NASAの小惑星専門家達が仮説的な衝突シナリオを作成して演習
<前書き>: 7月5日(金)の 「NASAの惑星レーダー、二つの大きな小惑星の接近を追う」 に関連して取り上げた、地球防衛に関する記事です。
大型小惑星が地球に衝突する可能性は、当面の間、極めて低いと思われる。しかし、このような事象による被害は甚大である可能性があり、NASAは、衝突シナリオの多くの不確実性に対処するために、連邦および国際機関の専門家や意思決定者達と、2年ごとに仮想的な小惑星衝突の「机上」演習を主導している。直近の演習は今年4月に実施され、6月20日に暫定報告書が発表された。
このようなシナリオを、現実的にまた関係者全員にとって有用なものにすることは簡単な作業ではない。NASAのジェット推進研究所の地球近傍天体研究センター(CNEOS)の科学者達は、小惑星や彗星の追跡と軌道決定、および地球に危険を及ぼすものがあるかどうかの検出を専門としており、最初の11年前からの、これらの演習の設計に大きな役割を果たしてきた。
仮定されたシナリオ
今年のシナリオ:直径数百ヤードの架空の小惑星が発見され、14年以内に地球に衝突する確率は 72% と推定されている。衝突の可能性がある場所には、北米、南ヨーロッパ、北アフリカの人口密集地域が含まれるが、小惑星が地球を逸れる可能性が 28% ある。追跡から数ヶ月後、小惑星は太陽に近づき過ぎたために、さらに7ヶ月間はそれ以上の観測が不可能になった。意思決定者は何をすべきかを考えなければならない。
<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。なお、Spaceweather.com News によれば、2024年7月7日時点で、衝突の危険性のある地球近傍オブジェクトは 2349 個と報告されています。
<出典>: Jet Propulsion Laboratory
★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★
<ミッション別ページ>ページへのリンク(ペ-ジ欄をクリック: スマホの方は横位置でご覧ください)
宇宙科学の話題 | 主要記事掲載の都度 | ||
地球観測 | 気象を中心とした地球観測 | ||
火星探査の今 | 多数の火星探査衛星の情報 | ||
ハッブル宇宙望遠鏡 | 週の初めに掲載 | ||
ジェームスウェッブ宇宙望遠鏡 | 週の初めに掲載 | ||
アルテミス2 | 2025年有人月周回準備 |