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ABEMA観戦 UEFA EURO2024準決勝 スペインvsフランス

2024-07-11 16:01:46 | サッカー視聴記(その他)

<両軍スタメン>

  • スペインはル・ノルマン、カルバハルがこの試合出場停止。
  • 両軍の選手表記はyahooスポーツナビに準拠。

参考動画

前回のEUROの記事 -準々決勝・スペインvsドイツ(2-1)


いよいよ栄冠まで残り2戦、というセミファイナル。このブログでスペインの追っかけをしているような感じだが気にしない

カタールW杯以降、久々に見るフランス代表。
あれから1年半という月日を経ても、当然ながら当時の代表選手も大幅に残っています。
左サイドバックのテオ・エルナンデスや、ザ・アンカーというべきチュアメニ、やや特異な守備布陣のバランスを取るラビオといった名前を見るに懐かしさが先に立つ自分。
そしてそんな軍団の先頭に立つ男はやはりエムバペ(ムバッペ)ですが、今大会でいきなり負傷に苛まれて出鼻を挫かれる格好に。
鼻骨骨折という部位もあり、欠場は1試合のみ(グループリーグ2節・オランダ戦、0-0)と無理を押してその後も出場を重ねていますが、挙げた得点はPKによる1点のみという低調ぶり。
彼に引き摺られるように得点力不足に陥っている現在のフランスですが、貫禄をもってスペインの進軍を止める事が出来るか。

yahooスポーツナビでは、ロドリ・ルイスをドイスボランチとした4-2-3-1という布陣のスペイン。
その形はこれまでも大部分で使用しているものですが、この日は攻撃時にハッキリとした、ロドリがアンカーを務める4-1-2-3の形でボールを繋ぐスタイルに。
そして守備時は4-4-2へ可変という、最近のトレンドである4-3-3をなぞる体制を採りました。

スペインの最終ラインからのパスワークに、当然ながら対抗姿勢を取る守備時のフランス。
それはW杯の時と全く変わらない、エムバペが前残りしての4-4-2という、変則なブロックへの移行とシステム面でも自分だけに懐かしさを醸し出すものでした。
エムバペの攻撃力を存分に発揮させる手法ですが、同時に守備時にサイドハーフと化すデンベレとラビオ、特にラビオのバランス調整が大変なように映るシステム。

スペインにポゼッションからの好機を許す展開が続いていたものの、前半7分にオルモ→モラタへのスルーパスを遮断したのち、こぼれ球をGKメニャンが直接ロングフィードを送ってのカウンターに持ち込むフランス。
こちらもコロ・ムアニ→エムバペへのスルーパスが遮断されて終わりますが、これによりスペインのターンを終わらせ。
そして続く8分、エムバペとは逆の右サイドで前進する体勢から、デンベレのサイドチェンジにより託されるエムバペ。
そして左奥でナバスと対峙するなか、予備動作を殆ど見せず右足でクロスを送るエムバペ。
これに中央からファー寄りに位置を変え、センターバックのマークを絶妙に外したコロ・ムアニがヘディングシュート、ゴール右へと突き刺します。
直接の得点は無くともやはり左翼の矛は強力の一言、といった先制点に辿り着いたフランス。

追う立場となったスペイン、これが今大会2度目。
1度目はラウンド16(ジョージア戦、4-1)で、その際は格上らしく猛攻の末に逆転を果たす試合を演じましたが、相手が強豪だけにどうなるか。
やはり守備布陣に気を使うフランス故に、その要因であるエムバペのサイドの右から仕掛けにいき。
11分、右ワイドで持ったヤマルがエリア内へ「横パスと表現すべき縦パス」を打ち込むと、ポケットに居たオルモはスルーを選択するもディフェンスに当たり結局自分が持つ状態に。
すると今度は奥へ切り込む姿勢からのヒールパスと、変化を付けにいったオルモでしたが結局モラタには繋げられず。

こうして敵陣での細かなパスワークで打開を図ったものの、14分にはフランスの逆襲で、ラビオをスライディングで止めにいったナバスが削ってしまい反則・警告。(ラビオは治療を受けたのち起き上がるも、警告のためそのままプレー続行)
これにより直接フリーキックのピンチも招いてしまいますが、ここはエムバペの直接シュートを壁が防いで事なきを得ます。
しかしその後も、19分にエムバペにワイドから切り込まれてカットインを許しシュート(ナチョがブロック)、こぼれ球をデンベレが逆サイドからマイナスのクロス(クリア)と両翼に押し込まれる流れに。

そんな状態故に、こちらもウイングの力を発揮するのが一番という思考に落ち着いたでしょうか。
迎えた21分、ナチョの縦パスを受けたオルモを経由し中央からモラタに託すも、ディフェンスに遭いこぼれ球を拾ったのは右WGのヤマル。
するとカットインから果敢にミドルシュートを放ち、これが芸術的な弧を描き左ポスト内側を叩いてのスーパーゴールとなります。
これが大会史上最年少のゴールという事で、一躍スターダムへと躍り出たヤマル。

これにより、一気に上げ潮モードとなるスペイン。
先制点のように中央での前進を見せながら、右サイドのヤマルを使う事で、可変を強いられるフランスディフェンスは混乱気味に。
逆の左サイドでは、ウィリアムズが主に中央寄りでビルドアップの出口役を務め、自らの突破は控え気味とやはり肝は右サイドと踏んでいた感があり。

そして25分でした。
最終ラインからパスを受けたヤマルは、中央へ流れての縦パスを選択とここでも最初に中央を見せた事で、空いた右スペースを突き上がって受けたナバスがクロス。
クリアが小さくなった所を右ポケットでオルモが受けると、空中での絶妙なトラップでチュアメニを剥がして奥へ進入、そして斜めからシュート。
GKを抜いた奥でクンデがブロックに入るも、ゴールへ向かうボールの運命を変える事が出来ずにネットに突き刺さり。
最初はクンデのオウンゴールという記録も、のちにオルモのゴールに切り替わったこの逆転弾で、前に出たスペイン。

一気にビハインドとなってしまったフランス。
こうなるとエムバペを警戒されるのは明らかで、以降は逆の右からデンベレが仕掛ける攻撃を続けます。
その思惑通りに何度も右奥からマイナスのクロスを送るデンベレですがスペインに防がれ。
エムバペも31分に仕掛けたドリブルがナチョに止められるという具合に、依然今大会で本調子とはいかないというシーンを露呈してしまい。
ここでビルドアップまで停滞しては一巻の終わりといったフランスですが、こちらはチュアメニが最終ラインに降りる3枚での繋ぎにより何とか安定を保ち。

39分に再び右ワイドで持ったデンベレ、今度はカットインを選択すると、その初動でククレジャの足に引っ掛かって倒れ反則。
これでワイドからのFK→左コーナーキックとセットプレーが続く流れに入り、ショートコーナーからの繋ぎを経てエルナンデスのクロス。
ファーでサリバが合わせるもミート出来ずに終わると、流れたボールをスペインが繋いでカウンターに持ち込み。
ウィリアムズの前進から託されたのはヤマルで、先程と同様にカットインを経て中央からミドルシュートが放たれましたが、ここはエルナンデスのブロックで何とか防いだフランス。

結局、攻撃の流れ自体は悪くなかったもののゴールは奪えなかったフランス。
2-1で折り返し、ハーフタイムを挟んで後半を迎えます。

そしてスペインのキックオフで始まった後半、その通りボールを握りにいったスペイン。
しかしフランスが果敢にハイプレスを掛けた事で、ナバスのバックパスが乱れて辛うじてゴールライン際でナチョが掻き出しCKを防ぐというシーンで開幕。
これで得た左スローインから好機を作りたかったフランスですが、狭い局面での繋ぎは逆にヤマルのパスカットからスペインのカウンターが齎され。
こちらも細かな繋ぎを強いられるもロドリの縦パスで脱出に成功し、素早く逆サイドへ展開、広大なスペースへ送られたルイスのスルーパスにウィリアムズが走り込む状況に。
そして飛び出してきたGKメニャンに先んじて触れたウィリアムズですが、メニャンは身を挺してのスライディングでその推進を阻み、この危機を凌ぐ事に成功します。
この際に無理をした所為か足を痛めたメニャン、それを見たフランスベンチでサブGKの準備が行われるもその後も無事にプレーを続け。

フランスのハイプレスは、常時アンカーを切り、その脇に降りてくるルイスに対しカンテが付くという体制で行われ。
しかしそれも次々とかわしていくスペインのボール保持。

後半8分にようやく、降りて受けにいったウィリアムズに対しクンデが前を向かせず、監獄を生み出した末に奪ったクンデ。
そのまま上がってパスを受け直してクロスに繋げたクンデによりCKに持ち込むという具合に、このままボールゲインの流れを生み出せれば……というフランス。

しかしスペインも9分、センターバックの持ち上がりを使い、その期待通りにコロ・ムアニを剥がして敵陣へと運んでいったラポルテ。(その後敵陣でパスワークもフィニッシュには繋がらず)
ただのパスワークだけでは無いスペインの前進の前に、敵陣で奪ってショートカウンター……という手法もやり辛くなり。

こうなると残るは主体的な攻撃のみのフランスの道筋。
強力なWGが居るだけに、そこにどう出来るだけフリーな状態で託すかがカギとなり。
10分、遊びのパスでククレジャを釣り出した隙にデンベレに預けるというその通りの手法を発揮したものの、シュートには繋がらず不発。
直後の11分には、こちらもCBウパメカノの持ち運びを使い、その後スルーパスがエムバペに通り。
そして奥からのカットインでポケットに入ったエムバペですが、放たれたシュートはブロックの間を通すもののGKシモンが正面でキャッチ。

1点差故に気の抜けないスペインは、12分にナバスが足を痛めた事で先に交代カードを切り。
カルバハルの代役を何とか務めた格好となり退いたナバス、ビビアンを投入してCBに入れ、ナチョが右SBにシフトし穴を埋めに掛かります。
その直後に観客がピッチに乱入(放送席の談)というトラブルが発生するも、冷静さを保つ両チーム。

15分に自陣でボール奪取したデンベレから素早く縦に運び、スルーパスに走り込んだデンベレがダイレクトで奥からクロス。
これがシュートも取れるゴールに向かうボールになり、前に出ようとしたGKシモンの逆を突きましたが片手で何とかセーブ。
敵陣では奪えずも、スペインのポゼッションに対し何とか早めに奪いたいという思惑は変わらず。
直後にモラタのポストワークを倒してしまったチュアメニが警告を受けるものの、多少の被害は覚悟の上であり。
17分にベンチが動き、一挙3枚替えを敢行するディディエ・デシャン監督。
ラビオ・カンテそしてコロ・ムアニに代え、カマビンガ・グリーズマン・バルコラを投入。
そしてこれによりエムバペがセンターフォワードに回る(左WGにはバルコラ)という具合に、最後はエムバペの能力に頼る体制となり。

エムバペが居なくなった分、エルナンデスが前への意識を高める事となったフランス左サイド。
その通りに、20分・24分と2度前に出てボール奪取に成功したエルナンデスから好機を作るも、フィニッシュには繋げられず。
特に後者は、右へ展開してデンベレがカットインという状況に持ち込むも、スリップしてボールロスト(その後勢い余ってモラタを削り反則)と勿体無い終わり方。

ウイングの仕掛けが中心というフランスの攻撃パターンは、エムバペが不在となっても変わる事は無く。
それ故に中央で張るエムバペは相手へのプレッシャーとなっても、ボールが渡らずに能力を活かす機会が少なく。
31分、左サイドから前進していきグリーズマンが奥を突いてクロス、ファーサイド奥へ上がったボールをデンベレが足で折り返し。
マイナス方向へ流れるも拾ったカマビンガが左へ横パスを送り、エルナンデスがフリーの状態でシュート。
しかし利き足とは逆(右足)なためかふかしてしまい枠外と、エムバペのプレッシャーの外で作った好機も実りません。
直後にスペインベンチが動き、途中交代の定番となりつつあるメリーノ・オヤルサバルの2人を投入します。(オルモ・モラタと交代)

やはりエムバペの1トップ状態では厳しいと踏んだか、34分にジルーを投入したフランス。
デンベレと交代し、以降4-4-2に近い布陣で同点を狙いにいき。(サイドハーフは右にグリーズマン・左にバルコラ)

フランスの攻撃機会が続くも、然したるフィニッシュは生まれず時間が進み。
36分は逆にスペインの攻撃、左サイドでのパスワークから中央→右へ展開し、先制点を挙げたヤマルが再度カットインからミドルシュート。
これも先制点同様に強烈にゴール上部を襲うも、僅かに外れて追加点とはいきません。

しかし攻め疲れの様相も見せるフランスに対し、ポゼッションを高めてボールを動かす立ち回りの色を強め。
敵陣アタッキングサードまで運ぶも、戻して作り直しという絵図を何度も作り、諦めずに掛けられるフランスのプレッシングも物ともせず時計を進めていきます。

44分にククレジャをアフターチャージで倒してしまったカマビンガが反則・警告と、焦りを隠せないフランス。
それを見計らって続く45分、ついに打って出て戻さずにエリア内を突きに掛かるスペイン。
左ポケットへのオヤルサバルのスルーパスによりCKを奪い、同時にアディショナルタイムに突入。
攻めの姿勢を見せたスペインですが、この左CKからカウンターに繋げるフランスと一瞬の隙が生まれてしまいます。
グリーズマンのドリブルをヤマルが反則で止め、当然ながら警告が出たものの防ぐ事に成功。
それによるFKから、ウパメカノがヘディングシュートを放つも枠外と、どうしても決定打を放てないフランス。
(スペインは最後の交代、ヤマル・ウィリアムズ→トーレス・スビメンディへと2枚替え)

押し込み続けたいフランスですが、その後もバルコラのアーリークロスからのグリーズマンのヘディングシュート(枠外)のみに終わり。
単発で終われば、その分スペインのボール保持が待っているという具合に追い詰められた状況のAT。
結局それをひっくり返せないまま、2-1で試合終了の笛が鳴り響きました。

ついに決勝へと駒を進めたスペイン。
一方の相手も、その翌日にイングランドがオランダを破って(2-1)勝ち上がり決定。
果たしてどんな結末が待ち受けているのか。

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