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DAZN観戦 2025年J3リーグ第4節 福島ユナイテッドFCvsFC岐阜

2025-03-13 16:01:24 | サッカー視聴記(その他)

<両軍スタメン>

  • 福島ホームだが、↓とは逆のコートで前半スタート。

福島ベンチメンバー=上田(GK) 安在 野末 吉永 宮崎 狩野 飯島 矢島 石井

岐阜ベンチメンバー=後藤(GK) 石田 寺阪 井川 横山 箱崎 長井 粟飯原 オウイエ・ウィリアム


攻撃サッカー同士がぶつかり合えばどうなるか。
それは2戦で福島5・岐阜7という大量のゴールが生まれたこのカードで、十二分に味わう事となりましたが、余韻どころかここからが本番だったようで。

3戦消化を経て、原点へ戻って来たかのような福島のスタメン。
森・清水の両ウイングの逆サイドは前節(琉球戦、1-0)取り止められましたが、起用し続けてきた安在・狩野の新戦力もスタメン陥落となったこの日。
代わりに松長根・上畑が入り、信頼と即効性のある前年のレギュラーに託して挑んだホーム開幕戦。
一方の岐阜も、山田直輝・荒木が前節(北九州戦、2-1)で見切られた(故障で無ければ)ようなスタメン選択となっており、「新顔を優先して起用したい」思考は何処にでも存在するようであり。

前節岐阜が光明を見出した、ウイングへ届ける対角線のロングパス。
しかしこの日の相手は福島で、3トップのままハイプレスを掛けてくるため、それをいなせば労せずしてWGが仕掛ける絵図を作れる対戦。
3分に右で降りてきた中村仁のレイオフを利用して裏を突き、西谷が溜めを作ったのち中村仁がその状況に。(カットインを仕掛けるも松長根に奪われる)
同サイドでのパスワークでも十分、というような場面になりましたが、結果的に全体そうした仕掛けの場面は前節から劇的に減少してしまう事となり。

その要因は、やはり福島の怒涛のショートパスによる攻めを受け続けた事。
どんなに狭い局面でも、それを抜かんと中央突破を図る福島の中盤の組み立て。
それにより防戦一方で、仮に遮断してマイボールとなっても、すぐさま相手の背後を突く事が求められるためWGにボールを回す余裕は無く。
主体的な攻めでは、15分に最終ラインから泉澤を狙ったロングパス、戻しを経てさらに逆の中村仁にロングパスを通したという場面ぐらい。(その後アーリークロスを入れるも撃てず)
こうした遅攻の局面は非常に少なく、福島の保持に対するボールゲイン→ショートカウンターが主に求められる、前節との差異は歴然な展開を強いられます。

その福島のボール保持。
岐阜ディフェンスも、対策の例に漏れず極端に中央へ圧縮して対抗し、その攻防は五分といった様相。
福島は、様々に位置取る城定のフリックを多用してこじ開けんとしますが、それが逆にロストの回数を増やす事にも繋がり。
停滞感が露わになりつつあり、18分に攻めが途切れたのち針谷の反則気味のアタックにより継続するも、城定がそのまま遠目からシュートを狙い。(枠外)
開幕から続く不完全燃焼ぶりは未だ健在なようで、そうなると頼りたいのが前節のようなセットプレー。
24分に上畑のボールキープで(北の)反則を呼び込み、左ハーフレーンからのフリーキック。
ここはクロスを選択し、キッカー針谷のニアへのクロスを城定がフリックし、ファーに浮いたボールに選手が殺到するもGKセランテスがパンチングで掻き出し。(そして樋口と交錯して反則で終了)

福島の攻撃機会が続くも、流れ的には良好とはいえない状態であり。
ビルドアップも頑なに中央を利用してのもので、アンカー針谷へのチェック攻略のために、サイドバックが絞ったりインサイドハーフが降りたりという姿勢は前回観た際(1節・奈良戦、2-2)と変わらず。

するとそれを突かれるかのように29分、左SBを経由しての針谷へのパスが西谷に遮断され、中村仁・佐々木も絡み右サイドで確保。
そして中央エリア手前へ打ち込み、受けた西谷を経由して北がシュートを放つと、ゴール右へと突き刺さります。
展開通り、ボールゲインを得点にまで繋げ先制した岐阜。

リードとともに余裕を得た岐阜は、31分に右スローインを北がワントラップからのサイドチェンジでWG(泉澤)に託すなど、次第にストロングポイントを活かす意識も見せ始め。(その後スルーパスで追い越した外山がクロス)

対する福島が余裕を失うように振舞うのはある意味当然で、頑なに中央を使う事を止めず。
一向に好機に結び付かないなか、36分山田将→城定への縦パスが遮断され、拾った針谷もディフェンスに遭いこぼれるも何とかボール確保して前進。
その姿は、倒れても倒れても立ち上がるというある意味勇ましいながらも、インテリジェンスに欠けるようにも映り。
結局この好機は、上畑の左ポケットへのスルーパスに森が走り込み、マイナスのクロスを送るも繋がらずに終わります。

すると直後の37分、最終ラインから泉澤へロングパスが通る、必勝?の体制に持ち込んだ岐阜ですが戻してパスワークでの崩しを選択。
萩野の1タッチでのポケット狙いは遮断されるも、すぐさま再度左ワイドに持ち込み泉澤のスルーパスに走り込んだ西谷が奥からクロス。
低くニアに入ったボールを佐々木がポストプレイで繋ぐと、シュートしたのはまたも北。
先程と同様にゴール右へと突き刺し、チームとともに自身もこの日2点目を挙げるに至りました。

これで窮地となった福島、目の色を変えて反撃……とはいかずやはり焦りの方が先に立ち。
40分にFKからの攻めで、山田将がシュートに持ち込んで(野澤がブロック)からは、ひたすら岐阜の攻撃が続く展開に。
しかも後方からのパスをカットされてアタッキングサードに持ち込まれるの連続で、持ち味が完璧に封じられる酷い有様となります。
岐阜サイドも度々押し込むものの、戻して作り直しの選択も見せるなど無理をせず。
結局0-2のまま、前半終了の運びとなりました。

ともにハーフタイムでの交代は無く。
巻き返したい福島も、その方法は意識の転換により果たすべきという結論に落ち着き。

まずは後半1分敵陣でのボール奪取から、森のキープを経て針谷がロングシュートを狙い。
枠外に終わったものの、停滞感の打破を形で示したのは明らかであり。

頑なに中央突破を狙ったという前半だったため、選んだ方法も楽なのが幸いしたでしょうか。
森が左ワイドに張るという、開幕節の後半途中でも見せていた手を取り、当然それは相手に幅も意識させる振る舞い。

岐阜はそのプレッシャーで後手に回ったか、4分に立て続けに上畑に反則を犯してしまい、2度目に犯した北が警告処分に。
おまけに左ハーフレーンからのFKを献上と踏んだり蹴ったりで、これを活かすべく今度は直接シュートを選択する福島。(クロスの際は針谷・狙う際は樋口か城定という選択なので判り易い)
左足の城定が、外から巻いて狙いましたが惜しくもゴール左へと外れ。

押し込まれるモードになった岐阜、攻撃機会は7分の一度のみ。
それも結局戻して作り直しを選択と、明らかに積極性に欠ける立ち回りに陥り。
それを突きたい福島、10分には針谷の縦パスを受けた上畑がミドルシュート。(ブロックを掠め枠外)
11分には左スローインから清水が奥に持ち込んでクロス、跳ね返りを拾った松長根がミドルシュート。
萩野がブロックした跳ね返りをさらに鈴がミドルシュート(GKセランテスセーブ)と、果敢に後方からのフィニッシュも厭わずとなり。

そして14分忘れていたかのように、ワイドに張っていた森が持ち運びで抉ってクロスと、シンプルなサイド攻撃。
これが大当たりとなり、低くファーを突いたこのクロスを外山がクリアするも、逆向きなため小さなボールとなった所を樋口がヘッドで押し込みます。
GKセランテスのセーブも間に合わず、ゴールネットが揺れて1点を返した福島、これが文字通り反撃の狼煙と化し。

16分、岐阜の最終ラインからの縦パスを森がカットし、素早い右への展開から奥で溜めを作る絵図に。
そして右ポケットを突いて上畑のグラウンダーでのクロスが入ると、跳ね返りを城定が綺麗にボレーシュートで仕留めます。
怒涛の2連得点で追い付いたその姿に、湧き上がるホームのスタンドでしたが、その沸点はまだ先となり。

明らかに焦りが先に立つ岐阜、キックオフからの攻めはいきなり野澤が縦パスを打ち込み、準備できていない西谷が収められず跳ね返って終了というもの。
前半の福島のような状況に陥っているのは明白で、無理な縦パスの連続という形に露骨に表れ。

そして19分、やはり森の居る左サイドからの攻めで、今度は松長根とのコンビネーションでの崩し。
スルーパスに走り込んだのは松長根の方で、入れられた低いクロスをニアで跳び込んだ樋口、頭で合わせ(奥の甲斐に当たったようでもあり)ゴールゲット。
立て続けの3得点で、一気に逆転を果たしました。

たまらず岐阜は、キックオフ直後に2枚替え。
前節とは打って変わってあまり目立てなかった両ウイングを揃って入れ替えます。(中村仁・泉澤→粟飯原・長井)

ビハインドとなった事で、今度は冷静に後方からの組み立てを選んだ岐阜。
というかそうしなければならないのがビハインドの性か。
21分に左サイドへの展開を経て、左ポケット奥を取った西谷がクロスに持ち込むも実らず。

しかし、今度は右からの福島の攻めを防げず。
といっても、ロングパスを清水の強靭な収めによるという強引さが出た手法によるもので、24分に藤谷のロングパスを収めた清水がカットインで右ポケットを突き。(野澤がスライディングでクリア)
そして続く25分、今度はライナーでのパスを合わせた清水、そのまま真上に上がったボールを自ら収めてチャンスメイク。
後は福島本来のショートパス攻勢が火を噴くのみとなり、右から中央へ向かう細かい繋ぎに、最後は上畑の横パスでフリーになっていた森がシュート。
ここで相手の最大の矛をフリーにしてしまうのも、多彩な攻めを浴び続けた状況では仕方無く。
あえなくゴールネットが揺れ、攻撃サッカーに相応しい4点目を挙げるに至りました。

またもキックオフ前での交代を強いられる岐阜、今度はドイスボランチを揃って入れ替え。(北・萩野→井川・箱崎)
それでも守りに入る姿勢は見せない福島により、スペースを突く状況は幾ばくか生まれるのでチャンスはまだあり。
29分に福島のクリアボールをダイレクトで繋いで左へ展開し、外山のグラウンダーでのクロスを中央でフリーで受けた西谷。
ワントラップからシュートを放ちましたが、左ゴールポスト直撃という形で逃してしまいます。

しかしその分福島の攻めに晒される事も続き、31分にはエリア手前での城定のフリックをアフターチャージした甲斐により反則・直接FKに。
先程よりもさらに近い位置となり、当然直接シュートを選び樋口・城定の2人がキッカーに立つ福島。
蹴る前に岐阜が交代を選び、これで5枚使いきる事となり。(佐々木→オウイエ)
直ぐさま壁に入ったオウイエ、その頭を越えるシュートを放ったのは先程同様城定でしたが、ゴール上へ外れてしまい止めは刺せず。

その後も福島は前へとベクトルを向け、岐阜はそれを利用して何とか1点返さんと図り。
36分にハイプレスを野澤が右横へのミドルパスでいなし、そのまま文ドリブル→箱崎スルーパスで直線的に福島の背後を突く攻め。
エリア内で受けたオウイエがシュートしますが、ゴール上へ外れてしまい果たせず。

一転、クローズを試される流れとなった福島、この直後からカードを切り始め。
36分に森→吉永、41分に上畑・城定→宮崎・狩野と随時選手を投入していきます。
岐阜の怒涛の攻めを浴びる展開へと移りますが、43分には文のミドルシュートを宮崎がブロックと、交代カードが奏功する場面も。

しかし44分に岐阜がCKを得たというタイミングで、鈴と松長根の2人が同時に足を攣らせてしまう絵図が発生。
しかも両SBという、厳しい局面に晒されます。
何とか2人とも継続するも、その左CKからの流れで、スローインを素早くリスタートする岐阜。
箱崎のクロスのクリアボールを甲斐が落とし、さらに野澤が裏へ送ったボールに粟飯原が走り込んでシュート。
残っていたCB2人の執念の繋ぎから、ゴールネットを揺らして1点差に詰め寄ります。

すぐさま突入したアディショナルタイム、福島サイドもたまらずという交代劇を強いられ。
当然代えるのは両SBで、鈴・松長根→野末・安在へ2枚替え。

その後は、福島のポゼッションに対し、いかに断ち切りかつマイボールにするかの岐阜という戦いに。
数分保持を続けた福島ですが、右スローインのボールを箱崎が跳ね返し、そのままパスワークに入った事でついに岐阜の攻撃権に。
そして右から井川のクロスがファーに上がると、クリアが小さくなってエリア内で継続となり、長井の落としを経て箱崎がシュート。
ブロックで跳ね返った所をさらに西谷がボレーシュートで追撃しますが、針谷が背中でブロックと、キャプテンの意地で何とか防いだ福島。

それも束の間、直後のCKではクロスの跳ね返りがダイレクトでエリア内へ送られ、野澤が反転シュート(GK吉丸キャッチ)と最後まで脅かされる流れに。
これも攻撃サッカーを貫くが故のもので、ある意味仕方ないといえますが……。

最後の場面でもCKを獲得した岐阜、GKセランテスが前線に加わり。
キッカー箱崎のクロスを跳ね返した所で試合終了の笛と、這う這うの体という絵図ながら福島が勝利に辿り着きました。

この年も4-3というスコアで、後半戦の2戦目(24節)が否が応でも楽しみとなってくる1戦に。
当事者はその出入りの激しさ故に大変の一言でしょうが、そのスタイルを貫く姿は一種の清流感を得られるのも確かであり。
その攻撃力による強行突破は無事実を結ぶか、あるいは無残にも跳ね返されるか、今後も目が離せません。

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