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DAZN観戦 2024年J1リーグ第21節 北海道コンサドーレ札幌vsアルビレックス新潟

2024-07-01 16:00:34 | サッカー視聴記(J1)

<両軍スタメン>

  • 札幌は、岡村が累積警告により出場停止。また先日獲得して登録された大﨑が即ベンチ入り。
  • 札幌は例によってオールコートマンツーマン戦術なため、守備時は馬場・小林が一列降りて4-4-2(実際には新潟・奥村がトップ下のため馬場がそれに合わせて動く)を形成。

暫く空けていたJ1、という事で選ぶのはやはり新潟の試合。
我が地元・札幌の地に、中2日かつアウェイ連戦のため広島から乗り込むというキツイ旅程を経てやって来ました。

前年のアウェイ・札幌戦では、内容はともかく……という言葉が相応しい勝利。(1-0)
折りしも厚別(札幌厚別公園競技場)で、かつ豪雨の中での試合を強いられ、その中で退場による数的不利にも陥り。
守勢に次ぐ守勢・ロングボール戦術と、本来の持ち味とは逆のサッカーを駆使して何とか勝ち点3を拾った、別の意味で強烈に印象が残る試合となりました。
今年はしっかり札幌ドームで開催と、気象面での不安は無いなかでストロングポイントは発揮できるかどうか。

一方、誰が見てもこのままでは降格待った無しというホットな状況に陥っている札幌。
故障者続出を嘆く声が数多挙がっており、ミシャ監督の続投が表明されたとあり内外ともにもうしようも無いという諦めの雰囲気も感じられ。
とはいえ、新潟サイドも特別指定の稲村を重要なポジション(センターバック)に抜擢するなど苦しいやり繰りを強いられており、それと対峙して勝ち点を得る事で化学反応を起こせるか祈るばかりです。

新潟のキックオフで始まると、そのボール保持で地上での繋ぎから、藤原の間を通す縦パスなどを駆使しアタッキングサードまで持っていく立ち回り。(シュートまではいけず)
いきなりらしさを発揮する相手に対し、札幌は小林が「オールコートマンツーマン」に従うように、秋山に対し強烈なプレッシャー。
それによる敵陣でのボールゲインを数度達成するなど、腰の引けていない姿勢を見せ。

流れを変えたのは前半6分からの攻防でしょうか。
舞行龍が右サイドで札幌ディフェンスに詰められるも、その間を通す浮き球の横パスで脱出と技を見せたのち、稲村のスルーパスを受けた小見が左ポケット進入と好機を迎えた新潟。
そして奥からマイナスのクロスを入れ、中央の谷口に……となりましたが合わせきれず。
クリアにより右コーナーキックとなりますが、(ショートコーナーを挟んでの)クロスが跳ね返されて二次攻撃、という所で秋山が浮き球を収められず奪われて札幌のカウンターに。
小林→長谷川竜へのスルーパスは遮断されるも、拾った中村が猛烈にドリブル、前に出て来た堀米をかわして左ポケット進入とこちらも新潟と同じ形を作り。
そして入れられるマイナスのクロス、と同じ流れになったものの、ターゲットは全員奥に入り過ぎたため誰にも合わずというある意味喜劇的な絵図に至ります。

これで新潟へと針が傾き、小林のマークをかわすように秋山が裏抜け、というパターンで好機を作り。
9分に左スローインからその流れに持ち込み、左奥からカットインを経てマイナスのクロスを入れる秋山。
そして谷口→奥村と経由して放たれる松田のシュート、これが右ゴールポストを直撃(跳ね返りを拾った秋山が追撃もブロック)と決定機を迎えましたが先制ならず。

その後札幌は例によって、右ウイングバックにボールを届ける事を第一とする姿勢へと移行。
それを堀米が何度も遮断する事によって機能不全に陥り、早くも優劣が明らかとなる試合展開。
しかし新潟サイドもペースを握る中でゴールは奪えず。
11分にフリーキックから、谷口がヘディングシュートに繋げたもののGK菅野がセーブ。
27分には右ワイドから舞行龍がパス&ゴーにより受け直し、後方から一気にボックス内を突くという流れを作ったものの、放ったシュートは再びGK菅野に防がれキャッチ。

スコアレスを保つ事で、札幌にもチャンスが生まれるという状況に。
31分後方でのパスワークから高い位置を取った中村にミドルパスが通ると、小林とのワンツーでの前進を経てバックパス、受けた長谷川竜が対角線のロングパス。
右ポケットの田中宏へと届けるボールとなり、その田中宏のダイレクトでの折り返しはミートせずに終わったものの、やりたい事を形にしたという絵図で肩の荷を降ろせたでしょうか。
37分に中央から長谷川竜がミドルシュート(枠外)と、ようやく初のフィニッシュにも辿り着き。

しかしその長谷川竜に対し、ベンチは直後に交代の措置を採ります。
映像で見る限りでは不可解としか思えないその交代は、試合後に長谷川竜の軽い故障という事が発表されるも、当の長谷川竜は不満げな色を隠せずにピッチを去り。
恐らく本人的にはハーフタイムまで持たせてカード消費を避ける腹積もりだったのでしょうが、故障者続出という状況故に、被害が甚大となる前にとの判断が下された結果でしょうか。

鈴木武蔵が同ポジションで投入され、これにより前線のプレッシャーは良化してさらに好循環を固める札幌。
怪我の功名な感は否めませんが、チーム成績故にそんな事は言っておられず。
40分にはその前線の守備により(新潟に長いパス→落としを強いたうえで)家泉が前に出てカット成功し、そのまま攻撃に加わる家泉。
ドリブルで左ポケットを突いた菅のマイナスのクロスを、ボックスに入り込んでシュートまで放つという具合に決定機に絡みます。
しかしこの渾身の家泉のフィニッシュも、ゴール左へと外れて実りません。

その後も札幌は攻撃権を独占し、高尾が右サイド奥を突くなど後方の選手の押し上げにより幾度も生み出される好機。
しかし結局ゴールには繋がらず、スコアレスのまま折り返しとなります。

共に交代の無かったハーフタイム。
後半は札幌のキックオフでスタートすると、家泉ロングパス→鈴木武フリックと、新潟とは手法が違うもののこちらもいきなり好機に持ち込み。
そしてこぼれ球を小林がミドルシュート、これはエリア内の大森に当たって実らずも、跳ね返りを拾った駒井が再度ミドルシュート。(GK阿部キャッチ)
前半はシュート2本という少なさだったため、遠目でも果敢に狙う姿勢へ意識を切り替えた感があり。
その後後半2分にも、またもこぼれ球となった所を小林がミドルシュートに持っていきますが、これも味方の鈴木武に当たって枠の外へ逸れ。

前半終盤と、この後半の立ち上がりにより、ややもすると逆に劣勢感が露わとなってきた新潟。
しかしゴール前の守備を固め、「遠目からなら良い」という姿勢でやり過ごし。
6分、自陣でのボール奪取から秋山→谷口ポストプレイ→秋山ワンタッチでスルーパスという流れで松田を走らせる攻撃。
このシーンに限らず、前半から秋山が自ら組み立てる際は、松田の走力を活かす姿勢が目立っていたこの日。
札幌相手という事で、松田のその走力が福森(現横浜FC)を散々に翻弄させたこの試合(2020年のマリノスvs札幌、4-1)を思い起こさせるようでもあったそのゲームメイク。
ここではそのパスを受けた松田が右奥へ切り込んでマイナスのクロスを送るも、フィニッシュには繋がらず。

しかしゴールは別の所からで、札幌ペースかと思われた矢先の7分、鈴木武の拙いボールタッチからカウンターに持ち込む新潟。
奪った堀米のスルーパスを受けた谷口、そのまま持ち運んで左ポケットを突き、カットインから放たれたシュートが豪快にゴールに突き刺さります。
札幌のミドルシュート攻勢のお株を奪うような先制弾に、相手に傾きかけた流れの遮断に成功した新潟。

ここまで3試合連続でノーゴールという現状の札幌ですが、ホームの場故にへたれ込む事は許されず。
10分にまたもミドルシュートを放った小林、今度はブロックされて右CKとなると、すかさず位置に着いて素早いリスタートでのクロスを入れる小林。
何としても1点取るという姿勢を見せると、続く11分には敵陣での馬場のボール奪取からショートカウンター、ボール確保した鈴木武がドリブルで突き進み。
舞行龍を剥がして左ポケットへ持ち込む、遠目でのフィニッシュから一転した好機を迎えましたが、奥へ切り込んでからというワンテンポ遅らせてのシュートは稲村のブロックが間に合い防がれ。
これまで無得点と流れの悪いシーズンを余儀なくされている鈴木武、ここでもその暗雲が頭を過ってしまったでしょうか。

20分に交代カードを切る新潟、一挙に3枚替え。
特に堀米に代わってトーマス・デンを投入し、稲村を左サイドバックへシフトさせた事が目立った動き。(その他は松田・奥村→長谷川元希・小野に交代、小見が右サイドハーフに回る)

その後、後方からデンや稲村のフィードを活かし、前線で谷口がポストワーク。
そして小野のキープ力も加えるという、ボール保持を高める采配となり。

一方の札幌は、リードされた以上必然的にボール保持からの攻撃に活路を見出さなくてはならない状態。
GK菅野からの組み立てでビルドアップの流れを作らんとしますが、パスを繋いでも何も起こらない状態が続き。
新潟が構える姿勢でも、CBの持ち運びも無いため前に運べる手段自体が乏しく。
主に大森・鈴木武へのロングボールを警戒しておけばいいという、相手にとって楽な状況へと陥っていた感があり。

新潟はボックス内を突き、シュートにはいけずもキープから戻して作り直しというペース配分も考慮しての立ち回り。
次第に好機も減ってきた札幌、25分にこちらも3枚替えを敢行。(高尾・大森・田中宏→田中克幸・大﨑・原)
フリーからの入団なため、7/14を待たずに即登録可能な大﨑を早速投入する事となりました。

しかし直後の26分に新潟が決定機、小見が右からカットインで中央へ渡し、長谷川元のエリア内へのパスを小野が入れ替わりで前を向き。
そして放たれたシュートが右ゴールポストを直撃と、前半に続きまたも枠に嫌われる格好に。
それどころか、阻止のため前に出たGK菅野のスパイクを足に受ける事態となり倒れ込んでしまう小野。
出血もあったためそのままピッチ内で治療が行われ、ピッチ外→復帰と、何とかインアウトは避けられます。

一方札幌も、30分にスライディングを敢行した中村が足を痛めて動けなくなる事態に。
筋肉系トラブルか、という危惧が過るシーンでしたが、ピッチ外に出た中村は無事が判明して復帰とこちらも負傷交代は避けられ。

原のドリブルを盾として、何とか好機を作らんとする札幌。
しかし後方でも、大﨑が加わった事で組み立ての流れが生まれて来たでしょうか。
36分、駒井が家泉とのパス交換で新潟のプレスを誘ったうえでGKへと戻し、そして菅野が縦パスでFWの間を通すという具合にポゼッションスタイルらしいパスワーク。
受けた田中克の裏へロングパスからの攻防を経て、菅が左奥を突いてクロスと、相手を引き付けての攻撃を形にします。
直後の37分に、先程痛めた中村に代えて岡田を投入。

前へ向かう道筋は見えてきた札幌ですが、それが好循環に繋がるとは限らず。
38分、むしろそれによる前掛かりな姿勢を新潟のワンタッチでの繋ぎで突かれ、小野の前への落としを裏で受けた秋山がエリア内へスルーパス。
そして受けた小見とのGKの一対一が生まれる決定機に。
しかしこの小見と菅野との攻防は、菅野がスリップ→何とか立ちはだかる→小見がキープの最中にスリップ→菅野抑えるという、何とも締まらないものに終わってしまい。
気象コンディションは問題無いものの、春先からの札幌ドームの芝の状態の悪さは依然として残ったまま、という事が伺えるシーンにもなりました。

とにかく前へ向かわなければならない札幌。
39分には浮き球の攻防で、後ろから島田に激しく当たった大﨑が反則・警告を受けるなど、球際への圧も強めなければ如何ともし難い状況なのは明白であり。
その喰い付きぶりを突かんとする新潟、41分に敵陣左サイドで深めから戻りながらの細かなパスワークにより、相手全体を引き付けたうえで長谷川元のスルーパスでエリア内を突くというマンマークの相手の崩しの明利に尽きるシーン。
しかし走り込んだ島田のシュートはゴール右へ惜しくも外れと、崖っぷちの敵に対し止めはさせずという流れに。

札幌は43分、大﨑の縦パスを受けた小林が新潟2人を引き付けてのレイオフ、これをさらに大﨑が1タッチで縦パス。
駒井のスルーを経て受けた田中克がシュート(GK阿部キャッチ)と、大﨑のその才覚も徐々にチーム力に還元させながら攻め込みますが、如何せん時間が足りなく。

そして迎えたアディショナルタイムは、新潟のボールキープによる時間稼ぎが存分に発揮されるという、札幌サイドにとっては見るも無残な光景が続き。(新潟は44分に谷口→高木へと交代)
右コーナーに持ち込んで次々と時間を使う小野・高木の前に中々脱出させられない札幌。
何とかその流れを断ち切ったものの、結局7分あった目安時間で好機を生み出す事は出来ず。
そのまま0-1でタイムアップとなり、これで7連敗と最下位脱出すらままならない状況は打開できずとなりました。

一方アウェイ連戦で勝ち点を積み上げる運びとなった新潟。
ボール支配率では上回られ(札幌54・新潟46)、少なくなかった決定機から追加点も得られずという試合でしたが、それ以外では盤石な内容だったでしょうか。

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