる。すると一面ディンプルライズが起こっていたので、早速ユスリカの釣りを開始。引ったくるようなアタリで次々とヒレピンレインボーがヒットした。その後、暗くなるまでヒゲナガのハッチを待つが、とうとうこの日は何も起こらなかった。

この日の釣果は、ニジマス17尾、ヤマメ5尾、ブラウン1尾。
ヒゲナガは今回も不発だったが、やはり忍野は楽しい。

雷雨と濃霧の芦ノ湖

2006-05-04 15:24:19 | 湖(レイク)
5月2日、雨

朝8時に湖尻へ到着。
今日は雨が降っていて視界も悪いため、ボートからの釣りは諦め、とりあえず、おか本の桟橋の脇で立ち込む事にする。

今回は芦ノ湖には不向きと思われるBSシステムを試すため、敢えて湖底のフラットな桟橋付近に的を絞っていた。前日に放流があったので、少なくともこれでボウズは避けられる筈である。

開始して30分くらいが経ち、コツンというアタリで合わせると、なかなか重い手ごたえ。
やがて銀色の魚体が左右に元気良く走り回っているのが見え、何と35センチのサクラマスが釣れてしまった。
急いで駐車場へデジカメを取りに行くと、分厚い雲が元箱根方面からこちらにやって来るのが見える。そして雷が鳴ったと思ったら、次の瞬間、物凄い音と共に大粒の雨が降って来た。
とりあえず自分の体を楯にしながら撮影を済ませ、リリースしてすぐにおか本へ避難する。
ボートでトローリングをしていた人達も上がって来たので、釣果を聞いてみると、すでにブラウンとニジマスを1尾ずつ上げたとのこと。魚探によると魚は浅場に付いているらしい。
暫くして雨が小降りになったので、もう一度入ってみたが、先程の雨で水が濁ってしまい、アタリは無かった。

昼食後、ひと休みしてからもう一度入ってみるが、今度はは濁りが取れないどころか、沖にゴミまで浮いている。確かにこの辺りは湖底にゴミが多く、フライに枯葉や枝が引っ掛かり、非常に釣りづらい。
30分程して、急に濁りが取れたと思ったら、途端にアタリがあった。しかし、今度は手ごたえの殆ど無い25センチ程の放流マス。結局、午前と午後に1尾ずつ釣り、すっかり身体も冷えてしまったので、早めに上がった。

着替えてからおか本で話しをしていたら、やはり芦ノ湖はタイプ2かタイプ3のシンキングラインでアオミドロ等のマラブー系フライを使い、かけあがりを狙うのが一番良いとの事。しかもおか本の前は大湧谷から硫黄成分が流れ込むので、湖尻では一番魚が付きにくいのだと言う。それならそうと早く言って欲しかった・・・。