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DAZN観戦 2023年J2リーグ第16節 ジェフユナイテッド千葉vs清水エスパルス

2023-05-19 18:17:59 | サッカー視聴記(2023年J2)

※前回の千葉の記事はこちら(12節・大宮戦、1-0)
※前回の清水の記事はこちら(6節・群馬戦、1-3)

<千葉スタメン> ※()内は前節のスタメン

  • (追記)メンデス(前京都・未所属)の加入が決定。
  • 田口は未だベンチ外が続く。
  • 熊谷が前節(甲府戦、1-0)に復帰・途中出場。

<清水スタメン>

  • 今更感があるが監督交代。7節(甲府戦・0-1)終了後にゼ・リカルド氏を解任し、コーチの秋葉忠宏氏が昇格という形で就任。空いたコーチ枠には元湘南・名古屋etcの野口幸二氏。
  • 6節で負傷交代した山原の詳細は、全治8か月との事。
  • 竹内の故障が発表され、4/12に発生して全治4週間との事。
  • ルヴァン杯4節(4/19川崎戦、0-6)で負傷した成岡の詳細が発表され、全治4週間との事。
  • 落合の故障が発表され、発生日不明(ルヴァン杯4節にスタメン出場しているのでそれ以降)で全治6週間との事。
  • 菊地がプロA契約を締結。
  • 来季加入内定した高木践(阪南大)が特別指定で8節から登録。
  • 来季加入内定した猪越(中央大)が特別指定で15節から登録。
  • ユース所属の岩﨑が2種登録となり15節から登録。

GW以来の連戦で、今回は試合数の多いJ2単独での事となり。

既に監督を交代したのが遠い昔という感じの清水。
未勝利で低空飛行を続けた末に、解任の憂き目となったリカルド監督の後を継いだのは、J2ファンならお馴染みの秋葉氏。
前年限りで水戸の監督を退任したのち、コーチとして清水に携わる事となり。
こうした監督経験者がコーチとして移籍するという手法は、言わば次期監督の「保険」のような感じでもあり、実際にその通りの役を担いました。

そしてそのキャラクター性を発揮し、チームを劇的に立て直した秋葉氏。
元から戦力は潤沢(あくまでJ2内では)なクラブであり、一度レールに乗れば、波のチームでは歯が立たず。
山口に6-0・いわきに9-1・藤枝に5-0と、大量得点試合を量産し、一気に上位へ昇り詰めて来ました。
果たしてこのチームを止められる存在はあるのか、といった所ですが、ヒントになるのが前回の連戦の中日の13節・徳島戦。(1-1)
ターンオーバーせざるを得ない状況で、先行を許してしまい追い掛ける立場に。
後半に相手を守勢に追い込み圧倒したものの、結局引き分け止まりに終わり。
とにかく相手のストロングポイントを消す戦いで、安易にリードを許さないという戦いが第一条件でしょうか。
簡単に言ったものの、実際は困難な課題に今回向き合った相手は千葉。

開幕からハイプレスを持ち味としてきた千葉でしたが、上がらない成績を受けて最近は守備重視の立ち回りが中心に。
そのためロースコアの接戦の繰り返しとなる、「内容はともかく、前年までの尹晶煥(ユンジョンファン)政権とどう違うのか」と言いたくなってしまう成績を描いている最中。
そんな中で、大火力を持つ清水とぶつかる事となりました。

清水のビルトアップに対し、従来のハイプレスにはいかず、2トップが相手ボランチ(ホナウド・宮本)を切る立ち位置で構え。
それに対し清水はそのボランチ1人を最終ラインに降ろす、3枚での組み立てを交え。
こうした振る舞いをぶつけつつ、本命はボランチ脇の部分に、サイドハーフや乾を下ろしてパスを受けさせるという基本方針。
千葉サイドもそれを理解し、安易にSHが前、つまり相手サイドバックにプレスにいかず構えるという対抗策。

とにかく(DAZNサイドの)試合前のキーマンに挙げられていた通り、乾に自由自在にボールを受けさせない事を第一としていた感じの千葉。
前半11分、清水が左SBの吉田に出した所、田中和が彼に食い付いた所を狙われてすかさず乾がパスを受け。
そして右へ縦パス→西澤→北爪スルーパス→西澤で一気に右サイド奥を突かれる(その後西澤がクロスも合わず)という具合に、乾がフリーな場所=泣き所に直結する清水の攻撃。
こうした破綻から危機を招くシーンを減らし、無失点のまま試合を進める立ち回りが主となりました。

攻撃の方は、こちらも広範囲に動き回る風間を利用しボールをの出し入れが軸。
清水と類似しているものの、個々のクオリティでは雲泥の差で、椿の突破力も駆使し一点突破で何とかカバーするといった感じでしょうか。
またアタッキングサードでスローインとなれば、西久保のロングスローも大きな武器となり。

15分にその西久保のロングスローが高い軌道で中央付近まで飛び、跳ね返されたボールを日高がダイレクトでミドルシュート。(枠外)
こうして原始的な手法でプレッシャーを与え、試合が落ち着いてきた20分前後辺りから攻撃権を支配していくに至り。

一転して、押された事で試合を落ち着けたい状況となった清水。
こういう時にも頼りになるのはやはり乾であり、徳島の柿谷同様、セレッソ出身のベテランはその技と経験を駆使してそれを果たしてくれる存在でしょうか。
26分にゴールキックを左サイドで収めた乾、周囲の神谷・ホナウド・吉田とパス交換を繰り返し、6本パスを出した末に最終ラインに戻すという振る舞い。
そしてポゼッションで落ち着いたのち右サイドの宮本から裏へロングパスが送られると、走り込んで受けたのは乾の動きに押し出されるように逆サイドに流れた神谷で、そのままエリア内からシュート。
ブロックされるも逆サイドへ流れたボールに乾が走り込み追撃、ゴール右を襲ったシュートをGK新井章が何とか触れ、その後ろで鈴木大が掻き出し寸での所で防がれます。

千葉はこれで色を失いかけたか、29分には同じく宮本の裏へのミドルパスをクリアミスしてしまい、エリア内へこぼれたボールをサンタナが拾う危機に。
鈴木大にこぼされ、拾い直そうとしたサンタナを新井一が倒してしまう(反則無し)という、これまた際どい凌ぎ方となります。

このまま守勢となるのは避けたい千葉。
清水の度重なる攻撃を、小林が要所でのナイスディフェンスで防ぐ事で何とか戦線を維持しているといった戦い。
32分にGK新井章から短く繋いでの前進の末に、椿がシュートを放つも井林のブロックに防がれ。
このまま押し返したい所でしたが、34分にフリーキックでの攻撃を防がれて清水のカウンターに。
これも神谷のスルーパスが乾へ通りかけた所を、小林が反則ギリギリというスライディングで防ぐ場面となり、冷や汗を掻きます。

このプレーで乾が暫く倒れ込んだ事でインターバルが生まれ。
仕切り直しとなった38分右サイドからパスワークで攻める清水、ホナウドが反則チャージを受けつつもスルーパスで繋ぎ、奥で受けた北爪がカットイン。
そして右ポケット奥からマイナスのクロス、ブロックで浮いた軌道となった所をサンタナがヘディングシュートに持っていくも、惜しくもゴール左へと外れ。
ボール保持率は高めを維持、決定機もちょくちょく作る清水ですが、千葉の粘りもあり得点は挙げられません。

おまけにホナウドがこの直後の39分、小林と交錯した事で頭部を痛めてしまい。
倒れずにプレー続行したホナウドでしたが、その影響からかハーフタイムで交代する事態となりました。(先程のチャージもあり、何処を痛めたかは解らず)

アディショナルタイムには乾やサンタナのドリブルを反則で止めてしまう等、終盤を迎えた事で個の力に圧倒されつつあった千葉。
何とか凌ぎ、スコアレスを保って前半を終えました。
HTで前述の通りホナウドが退き、白崎を投入した清水。

迎えた後半、早速の後半1分に吉田が田中和に反則を受けると、中盤という位置でしたが放り込みを選択した清水。
右へ上げられたロングボールを井林が折り返し(シュートには繋がらず)と一定の形は作るも、前半得点出来なかった焦りがやや感じられる強引な攻めに映った入り。

それを受けてかないしはHTで決めたのか、千葉は後半からハイプレスへの傾倒を強めにいきます。
2トップこそ変わらずボランチを切るスタイルでしたが、SBへ出された際はSHが果敢にプレッシャーを掛けるようになり。
これで容易に攻撃機会を得れなくなった清水、明らかに潮目が変わったようでした。

それを感じ取った清水ベンチは、矢継早に交代カードに手を付け。
9分に西澤→中山へと代える一方で、千葉はその直前に風間が宮本のチャージを左腕に受けて痛む事態となり。
倒れたままピッチに出て治療を受けるその姿は痛々しかったものの、患部にガードをしてプレーを続けます。

その後も千葉のプレッシャーに難儀する清水。
14分にはあろう事か自ら(吉田の)パスミスで危機を招き、ブワニカのパスをエリア右角で受けた風間がボールキープ。
そして中央への横パスの末に椿がシュートを放ったものの、ゴール右へ外れて惜しくも先制ならず。

決定機を作った事でますます積極性を増す千葉、特に左サイドでは日高も相手SBにまでプレッシャーを掛けるなど、前掛かりの姿勢を強め。
その裏を突きたい清水は17分、その日高の右サイドから白崎縦パス→乾ポストプレイ→宮本裏へミドルパスという定番のパスワークで、裏を取った中山がエリア内を急襲。
そしてGKの眼前からシュートを放ちましたが、ゴールバーを直撃して上へと外れ、こちらも決定機逸。

18分に千葉は椿・田中和→末吉・米倉へと2枚替え。
SH双方を代える事で先制点への道筋を掴みに掛かるというような采配でしたが、特に際立った攻撃は見られず。
次の交代は清水サイドで21分、乾・神谷→北川・カルリーニョスと、こちらも2列目の選手を同時交代。
こちらは直後の左スローインからの攻めで、変わったカルリーニョスがカットインでポケットを突いた末に、戻しを経てサンタナのシュート(GK新井章キャッチ)に繋がり。
手駒の多い清水の方が優勢に傾きつつあったでしょうか。

27分に再び動く千葉、風間・ブワニカ→熊谷・小森へと2枚替え。(見木がトップ下へ回る)
前に出てのボール奪取力を補填し、再び清水の流れを止めに掛かります。
直後こそそれは果たされ、30分にはその熊谷がミドルシュート(枠外)とゴールを脅かし。
しかし32分に白崎のドリブルを末吉が後ろから倒してしまい反則・警告。
前半終了間際にも似たシーンが生まれると、防戦一方の流れに。
これで得た清水の右サイドからのFK、キッカー中山のクロスをニアサイドで井林が放ったフリック気味のヘディングシュートが、ゴール左へ外れる際どいものとなります。

押し込んで獲得したCKで攻め立てる清水。(その最中の37分に北爪→岸本に交代)
終盤が近くなり、後は純粋な地力・精神力勝負に持ち込まんとしたでしょうか。

しかしそこで千葉がついに上回りを見せます。
清水の攻勢を凌ぎ、押し返した40分に右スローインに持ち込み、再び繰り出される西久保のロングスロー。(シュートにはいけず)
「俺達はCK・FKだけじゃなくてこれもある」と暗示をかけるのに成功したでしょうか。
右サイドで小森の前進を吉田が反則で止めてしまい、警告を受けた事で突入する千葉のセットプレー攻勢。
右からのFK、キッカー日高のクロスはクリアされるも左スローインとなると、逆サイドから流れて西久保がここでもロングスローに。
ニアサイドで小森が跳んだその後ろでバウンドし、合わせにいった鈴木大が胸で落としたボール。
すかさず反応したのは米倉(直前にサンタナへ軽くチャージしクリアさせないというマリーシアをしていた)で、ボレーシュートがゴール左へ突き刺さり。
土壇場で、この日の影の軸となっていたロングスローでの好機がとうとう実を結びました。

こうして無失点の時間を長く保ち、先にリードを奪うというミッションを大成功させた千葉。
当然攻めなければならない清水、直後のキックオフからの攻撃でロングパスをサンタナが落としたボールを繋ぎ、チャンスを作らんとするも千葉も必死に跳ね返し。
残された時間はあまりにも少なく、千葉のカウンターも交わる(44分、末吉が右サイドをドリブルで持ち上がり)なか焦りは増幅する一方であり。

有効打を打てないままATも刻一刻と進み、敵陣でパスを繋ぎつつ何とか隙を伺う清水。
宮本が右ポケットへ縦パスを通すも、受け手の白崎は足を延ばすも収められず。
既に千葉に出来上がった勝ちパターンを崩すには何もかも足りないといった印象でした。
結局失点以降シュートは撃てず、試合終了の笛を聴く事となりました。

これで9戦ぶりの敗戦とともに、秋葉監督就任後の初黒星となってしまった清水。
順位も5位→8位へ後退と、これから上がるだけというV字を描くにはやや厳しい試合となり。
イケイケ状態の中で得点を稼ぐだけでなく、こうした試合をモノにしたかった所でしょうが、次節以降それを果たして再ブーストを掛けたい所です。

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