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ぶらりドリブルの旅

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DAZN観戦 2023年J3リーグ第6節 ガイナーレ鳥取vsヴァンラーレ八戸

2023-04-13 16:01:17 | サッカー視聴記(2023年その他)

<両軍スタメン>

ここ2年昇格争いから遠ざかっている鳥取ですが、監督の金鍾成(キンジョンソン)氏は続投となって今季が3年目。
過去に琉球を3年かけて昇格させた実績に賭ける、といったフロントの選択でしょうか。単に金氏の母親が鳥取県出身という縁で繋がっている節もあり

そして今季に向けての編成は、新井・魚里・妹尾ら見慣れた主力選手がこぞって移籍。
金氏就任(2021年途中)以前の選手達は、GK糸原・鈴木・石井・世瀬・大久保・坂本しか残っていないという、激しい血の入れ替えを敢行して挑んでいるシーズン。
「監督を取るか、選手を取るか」という難しい選択を強いられたようなフロントで、選んだのは前者だったでしょうか。
そんな非情な政策の末に、この日の対戦相手である八戸に移籍した妹尾との古巣対決が実現する事となりました。

キックオフから、追い風効果もあり攻め続ける鳥取。
流れに乗れずリトリートに徹する八戸を尻目に、GK以外の全員が敵陣に進入しての攻撃を続け。
前半2分に早くも、右サイドでスルーパスに走り込んだ田村がクロス、中央で跳ぶ大久保を越えて収めた東條がシュート(GK大西セーブ)と決定機。
これを皮切りにガンガンフィニッシュを放っていき、それに伴いGK大西のセーブ数も膨らむという良好な流れを築きます。

一方5-3-2の陣形での専守を強いられた八戸。
9分に自陣から國分がスルーパスを送り、そこに妹尾が走り込むも繋がらず。
持ち味を発揮せんとする妹尾ですが、流石にチームが苦境の最中とあってはそれは難しいといった絵図に。

ハーフコートマッチと表現すべき展開を続けていた鳥取ですが、14分に重松が山田のチャージを顔に受けてしまい、これにより鼻から出血。
すかさずピッチ脇で止血を強いられる事となり、一時攻勢を止めざるを得なくなり。

相手の隙を突いてようやく攻め上がりを見せる鳥取ですが、18分に重松が復帰。
その直後の攻撃で右サイドからスローインを得ると、相田のロングスローで一発打開を狙います。
しかしダイレクトでGK糸原がそれを抑えると、ここからの繋ぎが先制点を齎します。
左へスローされたボールをパスワークで前進させていく鳥取、東條ミドルパス→大久保収めて浮き球で中央へ→田村と、空中でボールを繋いだ末にシュートチャンス。
そしてエリア内でボールコントロールを果たした田村のシュートがゴール右へと突き刺さり。
災い転じて……という具合に、アクシデントが相手を引き込む効果があったでしょうか。
八戸に堅守を築かせる前に、ゴールに辿り着きました。

八戸は22分に再び右サイドでのスローインで相田がエリア内へボールを投げ入れ。
今度は鳥取がクリア出来ずに乱戦が齎され、こぼれ球を妹尾がシュートするもブロックに跳ね返され。
さらに近石シュート→ブロック→近石繋いで國分がシュートと連続攻撃を見せますが、これが味方に当たった事でオフサイドで終了に。

その後再度鳥取の攻勢に突入すると、リードされた事で、八戸ディフェンスの姿勢も曖昧となり。
24分に最終ラインから右サイドで攻める鳥取、石井→田村ダイレクトで戻し→石井ダイレクトでスルーパスという繋ぎで、裏を取った大久保が奥を突いてマイナスのクロス。
これをニアサイドで走り込んでいた石井が合わせ、シュートはゴールバーを直撃するも、跳ね返りを東條が狙いすましてボレーシュート。
追加点を挙げ、試合展開に相応しい点差を付ける事に成功します。
石井のスルーパスは「田村の戻しがぶち当たった」ような絵図で偶発的という感じでしたが、それであっさりと破られる辺り、点差が齎す意識は大きい事を実感させるに至り。

まだまだ取れそうなシーンが続く鳥取。
27分にはコーナーキックから、キッカー田村のやや遠目へのクロスを大久保がボレーシュート。(GK大西キャッチ)
続く28分も、GK糸原からの繋ぎでフィニッシュまで辿り着き、世瀬がミドルシュート。(GK大西セーブ)
前半から、大西が居なければ何点取られたか判らないような展開を強いられる八戸。

専守だけでは埒が明かない八戸は、次第にボールを握る時間を作る(強いられる)なか、右センターバックの加藤が攻撃に絡み出し。
この辺りは石崎信弘監督のチームらしく、前年まで富山を率いていた際の柳下を彷彿とさせる攻めの形。

しかし主体的な攻撃の意思を見せる八戸を襲ったのは、ビルドアップを遮断されての逆襲というシーン。
40分に世瀬のパスカットで中盤からのショートカウンター、重松が中央でポストワークを果たしてエリア内右へ繋ぎ。
上がって受けた石井が切り返しからシュートするも、蓑田がスライディングで何とかブロック。
45分にも東條のボール奪取から素早くエリア内へ運ぶ鳥取、今度は田村がエリア内右からシュートを放つも枠を捉えられず。
目も当てられないといったシーンが続いた末に、突入したアディショナルタイムでも鳥取が好機。
今度はポゼッションで、左サイドで数多パスを続けた末に右へと素早く展開、石井のクロスを大久保がヘディングシュート。(GK大西キャッチ)

このままでは何も好材料を持てずにハーフタイムを迎える八戸。
しかしその直後に好機が訪れ、切欠は妹尾のドリブルからのシュート。
ブロックで防がれるも、右サイドで拾った國分からクロスが上がり、ニアサイドで宮本が擦らすようにヘディングシュート。
これがゴール左へと突き刺さり、苦境の中放った一矢が希望を齎しました。
1点差となり、直後の鳥取のキックオフはロングボールを左奥ピッチ外へと蹴り出す選択が取られた末に前半終了。

そしてHT、八戸は交代を敢行。
リベロの近石を退かせ饗庭を投入、蓑田がリベロに回るという具合に最終ラインを弄ってきた石崎監督。
なお饗庭は元秋田(前JFL・高知ユナイテッドSC)ですが、そこで出番は無かったためこれがJリーグデビューとなりました。

鳥取のキックオフで始まるも、またもや左サイド奥へ蹴り出すという選択を採り。
そこからスローインの攻防、という戦略を描いていたと思われますが、傍らからでは消極的にも映りました。(以降2度キックオフがあったが全てこの立ち回り)

そんな相手の姿勢もあり、前半終わり際の得点で力を得たか、八戸がプレッシングを強める守備意識へとシフトした後半。
布陣的には、相田がボランチへと回る3-4-2-1(妹尾が右シャドー)へとシフトしたと思われますが、シャドーが前目の5-2-3という守備体系。
前掛かりという言葉がピッタリな陣形ですが、GK糸原にまで果敢にプレッシャーを掛けていき、鳥取のビルドアップを乱していきその効果は抜群となります。

ペースを奪った八戸、これによりようやく活躍の下地が出来上がったと言わんばかりに妹尾が跳梁。
後半5分スローインの繋ぎからの右サイドからのクロスは跳ね返されるも、中央で拾って攻撃継続、稲積の縦パスを前澤がスルーしてエリア内へ。
受けた相田がディフェンスにこぼされた所を妹尾がシュート。(ブロック)
7分には中盤でのパスカットから素早く前進、妹尾が中央から斜めのドリブルでエリア内左を突いてシュート(GK糸原キャッチ)と、着実に古巣へ活躍を見せ付けていきます。

流れを切りたい鳥取、9分に早くもベンチが動き東條→小澤へと交代。
突破力旺盛な選手を入れて対抗せんとしたでしょうか。

しかしそれは果たされず、15分ついにその時が訪れます。
蓑田のラフなロングパスを宮本が収めにいき、足下にこぼれた所をすかさずエリア内右へスルーパス。
これを走り込んで受けた妹尾、その勢いのまま奥へと進みシュート。
角度の少ない所ながらも、ボールはGK糸原の股を抜いてゴールに吸い込まれ。
見事に恩返し弾という目的に辿り着いた妹尾により、同点に追い付いた八戸。

その後も攻勢を続ける八戸。
しかしそれにより、前半あれだけ押し込まれたという事実を何処かに置き去りにしてしまったでしょうか。
19分の鳥取はGK糸原のロングフィードからの攻撃、大久保は収めきれずも、カバーした重松がエリア内へスルーパス。
田村がGKと一対一となるシーンを作り上げ、その期待に応えてワントラップでGK大西を左へかわした末にシュートを放った田村。
八戸の上げ潮も束の間、というような勝ち越し点が鳥取に入りました。
直後に鳥取は、大久保・普光院→澤上・富樫へと2枚替え。

再びリードしたものの、後半は圧され気味の鳥取。
もう1点取って安堵したいという気持ちは当然であり、22分に小澤が左サイドをドリブルで奥を突いたのちにカットインでそのチャンスが。
左ポケット奥からマイナスのクロス(というより殆どバックパスに近い)を送り、後方で澤上が合わせシュートと、交代選手の躍動でそれを果たさんとしますがGK大西に防がれ。

一方またも追い付くためのサッカーを余儀なくされる八戸。
その途中でアクシデントに見舞われ、26分加藤が筋肉系トラブルを発生してしまったらしく続行不能となり、担架で運ばれる事態に。
交代準備をする間、山田が最終ラインへと降り、饗庭が左サイドバックに回っての4-4-1で凌ぐ体勢を採ります。

28分に再び小澤がカットインでエリア内を掻き回さんとし。
それを切った八戸、クリアした蓑田が富樫のアフターチャージを受けて反則(富樫に警告)と、鳥取の前へのベクトルを何とか防ぎます。
そして29分に加藤と併せて3枚替えを敢行。(加藤・宮本・妹尾→丹羽・佐々木・佐藤)
これにより3-4-2-1へと布陣が戻り、山田がリベロを務める事で相田・前澤のドイスボランチに。

数的有利の時間が終わっても、鳥取の前掛かりな姿勢は変わる風は無く。(31分に直接フリーキックの好機を得るも、キッカー重松のシュートは枠外)
これが勝負の分かれ目となったでしょうか、33分に右サイドから攻め上がる八戸に対し、放たれるスルーパスを前に出てブロックという形で防ぐ鳥取。
しかしこぼれ球を尚も繋ぐ八戸、佐々木のダイレクトでのスルーパスが裏に送られると、佐藤がオフサイドポジションに。
これに鳥取サイドは一瞬緩んでしまったか、スルーする佐藤を尻目にエリア内へ走り込む相田、先んじて抑えにいったGK糸原が伸ばした手に引っ掛かる形で倒れ。
たまらず反則を告げる笛が鳴り響き、当然PKの運びとなり同点のチャンスを得た八戸。
キッカーは代わって入った佐々木が務め、威力を重視してのシュートをゴール右へとキッチリ突き刺します。
再び追いついた八戸、スコアは乱打戦というべき3-3に。

そしてまたもキックオフでボールを捨てる選択をする鳥取。
しかし今度は、八戸のスローインのボールを奪う形で実らせて攻撃権を得ます。
37分には右サイドで細かく繋ぎ、ポケットを伺いつつパスを回したのち石井がクロス。
これをファーで小澤がヘディングシュートに持っていきますが、ゴールバー上部に当たっての枠外となり惜しくも逃します。

しかしペースを握らせない八戸、39分にこちらも絶好機。
右からクロス→クリア→左手前からクロス→クリアを経て、跳ね返りをダイレクトで前澤が縦パスを送り、トラップした相田が落とし。
収めた佐々木とスイッチする形で、再度ボールに向かった相田がシュートにいきましたが、GK糸原が前に出てのセーブに阻まれ勝ち越しならず。

乱打戦に相応しい、決定機の交錯を経てペースを掴んだのは八戸。
鳥取の前進を中盤で遮断する場面を頻発させ、ゴールに迫る流れに。
そこからはモノに出来ずも、迎えたATでは押し込みの末にセットプレー攻勢に持ち込み。
乱戦をセットプレーの一発で締める、という胸すく展開を作り上げたかったですが、こちらも実らず。

すると最後に鳥取がカウンター気味に脅かしに掛かります。
GK糸原のロングフィード一本で、裏に小澤が走り込む所を國分がクリアミス。
まさかの大ピンチかと思われましたが、その國分の足に引っ掛かる形で倒れてしまった小澤、しかも反則無しという判定に終わり。

いきり立たざるを得ない鳥取、尚もラストプレーで好機。
先程判定に泣かされた小澤が中盤でボール奪取、そのままドリブルで左サイド奥を突いたのちにカットイン、左ポケットに入り込み。
しかし稲積に倒されると、またも主審の笛は吹かれずに終わってしまいます。
そしてクリアされて笛が鳴り響きましたが、それは試合終了を告げるものでした。

序盤の攻勢からの複数得点、後半一転しての劣勢に、過去の同僚の活躍が交っての同点劇。
それを突き放すも、今度はPKで追い付かれ、逆に自身にPKは与えられず……といったイベント満載の試合となった鳥取。
しかし引き分けで勝ち点1という事実は変わらず。
これで3連続引き分けで足止めを喰らう形となりましたが、目標の昇格に向けて、出入りの激しい試合に終止符を打てるかどうか。


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