ぶらりドリブルの旅

ひたすらサッカー観戦がメイン

DAZN観戦 2023年J2リーグ第34節 東京ヴェルディvsレノファ山口FC

2023-09-11 16:01:18 | サッカー視聴記(2023年J2)

※前回のヴェルディの記事はこちら(30節・秋田戦、1-0)
※前回の山口の記事はこちら(32節・甲府戦、3-2)

<ヴェルディスタメン> ※()内は前節のスタメン

  • 長谷川がJ1・横浜FCからレンタルで加入し、31節(いわき戦、0-0)から登録されて即途中出場、翌節以降スタメンに。
  • ユース所属の川村が2種登録となり、31節から登録。

<山口スタメン>

  • 前節の3-3-2-2(3-1-4-2)から、4-4-2へと布陣を変更。
  • 生駒が累積警告により出場停止。
  • 松橋はヴェルディからのレンタル選手なため出場不可能。
  • GK吉満の負傷が発表され、発生日不明で既に手術実施して(発生日からか手術日からかは不明)全治6週間との事。

プレーオフ争い・残留争いのみならず、自動昇格枠の争いも混迷を極めている現在。
それに割って入っているヴェルディですが、相手が降格組である磐田と清水だけあって、戦力的に分が悪いのは明らかであり。
しかし逆に言えば、そのような状況下で一歩も退かない善戦を繰り広げているという事で、モチベーションは底無しといえるでしょう。

前回観た際(秋田戦)は、伝統であるパスサッカーのアイデンティティを、文字通りかなぐり捨てたかのようなサッカーを繰り広げ。
勝利のためにはどんな事でもやるという思想を前面に押し出して得た勝ち点3でしたが、この終盤戦においてその意味は果たしてどんなものであるか。

ホームに山口を迎えた今節。
キックオフからボールを確保するヴェルディですが、山口のプレッシングを受けていきなりエリア内で梅木にカットされるシーンを生み出してしまいます。
すかさずクリアして事無きを得ますが、持ち味を完全に捨てたが故の反動が懸念される絵図。

しかしそれは見事に杞憂となり、以降山口の前線の間を通すパスを中心に、それを絶妙な位置で出し入れする齋藤を軸に攻め立てます。
前半4分に右サイドで宮原→齋藤ポストプレイ→中原ダイレクトでスルーパスという定番の流れで、抜け出した染野がGKと一対一となる絶好機を作りましたが、エリア手前からの染野のシュートはGK関が好セーブ。

その際にこぼれ球を抑えた関が染野にチャージされて痛み、若干のブレイクとなり。
ここで必死に選手達に声を掛けていた山口のフアン・エスナイデル監督、修正を図らんとしたものの、その努力は報われませんでした。

中断が明け、最終ラインからのビルドアップに入る山口ですが、ここでも齋藤の動きによりスムーズな流れは失われ。
成岡へのチェックを欠かさない齋藤の存在で彼を経由しないパスワークを余儀なくされます。
その結果9分に縦パス→フリックに頼った結果宮原にカットされ、中原が右奥へとドリブルで持ち込んだ末にコーナーキックを得たヴェルディ。
キッカー中原が中央へ送ったクロスを、谷口が身体を倒しながら合わせてのヘディングシュートでゴールネットを揺らします。
山口DF(ヘナン・平瀬)のマンマークを振りきり、負けられない戦いをする上でとても重要な、先制点を挙げたヴェルディ。

一方前節(水戸戦、1-2)に続き追い掛ける展開となった山口。
その後GKマテウスから始まるビルドアップによるヴェルディの攻撃に、プレスが機能しない時間は続き。
15分に縦パスを神垣がカットしてショートカウンターというシーンは作ったものの、以降全く阻めず苦戦を強いられます。
齋藤が浮いた状況を頻発させるなど、マークのズレは相変わらずといった感じに。

また自身のビルドアップも難儀し、齋藤が成岡へのコースを切りながらチェイスするその姿勢を上回れず。
安易に左サイドに出しては、キムボムヨンの所で詰まり奪われるという事を繰り返します。
途中から神垣が降りての3枚の最終ラインで繋がんとしましたが、それにより成岡がアンカーと化す事で余計に齋藤の対応の巧さが際立つ結果となり。

果たして一向に成岡がボールを触れないまま試合が進み、攻撃機会を独占するヴェルディ。
鋭くポケットを突き、マイナスのクロスを送るという絵図を増やしていきます。
そして25分のヴェルディ、右サイド奥を執拗に突き続け、防がれるもさらに攻め込み今度は手前からのクロスを選択。
これをニアサイドで齋藤がフリックで浮かせた事で乱戦に持ち込むと、こぼれ球を確保して右ハーフレーンから強引に中原が切り込みます。
ディフェンスに遭うもこぼれ球が良い具合にエリア内へと転がり、すかさず稲見が反応してシュートを放ち、ゴールに突き刺し。
それと同時に飲水タイムでブレイクと、この上ないタイミングで2点目を挙げました。

かくして前節と同様に2点差を追う状況を強いられた山口。
前節はここから怒涛の反撃体制に持ち込んだものの、この日は第2クォーターに入っても一向にギアが上がりません。
ブレイク明けにフォーメーションを変え、4-1-2-3(4-1-4-1?)気味となり河野が左ワイド・五十嵐がインサイドハーフという位置取りに。
配置変換で修正を図りにいきましたが、これもさしたる効果は出ず。

その後もヴェルディの執拗な縦パス攻勢で、スペースを作られては裏に送られるという絵図が繰り返され。
30分には左サイドで裏抜けにいった長谷川が前に倒されるも稲見が拾った事で継続し、パス交換を経てのスルーパスに再び走り込む長谷川。
左ポケット奥で受け、そのまま角度の無い所からシュートを狙いましたがGK関がセーブ。
32分に今度は中央から、谷口の縦パスをダイレクトで森田が裏へと送った事で、再び染野がGKと一対一に持ち込み。
今度はエリア内への切り込みを選択した染野でしたが、これもGK関が判断良く抑えて決められず。
流れの中のみならず、35分にはCKから放たれた染野のヘディングシュートをGK関がセーブと、一重に守護神の踏ん張りで何とかもっているという展開を強いられた山口。

38分の山口、齋藤のチェイスを呼び込んで成岡へパスを通した最終ライン、ここから右サイドへと展開して細かく繋いで前進に成功。
成岡が奥に持ち込んでのクロスはクリアされるも、回収して再度右から攻め、今度はポケットへのパスを選択する成岡。
受けた梅木のヒールでの繋ぎを経て前がシュート(枠外)と、ようやく有効打を放ちます。

これを境に生まれた好循環で、攻勢に持ち込んだ山口でしたが、受けに回ったヴェルディサイドも冷静であり。
それをひっくり返すかのように、45分に自陣で反則を受けると、素早いリスタートで一気に裏を突きにいく攻撃。
裏でロングパスを受けた染野が左ポケットからシュート、ブロックされた後も長谷川が拾い、裏へ送った浮き球に再度染野が跳び込んでシュート。(オフサイド)
前掛かりな姿勢の裏という、相手の嫌な所を突き続けるヴェルディ。

結局2-0のまま前半は終了となり。
ほぼ満点といったヴェルディサイドの方がハーフタイムで動き、長谷川→新井へと交代して後半に臨みました。

主導権争いとなった入りを経て、流れを掴んだのはまたもヴェルディ。
齋藤が浮いた状態となるのは前半と同様であり、山口の修正がままならないうちに試合を決めに掛かります。
5分にはその齋藤への縦パスから左へと展開し、ポケットを突いて走り込んだ加藤がマイナスのクロスと、この流れも前半と同じ。
新井のシュートがブロックされたのちもひたすら繋ぎ、右からの齋藤のクロスに最後は加藤がヘディングシュート(枠外)と、激しく攻め立てます。

それでも成岡を倒した平が警告を受ける(7分)など、被害が出始めたヴェルディ。
潮目が変わって来たというタイミングで、10分に山口ベンチも動き。
前→野寄へ交代と同時に、フォーメーションを前節と同じ3-3-2-2(3-1-4-2)へとシフトします。
野寄が右ウイングバックに入った事で、吉岡が左へと回り。(3バックは右から平瀬・ヘナン・キムボムヨン)

ここから繋げるようになる山口。
変更直後は右から野寄が仕掛けて好機を作るという個人技が冴えてのもので、対応する新井の軽さもあり有効となり。
それでもビルドアップでは、16分にマークされるアンカー神垣を飛ばしての縦パス→成岡フリックが逆にヴェルディのカウンターを招くなど今一つな流れ。
するとキムボムヨンの対角線へのロングパスを使い始め、フリーの野寄にボールを送り、その野寄の突破で反則を生んで好機を演出します。(2度目に野寄を倒した加藤に警告、20分)
19分にこれで得たフリーキック(蹴る前に梅木→皆川へと交代)から、キッカー成岡のクロスを皆川がフリックし、その奥でヘナンが足から跳び込むも合わずというあと一歩の場面も。

押され気味となったヴェルディ、21分にこの日攻守の要となっていた齋藤を諦め。(山田と交代、同時に平→千田へと交代)
パワープレイヤーを投入する事でさらに強度を高めたうえで、明白な2トップ(4-4-2)の布陣を採ります。

24分に飲水タイムが挟まれたのち、尚も攻め込む山口は皆川のポストプレイを交える事で前進の選択肢を増やし。
27分には右サイドでその皆川のポストプレイを受けた野寄、そのままカットインを経てシュートを放つも枠を捉えられず。

しかし前線のターゲットという選択肢を増やしたのはヴェルディも同様であり、ブレイクを経て矛先を据え直し。
細かなパスワークでサイドを突いたかと思えば、染野・山田のFWに当てるロングボールからも好機を生み出します。

一向に得点出来ない山口。
32分に最後の交代を敢行し、残っていた枠を全部使用する、つまり3枚替えという手段に出ます。
神垣・吉岡・五十嵐→佐藤謙・沼田・池上へと代え、状況打開を図り。
一方のヴェルディも34分、野寄の突破を許していた左サイドをテコ入れし、加藤→奈良輪へと交代します。

36分の山口、左サイドから前進を図るも一旦戻し、キムボムヨンが右へとサイドを変えかけた所をそのヴェルディの守備姿勢を見てキャンセル。(その後再度左から攻め、沼田がクロスも合わず)
ヴェルディの対策をまともに受ける格好となりましたが、40分に再び野寄の前進が新井に倒されて反則、右サイドからのFKに持ち込みます。
ここからキッカー池上が中央へクロス、皆川がヘディングシュートを放つとGKマテウスのセーブを掠めてゴールバーを直撃。
クリアされたボールを尚も皆川落とし→沼田シュートと追撃するも枠外と、ようやく得た決定機もモノに出来ません。

ヴェルディは41分に最後の交代カードを使い、染野→河村へ交代と尚も前線にパワーを保ち。
42分にGKマテウスの低いロングフィードを河村がフリック、これが山田に渡ってボールを確保したヴェルディ。
前線に盤石の逃げ所が出来たという感じであり、続く43分には山口の攻撃を切ったのちショートパスを繋ぎにいくも、ゲーゲンプレスにより右奥に詰められ。
しかしGKマテウスへと戻したのち、ロングフィード→河村足でフリック→山田収めるという流れで確保したのち、右サイド奥を突いてCKへと持ち込みます。
そして繰り広げられる右コーナーでの時間稼ぎ。

迎えたアディショナルタイム、何とかこじ開けたい山口。
CK攻勢へと持ち込み、その(3本中の)2本目でショートコーナーからの手前からのクロスを選択し、佐藤謙が合わせて浮いたボールを野寄が落とし。
そして拾った平瀬のゴールから至近距離でのシュートも、稲見のブロックに阻まれてしまい。
この後ヘナンが前線に上がるパワープレイへと移行。
そのヘナンへのロングボールから、フリック→皆川収めてパス→河野左へ展開と繋ぎ、沼田から上がったクロス。
クリアボールを右ポケットから野寄がダイレクトシュートを放つも、これも谷口がブロックと身体を張って防ぐヴェルディ。
どうしても得点に辿り着けません。

結局再び右サイド奥へヴェルディがボールを持ちこんだ所で、吹かれる試合終了のホイッスル。
山口は前節と同じく追い込む姿勢は見せたものの、前節とは異なり1点も取れず膝を屈する結果となりました。

逆に勝利を挙げたヴェルディ、懸念材料に挙げたパスサッカーも復権させた事で、何でも出来るスタイルを確立しつつあり。
そんな上位チームですが、ホームでの勝利は実に9節(秋田戦、2-1)以来との事。
意外ながらもここに来て運気を上げる事象が生まれ、2強(といってもその上に町田が居るのですが)に競り勝っての昇格を果たせるでしょうか。

Jリーグランキング にほんブログ村 サッカーブログ J2へ


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« DAZN観戦 2023年J3リーグ第2... | トップ | DAZN観戦 2023年J2リーグ第3... »

コメントを投稿