火星のメタンのミステリーが更に深まった。ヨーロッパ宇宙機関とロスコスモス(参考:ロシアの宇宙開発機関)のエクソマーズ・ガス追跡軌道船からの新しい結果は、火星の大気のメタンが予想外に検出されなかった。NASAのキュリオシティ・ローバーによる2013年のメタンの検出に続いて、この結果は、軌道を周っているヨーロッパ宇宙機関のマーズ・エクスプレスによってもその翌日一見確認された。地球では生命がメタンの主な発出源であり、火星の地下で、ある種の生命 - 恐らく微生物 - がメタンをつくっているという興味深い推測に結びつくので、この問題は大変興味深い。メタンの非生物学的な源も可能性はある。描かれたイメージは、2003年に地球から検出された、火星の最初に主張されたメタンの噴煙の視覚化である。エクソマーズ軌道船によるメタンの新しい非検出は、火星がメタンを破壊するある予想外の方法を持っているか、または火星のある部分がある時期にのみメタンを放出することを意味するのかもしれない。このミステリーは今深まっており、我々の近隣の惑星の大気に関する人類の詳細な調査もまた深まるだろう。
<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」
<アニメーション>: イメージをクリックして Youtube から。
<お知らせ>: 明日5月9日木曜日午後3時から、先般行われた「はやぶさ2」のクレータ作成の成果と今後の活動予定の JAXA による説明会が予定されています。視聴は「ホームページ」の「国内機関による中継とビデオ」から。