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DAZN観戦 2023年J2リーグ第5節 大分トリニータvsジェフユナイテッド千葉

2023-03-23 16:01:18 | サッカー視聴記(2023年J2)

※前回の千葉の記事はこちら(2節・山形戦、0-2)

<大分スタメン> ※()内は前節のスタメン

<千葉スタメン>

  • 攻撃時は3-1-4-2へと可変するのが基本。
  • GK新井章が前節負傷交代のためベンチ外。
  • 熊谷が4試合ぶりのスタメン復帰、その代わりに小林がベンチ外。
  • 福満が今季初のメンバー入りで、即スタメン。
  • 田邉がJ1川崎へ緊急的にレンタルバックされたため登録抹消。

スタートダッシュに見事成功したのが大分。(3勝1分)
ロースコアの接戦が続いているものの、それだけに目に見え辛い面でのパワーアップを果たせている感もあり。
元々地力はあったのに加え、下平隆宏監督の2年目という事で、正統的進化をするチームはやはり強いといった所でしょうか。

一方、開幕節こそ勝利したもののその後失速気味の千葉。(1勝1分2敗)
新監督(小林慶行氏)の下サッカーのイメージチェンジを果たし、見た目的に華々しい出だしとなったものの、やはり実質が伴うのはまだ先なのか。
特に前節は、従来苦手としているパワーサッカースタイルの秋田に敗戦と、本質的には変貌出来ずにいる節が疑われる試合となり。

試合開始となると、その実質の面で差が如実に表れ。
前半2分に早くも自陣でのパスミスから危機を招く千葉、奪った大分は素早く左へ展開して高畑のクロスが上がり、ファーサイドで茂が折り返す(シュートは撃てず)というシーン。
この日はGKに鈴木椋が入っていた事もあり、このクロス対応でもその後難儀を見せます。

6分の大分、GK西川のロングフィードで一気に左サイド裏を取るという得意手の疑似カウンターを炸裂させ、受けた高畑が奥へ切り込んでクロス。
この高く上げられたボールに跳び出したGK鈴木椋ですが触れられず、こぼれ球を野嶽がシュート。
ブロックした跳ね返りをさらに伊佐がシュートと攻め立て、このシュートは鈴木椋が防いだものの、見た目的に「反応できずに直立不動の所にボールが当たる」というようなセーブ。(その後さらに弓場がミドルシュートもブロック)
久々の出場で緊張が拭えなかったのか、動きの悪さが目についた鈴木椋。
その後もフィードが乱れがちで、サイドを狙えばタッチを割り、呉屋をターゲットにすれば距離が出ずに跳ね返され。

最後方がチームに与える安心感が、この日は失われていたといった印象の千葉。
大分が敵陣で攻めを展開するのに対抗する余裕も無くなり、反則を連発してしまう事態に繋がったでしょうか。
上記の好機の直後、さらにペレイラが呉屋のアフターチャージで倒されて反則(呉屋に警告)、直接フリーキックを得る大分。
中央からですが距離はかなりある所から、キッカー高畑は果敢に直接狙うもシュートはゴール右へと外れ。
しかし12分にも、再び千葉のパスミスを奪い、野村がキープする所三鬼に倒されて反則。
今度も先程とほぼ同じ位置からの直接FKで、再び高畑が直接シュート。
そしてコースも同じく右を狙うと、今度は右隅ギリギリを襲い、ワンバウンドののちゴールポスト内側を叩いた末にゴールイン。
浮足立った千葉の隙を突いた先制点を挙げました。

リードを奪われた事で、落ち着きを取り戻すかのように主体的に攻める千葉。
相手の大分が3-4-2-1という事で、普通の4-4-2の、つまり松田が右サイドバックとして振る舞うような攻撃が中心となり。
21分にはその松田が、熊谷ライナーで縦パス→小森浮かせるフリックを受けてエリア内右を突き、中央へパスを送ったものの繋がらず。

一方リードした大分、以降敵陣でボールを奪っても無理にカウンターにはいかず、ポゼッションの確立へと移行するシーンを頻発させます。
この辺りが完成されたチームという感じで、「四局面のフレームワーク」をよく理解した立ち回りに映り。
GK西川が疑似カウンターの恐怖を植え付けながら、最終ラインから隙を伺えば良しという意識を貫きます。

その最終ラインのビルドアップでも、プレッシング主体の千葉をいなすだけの地力を見せ付け。
中央から右へとパスを出した上夷が、ペレイラがプレッシャーを受けるのを見越してすかさず自身も右へと移動し前方へパスコースを作ってあげるという具合に、「ここでこうしたら次はどうすべきか」の選択が絶妙。
闇雲にプレッシングを掛けても奪えないと、解らせに掛かっている風でもありました。
29分には足下でキープするGK西川が、プレッシャーを呼び込んだのちロングフィード、胸で落とした伊佐がその後再びペレイラの裏への浮き球に走り込み。
これを再び胸トラップののちミドルシュート(枠外)と、フィニッシュもしっかり見せていく強者の立ち回りを貫き。

そんな一枚も二枚も上手の相手に対し、どう追い付きそして逆転を目指すかという展開を押し付けられる千葉。
前述したGK鈴木椋のフィードの悪さもあり、中々ボールに絡む事が出来ない呉屋の苛立ち(古巣相手に活躍したい、という思いも強かったはず)もピークという感じに。
序盤で既に警告を受けている立場だけに尚更でありました。
27分には中盤でボール奪取の後、小森がロングシュートを狙う場面もありました(威力が足りずGK西川抑える)が、ここでも裏へ抜け出さんとした呉屋がオーバーリアクション。

結局好循環を得れないまま、前半を終える事となった千葉。
扇の要の正GK新井章が居ない影響は甚大という感じで、中心選手が誰か1人欠ければこうなる辺りがまだ発展途上のチームの証明でもあり。

そのハーフタイムで大分の方が動き、キャプテンの梅崎が交代。
町田が投入されたものの、こちらも扇の要が大ベテランの域ゆえのスタミナ面の不安を抱えながらのシーズンでしょうか。

しかし梅崎1人が抜けたと言っても、やる事は変わらない大分。
後半2分に再びGK西川からロングフィードが送られ、右サイド裏で抜け出した茂がクロス。
ブロックされるも拾い直してパスワークに移り、細かい繋ぎを経て右ポケット奥に進入、弓場が角度の無い所からシュートを狙うもGK鈴木椋がセーブ。
この辺りも強者の貫禄、といった具合に試合を進めていきます。

それでも8分、千葉の攻撃の際に縦パスを潰しにいった弓場が熊谷をチャージしてしまい反則・警告。
その直後に右サイドでの前進から中央へ渡り、田口のダイレクトパスが繋がって見木が中央突破を図る好機に。
小森への縦パスが遮断されエリア内へこぼれた所、前進の勢いのまま拾いにいった見木でしたが、あろう事かシュート体勢に入っていた呉屋と被ってしまいフィニッシュにすらいけず終わります。
得点どころか、さらに呉屋のフラストレーションが危惧される場面となってしまい。

しかし徐々に敵陣でボールポゼッションを展開するシーンが増えていく千葉。
大分は梅崎が退き、さらに9分に野村が熊谷のチャージで痛むという事態も発生したか、好機は目に見えて減少していきます。
それでも千葉は肝心な場面でのパスのズレが目立つなど、流れの悪さを取り払うには至らず。
15分についに敵陣で前に出た鈴木大がボール奪取してから素早い攻撃に持ち込み、エリア内で呉屋に渡る好機。
ディフェンスに遭いこぼれた所を小森がダイレクトでシュートしますが、GK西川のセーブに阻まれます。
その後17分にベンチも動き、呉屋・福満→風間・田中へと2枚替え。

千葉の攻撃を受ける機会が増えた事で、単純なクリアで切るシーンを多く作ってしまう大分。
前半とは打って変わって……という展開ですが、それでもヘッドでのクリアボールを、巧いポジショニングで拾うなど相変わらず目に見え辛い所での巧さは随所で見せ付け。

そしてそれが結果に繋がったのが27分でした。
ここもクリアボールに対し町田がポストプレイで繋ぐと、拾った野嶽が右ハーフレーンをドリブル。
そして手放したのちに伊佐のダイレクトのスルーパスに走り込み、千葉ディフェンスを文字通り切り裂いた末にクロスを送り。
これをファーサイドで高畑がヘディングシュート、ループの軌道となりGK鈴木椋を越えてゴールに吸い込まれ。
今度は流れの中での頭でのゴールで、この日2点目を挙げた高畑。

痛すぎる追加点となった千葉、ここから2点を奪うのは至難の業、という状況であり。
しかも田邉移籍の影響でベンチメンバーも薄くなってきたのか、その後際立った動きはベンチは見せる事が出来ず。
結局37分に熊谷の故障(またか……)で、ブワニカと交代したに留まります。(風間がFW→シャドーへシフト)
守備に徹する大分に対し、敵陣でポゼッションを高めるも崩すのに苦労と、難しい攻めを強いられる千葉。

一方の大分、ベンチは33分に伊佐・高畑→サムエル・藤本へと2枚替え。
その後はロングボールをサムエルの強靭なフィジカルで収めさせるというスタイルへと移行します。
しかしこの投入で攻めっ気が出たのか、35分に藤本が左からカットインの末にエリア内中央からシュート。
これがブロックされると直接千葉のカウンターに繋がり、右サイドで田中が持ち上がり、スピードを緩めさせたものの野嶽の(田中への)アフターチャージで反則・FKとなり。
このサイドからのFKを、田口のニアへのクロスを小森が足で合わせたものの、GK西川がキャッチ。

大分サイドは、こうして隙を見せるのだけは避けたい所。
これが良い警告となったか、以降はサムエルのボールキープを絡めつつ、千葉から好機を減らす立ち回りへと入ります。
44分に守備固めの一環で、羽田→弓場へと交代。

道中サムエルが田中と頭部同士激突してしまい痛むシーン(38分)もあるなど、千葉にとっては流れを作り難い展開を強いられ。
フィニッシュに辿り着く事は殆ど出来ず、時間はアディショナルタイムへ突入します。

もう時間が無いという中、風間縦パス→小森フリックでエリア内を突いた所をブワニカが走り込む好機となり、大分はクリアでコーナーに逃れ。
このCKからの二次攻撃で、最終ラインまで戻した後にGK鈴木椋フィード→跳ね返りを拾った風間右からクロス→ファーで新井一折り返し。
これでようやく崩しに成功し、ブワニカがフリーでシュートしてゴールネットを揺らし、遅まきながら得点をもぎ取った千葉。

しかし反撃もここまでで、2-1のまま試合終了。
千葉にとっては序列を崩す勝利を挙げられず、黒星先行という苦しい状況に追い込まれた格好に。
反面大分のスタートダッシュはまだ続くという流れで、本物の強さをも醸し出す勝利でありますが、果たして勢いは何処まで持ち越せるでしょうか。


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