ソーラー・オービター、太陽が猛威を振るう様子を映し出す
3月初旬に美しいオーロラの原因となった太陽黒点領域は、地球の視界から遠ざかる方向に回転したときにはまだ生きていて、煽っていた。太陽の反対側から観測したヨーロッパ宇宙機関主導の太陽軌道船(ソーラー・オービター)ミッションは、この太陽周期で最大の太陽フレアを発生させている同じ領域を検出した。このミッションは、太陽を多方面から観測することによって、活動的な黒点領域がどのように進化し、持続しているかを明らかにし、宇宙の気象の予報の改善に役立てる。
2024年5月10日から12日にかけての週末、過去20年間で最大の太陽嵐が地球を襲った。強烈な地磁気の嵐が発生し、通常よりもはるかに低緯度の空を照らす美しいオーロラが発生した。
起点は AR3664 と呼ばれる太陽黒点領域である。5月14日頃に地球の視界から遠ざかる回転をした際、これまでで最も強いフレア(X8.79)を放出し、地球に大規模な電波の遮断を引き起こした。
5月20日、太陽の裏側を観測した太陽軌道船のX線装置 STIX は、太陽の裏側を観測した。現在の太陽周期の中でこれまでで最も強いフレアであり、1996年以降のトップ10の、推定クラス X12 のフレアが観測された。
<付記>: 太陽の両面を見る
太陽を調査するほとんどのミッションは地球に面した側を見ているが、太陽軌道船(Solar Orbiter)は太陽系を通る別のルートをとっている。ソーラー・オービタは今、4ヶ月以上にわたって太陽の裏側を観測している。
「ソーラー・オービターの位置は、地球側から太陽を観測する他のミッションと組み合わせることによって、太陽を360度見渡すことができる。これは、ソーラー・オービターの将来にあと3回しか起こらない。
<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。上のイメージのリンク先は動画 mp4 です。
<出典>: Solar Orbiter (ESA)
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