ぶらりドリブルの旅

ひたすらサッカー観戦がメイン

DAZN観戦 2023年J2リーグ第2節 ジェフユナイテッド千葉vsモンテディオ山形

2023-02-27 16:00:54 | サッカー視聴記(2023年J2)

<千葉スタメン> ※()内は前節のスタメン

  • 前節退場の田中が出場停止。

<山形スタメン>

  • 熊本が前節負傷により交代、離脱へ。

ともに開幕戦を勝利で飾った同士の対戦。

オフに監督交代を敢行した千葉。(尹晶煥(ユンジョンファン)氏→小林慶行氏)
選手編成はそれほど動かずも、そのサッカーの変節において「変わらなければならない」という気概がひしひしと感じられ。
可変システム(4-4-2と3-3-2-2を使い分け)を取り入れ、激烈なプレッシングで相手に主導権を渡さないスタイル。
そのアグレッシブさを目の当たりにして前年までの硬直性は何処にも見当たらず、イメージチェンジは見事に果たされました。
そのギャップが有効的なうちに勝ち点を稼ぎたい所ですが、この日の相手は(前年)上位組の山形。
既にボール保持・ゲーゲンプレスの速さをチームに定着させ、今季こそ僅かに届かなかった昇格を狙うという立場であり、いわば先輩格。

攻撃時は3-3-2-2のような布陣を採り、ボランチが縦関係となり、右サイドバックの松田が残るのを尻目に左の矢口が前目に位置取る千葉。
左サイドでの三角形によるパスワークや、2列目からの飛び出しがスムーズとなり、流動性は前年とは最早比べ物にならず。
しかしメインはやはりプレッシングであり、山形の最終ラインのビルドアップに対しても尻込みせず、またその効果も抜群となっていました。
前半6分に敵陣で末吉がボール奪取、そのまま右ポケット奥まで切り込んでマイナスのクロスを入れ、ニアサイドで小森が合わせる(ジャストミートせず)ショートカウンター。
自分達の持ち味を貫きつつ、勝利への手応えを得た立ち上がりに。

一方の山形、そのプレッシングに苦しみながらも、あくまで徹底抗戦を挑むスタイル。
シーズン前の懸念材料である山田康太の穴も、代わってトップ下を務める後藤優が彼と同じ役割を演じ。
11分に左サイドからの前進で千葉のプレスを脱出、スルーパスを受けた加藤はアーリークロスを選択。(デラトーレが走り込むも合わず)
前から行く千葉の背後を突くという狙いを見せると、その直後に藤田のボール奪取から、今度は右サイドから川井の手前からのクロス。
今度はデラトーレがヘディングシュートを放つも、枠を捉えられず。

ともに即時奪回を狙うスタイルだけに、中盤でボールの奪い合いという激しさ満点なサッカーが描かれ。
そして流れを得たのは千葉で、16分にやはり敵陣で奪ってからの好機、呉屋のスルーパスに走り込んだ見木がシュート。(西村がブロック)
防がれたのちのコーナーキックからも小森のヘディングシュートが生まれ(オフサイド)、先制点への道筋を作りつつあった所で迎えた19分。
ここも山形のビルドアップを阻み、敵陣右サイドでパスカットした小林祐がすかさず斜めの縦パス、呉屋のポストプレイを挟んで中央から小森が抜け出し。
そしてエリア内を突いて放たれたシュートがゴール右へと突き刺さり、狙い通りの素早い攻撃でゴールへと辿り着きました。

しかし山形はキックオフ直後の攻撃で、西村のロングパスにイサカが抜け出して一気にシュートを放ち。
これがゴール左へ僅かに外れる際どいフィニッシュとなり、あくまで油断は禁物という警報を突き付けられる千葉。
嫌でも身が引き締まるという具合に、その後も山形のビルドアップを阻みにいくスタイルを継続します。

対する山形は、前節から最終ラインをチェンジ(熊本→西村、といっても前節前半途中からの交代)した部分で、パスワークに硬さが生まれてしまった感があり。
西村の所でパスが詰まり、ボール奪取・パスカットされる場面が目立ちます。
最終ラインからロングボール→デラトーレのポストプレイというパターンを多めにして打開を図るも、中央からは中々運べず。
もっぱらサイドからの前進が多くなり、その影響か立ち上がりのような大外からのクロスに終始し、本来の持ち味であるポケットを突く攻撃は殆ど見られない前半となりました。

展開の方は、相変わらず中盤でボール奪取の連続という激しいシーンが描かれる等白熱。
追い付きたい山形は29分に右サイドから川井が、カットインを経てハーフレーンからシュート気味にクロスを入れるというパターンの変節を見せ。(ファーで加藤が走り込むもクリア)
これで得たCKでは、キッカーの位置に2人が立つ(イサカと小野)工夫を凝らす(といってもこの日のCKは全てこの形を採る)等、ビハインドを跳ね返さんとします。

しかしそれを防いだ千葉は、次第に自身の主体的な攻撃も活性化。
サイドで繋ぎつつ密集を作ったうえで、逆サイドへと素早く運んで前進するというパターンを量産する流れを作り、山形ディフェンスを困らせ。

そして時間も進み、千葉が再びゴールへと迫り。
38分自陣左サイドでの繋ぎから、中央でこぼれたボールを田口がダイレクトで右サイド裏へ。
走り込んだ末吉には繋がらずも、拾った小野のGKへのバックパスが短くなった所を突く末吉。
しかしGK後藤雅のブロックに阻まれ、エリア内にこぼれるも詰められず。
44分には再び敵陣で小林祐が縦パスをカット、そして見木が中央からミドルシュートを放ちますが右ゴールポストを直撃と、惜しい所で決められません。

窮地に陥ったような山形ですが、光となったのがイサカの強烈な突破力。
上記の危機の連続の間の41分に、右サイドからイサカが細かいタッチのドリブルで運び、カットインを経てエリア内へラストパス。
そしてデラトーレに渡ってシュートが放たれた(ゴール左へ外れる)のが橋頭堡となったでしょうか。
そして45分千葉の攻撃を凌いでのカウンター、千葉のゲーゲンプレスに脅かされつつも、送られた南のミドルパスが右サイドのイサカに渡るとドリブル開始。
ハーフレーンからアタッキングサードに入ると細かいタッチへと切り替え、その勢いのままにエリア内を突いてシュート。
豪快にゴールネットを揺らし、前半終了間際に追い付く事に成功します。
やはり苦境を打破するのは強烈な個の力、といったゴールだったでしょうか。

そして1-1のまま前半が終了、共に交代無く後半開始の時を迎え。

良質なサッカーを展開しながら、終了間際の失点でミソを付けてしまった千葉。
暗雲を振り払うように、前半同様ハイテンションな入りでペースを握ります。

対する山形も姿勢は変わらず、プレッシングの激しさを受けてロングボールの割合を一定数保つのも不変。
後半3分にそのロングパスでデラトーレが左サイドで裏を取ったものの、クロスがクリアされると千葉のカウンターに。
見木が左サイドでドリブルで前進、カットインでレーンチェンジandディフェンスを剥がしつつ進み、藤田・南をかわしたのちミドルシュート。
枠外に終わるも、山形にやられた個の推進力をお返しとばかりに見せ付け。

前半同様厳しい展開を強いられる山形。
11分にGK後藤雅から左サイドでの前進、降りて受けた後藤優が囲まれこぼれるも、繋いだのち野田ミドルパス→デラトーレポストプレイで脱出。
そして後藤優が一気に裏へロングパスを送ると、走り込んでトラップしたイサカ。
そのままエリア内を突き、矢口と交錯して倒れたものの反則の笛は鳴らず、これに猛烈かつ一斉に異議を唱える山形サイド。
尚もプレイは続行されるも、(主審が)気持ちが押されるように(南の)呉屋への反則気味なボール奪取が起こっても笛は吹かれず、拾った野田が怒りをあらわにするかのようなロングシュート(枠外)という具合に混乱気味の絵図が描かれます。

冷静さを保ちたい山形ですが、13分に千葉が決定機。
左サイドで三角形を作りアタッキングサードでパスワーク、見木の左ポケットを突くパスを受けた小森、奥からシュート。
しかしゴールバーを直撃してモノに出来ず(その後末吉が詰めるも枠外)、良質な攻撃もどうしても結果に繋がらないという無情な回答を受ける千葉。

それでも劣勢ぶりを受け、山形は想定より早く交代の準備をせざるを得なくなり。(小西・河合が準備)
無理矢理にでも状況を打開せんとしましたが、運命の悪戯と言うべきでしょうか、それが果たされる前にスコアが動きます。
17分クリアボールを繋ぎ、右サイド寄りで受けた加藤が中央へ向かって前進し、託されたデラトーレがエリアライン上からシュート。
これがゴール右へと突き刺さり、勝ち越しに成功した山形。

先んじて動かんとしたピーター・クラモフスキー監督も交代を取り下げ、以降は得たアドバンテージを落ち着きに還元します。
直後の18分に中央でデラトーレがキープする所鈴木大に倒されて反則、直接フリーキック。
キッカー南は狙わずに横パスを選択、左サイドで長らくパスを繋いだ末に南がエリア内へスルーパスを送るも、走り込んだデラトーレには繋がらず。
しかし勢い余ったデラトーレのチャージで鈴木大が倒された事で、側にいたGK新井章がヒートアップするなど今度は千葉サイドが冷静さを欠き、スコアが示す通り立場は逆転といった様相が描かれます。

すると試合展開も移り変わり、21分には後藤優のボール奪取からショートカウンターに持ち込む山形、加藤がドリブルで左ポケット奥を突いてマイナスのクロス。
そしてデラトーレが合わせてシュート、新井一にブロックされた跳ね返りを再度シュート、しかしこれも鈴木大がブロック。
こぼれ球から放たれたイサカのシュートも見木がブロックと、3連続ブロックで何とか凌いだ千葉。
しかしその後も山形のCKが3本続くなど、自陣から脱出できない状況となります。

こうなると千葉が先に動く事で状況打開を図る展開となり、25分に3枚替えを敢行する小林慶監督。
矢口・田口・呉屋→田邉・高橋・風間へと交代します。(いずれも同ポジション同士の交代)
布陣は変わらず、相変わらず縦関係のボランチが織り成すように、攻撃面で高橋の良さが醸し出され。
26分に小林ロングパス→風間落としを経て、末吉が右サイドからアーリークロス。
これをニアサイドに入り込んだ高橋が受けてシュートするも、GK後藤雅が足でセーブと再び際どい所でモノに出来ず。
前年は故障も絡んで良い所が無かった高橋でしたが、新たなサッカースタイルが潜在能力を発揮する年になるでしょうか。

一旦交代を取り下げた山形も28分に動き、藤田・後藤優・加藤→小西・河合・チアゴへ交代と、千葉と同じくポジション不変の3枚替え。
千葉は尚も27分と31分に高橋がシュートを放つ(前者はブロック・後者はヘディングで枠外)など同点を狙いにいった所で、さらに小林祐→椿へと交代。
見木がボランチにシフトと、アタッカータイプを増やして勝負を賭けに行きます。

するとその椿の下に決定が訪れたのが33分。
見木が一気に最終ライン裏へロングパスを送って風間が走り込み、野田がクリアしきれなかったボールがエリア内右へこぼれ。
奥で拾った風間から戻し、末吉の横パスに対し中央の絶好の位置でシュート体勢に入った椿。
しかし合わせきれずに終わってしまい、一世一代の場面でジョーカー役を果たせず。

これを逃したツケは大きく、その後山形がカウンターに持ち込んだのち再びアタッキングサードでサッカーを展開。(35分にデラトーレ→藤本へと交代)
千葉サイドは反則で止めてしまい奥深くでのFKを与える等劣勢ぶりは明らかとなり。
何とかビルドアップの体勢を取るも、見木のバックパスがミスとなってみすみすCKを与えてしまい、山形の攻撃は継続。
するとそのCKで、ショートコーナーから小野のクロスが上がると、中央ややファー寄りでチアゴがボレーで合わせてゴールネットを揺らします。
千葉は揺さぶられた所に、手前で西村が跳ぶなどターゲットに人数を掛けられては防ぐ事はままならず。
2点差に広げ、勝利を十中八九手にした山形。

終盤を迎え、守備意識が高まる山形に対し、ポケットを突いての崩しはままならくなる千葉。(41分に末吉→新明へと交代)
それでも42分、左からのクロスがクリアされたボールを拾われ、攻撃終了と思われた所を椿が奪い返し。
その勢いのままにカットインを経て、左ポケットを突いてシュート(ブロック)と、可能性がありそうなのはこの位置でのチャンスメイクなのは変わらず。
勝機が薄くなっても、単純な放り込みは選択せずにあくまで高確率のチャンスを引きにいきます。

アディショナルタイムになっても、敵陣でのボール奪取は衰えずに好機を作り続けた千葉。
結局1-3のまま試合は動かず敗戦となってしまいましたが、そのサッカーの姿勢は今後に期待できるものだったでしょうか。

一方の山形は開幕2連勝、これがクラブ史上初の事らしく。
確かに近年は出だしの躓きが目立っていただけに、この快挙は結果に繋げられるでしょうか。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 【メモ】2022~2023移籍情報... | トップ | DAZN観戦 2023年J1リーグ第2... »

コメントを投稿